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第一章 田舎暮らしの神殺し
四十五章 エピローグ 其の弍
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「時に、時に時に時に! 如何なる所業で我々を呼んだのであるか?!」
十人が座れる円卓の上に、男女とそれ以外がその場に座っていた。
仮面だけが宙に浮き、何処から声が発せられるか知らないがそれに対して両目を隠した少女が応えた。
「そうね、これに関しては道化師の意見に賛成。私たちも暇じゃないんだから簡単に召集かけないで欲しいわ」
「であろう! 聖処女もそう言っている! 我々が集まるのは有事のみ!」
道化師と呼ばれた仮面は喋る事をやめず、ペラペラと声を出し続けるとそれをめんどくさそうに中性的な顔立ちで赤と白が混じった髪の少年は眺めていた。
(早く終わらないかな。どうせ、博士も、富豪も、喋らないだろうし。帰還者が召集したんだろうね)
そんな事を考えていると彼に対して黒い髪をくるくるといじりながらアリスは喋りかけた。
「ね、召使。私とっても暇なんだけど何か無いかしら?」
(喋りかけて来た?! 僕にだぞ? いや、いや、やめて欲しい。僕は会話苦手なんだよ!)
「ない」
短く答え、会話を切らす。
アリスはつまらなそうにしており、それを見たヒゲを伸ばした老人が彼女の目の前に砂糖菓子を出した。
「お食べ、食べ盛りにゃ足りんだろうが」
「あら、公爵、どうもありがとう! ありがたく頂戴するわ」
アリスはそう言うと砂糖菓子を食べ、コロコロと口の中で転がした。そして、八席が埋まり、曲者揃いが囲う円卓の中、両腰に剣を差し、仮面を付けた白髪の男が席につくと声を出した。
「ようやく、集まったね。とりあえず、全員合意を取ろうか。先ずは私、一席、帰還者が今回の召集をかけた。此度の招集に応じてくれる者たちは賛同するならば言って欲しい」
「二席、公爵は賛同しよう」
「三席、掃除屋は賛同しよう」
「四席、聖処女は賛同するわ」
「五席、博士は賛同する」
「六席、道化師は賛同しましょう!」
「七席、召使は賛同する」
「八席、富豪は賛同するぜ」
「九席、迷子は賛同するよ」
廃棄孔総員が揃いし、会議、それは誰に知られる訳でもないがいずれバサラ達も知ることになる。
彼らの目的を。
だが、今は知らなくていい。
それを知るのは彼らだけで。
「全員の総員が取れたね。じゃあ、始めよう。先ずは十席、侍の処分について。そして、これからの国盗りについてだ」
厄災は始まったばかり。
バサラ達の行く末は如何に?
十人が座れる円卓の上に、男女とそれ以外がその場に座っていた。
仮面だけが宙に浮き、何処から声が発せられるか知らないがそれに対して両目を隠した少女が応えた。
「そうね、これに関しては道化師の意見に賛成。私たちも暇じゃないんだから簡単に召集かけないで欲しいわ」
「であろう! 聖処女もそう言っている! 我々が集まるのは有事のみ!」
道化師と呼ばれた仮面は喋る事をやめず、ペラペラと声を出し続けるとそれをめんどくさそうに中性的な顔立ちで赤と白が混じった髪の少年は眺めていた。
(早く終わらないかな。どうせ、博士も、富豪も、喋らないだろうし。帰還者が召集したんだろうね)
そんな事を考えていると彼に対して黒い髪をくるくるといじりながらアリスは喋りかけた。
「ね、召使。私とっても暇なんだけど何か無いかしら?」
(喋りかけて来た?! 僕にだぞ? いや、いや、やめて欲しい。僕は会話苦手なんだよ!)
「ない」
短く答え、会話を切らす。
アリスはつまらなそうにしており、それを見たヒゲを伸ばした老人が彼女の目の前に砂糖菓子を出した。
「お食べ、食べ盛りにゃ足りんだろうが」
「あら、公爵、どうもありがとう! ありがたく頂戴するわ」
アリスはそう言うと砂糖菓子を食べ、コロコロと口の中で転がした。そして、八席が埋まり、曲者揃いが囲う円卓の中、両腰に剣を差し、仮面を付けた白髪の男が席につくと声を出した。
「ようやく、集まったね。とりあえず、全員合意を取ろうか。先ずは私、一席、帰還者が今回の召集をかけた。此度の招集に応じてくれる者たちは賛同するならば言って欲しい」
「二席、公爵は賛同しよう」
「三席、掃除屋は賛同しよう」
「四席、聖処女は賛同するわ」
「五席、博士は賛同する」
「六席、道化師は賛同しましょう!」
「七席、召使は賛同する」
「八席、富豪は賛同するぜ」
「九席、迷子は賛同するよ」
廃棄孔総員が揃いし、会議、それは誰に知られる訳でもないがいずれバサラ達も知ることになる。
彼らの目的を。
だが、今は知らなくていい。
それを知るのは彼らだけで。
「全員の総員が取れたね。じゃあ、始めよう。先ずは十席、侍の処分について。そして、これからの国盗りについてだ」
厄災は始まったばかり。
バサラ達の行く末は如何に?
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みんなの感想(3件)
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無自覚最強おじさんの異世界ファンタジー、とても読みやすかったです。今現在も強いことが、主人公以外の視点からきちんと伝わってきます。
感想ありがとうございます!
お楽しみ頂けて何よりです!!!!
これからも何卒よろしくお願いします!
Twitterから来ました。
とても読みやすい文体で、ライトな地の文がといも良かったです。
そして、ジータとお師匠様の掛け合いがとてもコミカルで面白く、スラスラと読めました。
見たところ、ストーリの設定もきちんとしていてん?となる部分がありませんでした。
個人的にとても面白いと思ったので今後とも読ませていただきます。
追記:執筆、頑張ってください!
感想ありがとうございます!!!!
ストーリーの設定はまだまだ小出ししていない部分が多いのでこれからガンガン出していけたらなと思っております!
これからも何卒よろしくお願いします!
ジータの根拠が感ですで笑いましたw
お師様との掛け合いが面白すぎです( ◜‿◝ )♡
蘭さん感想ありがとうございます!
今回は会話劇的な軽さと明るいノリで書きたいと思っております!よろしくおねがいします!