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第四章 人神代理戦争 霹靂
二十八話 人神代理戦争 其の拾参 竜殺帰還⑨
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帰還者に注がれた一撃、ジークフリートが自身の限界を壊した、邪竜失墜混沌大剣 ・邪竜滅殺の連続撃ち。
帰還者は立っていた。
破壊された腕、それを否定するかの様に再生させる。
修復する速度は遅れ、剣を構えるよりも速く、ジークフリートは再び邪竜失墜混沌大剣を振るった。
「邪竜失墜混沌大剣 ・邪竜滅殺!!!!」
三度目の光は黒が大きく、帰還者はそれに身を焦がされる。思考すらも追いつけず、脳を焼かれ再生する間も与えられない。
ジークフリートの畳み掛けは帰還者の予想を超え続けていた。
「帰還者! これが! 俺の! 覚悟だぁ!」
叫び声が聞こえた。
その姿は既に人を止め始めており、片腕髪の毛が赤と黒で混ざり合っている。腕には鱗と歯はギザギザと人のものとは思えない形となっており、竜の姿を模していた時よりも遥かに邪竜に近いていた。
ジークフリートの体は既に六割程が邪竜と成っているものの彼女の覚悟、帰還者を倒すという意思のみで何とか意識を保っている。
(く、そ、追いつかない。再生も、攻撃も全てハメられている。どうしようとも、今のままでは)
帰還者が纏っていた黒いスーツの上着は消し飛ばされており、白いシャツが見えていた。ほんの一瞬、再生がジークフリートの攻撃に追いつき、姿を目にするとそこには邪竜に呑まれながらもまだ、確実に帰還者を殺そうと邪竜失墜混沌大剣を構える彼女が立っている。
(何故、ここまでして)
帰還者がそう考えた時、彼の体は再びジークフリートの覚悟の光に焼かれた。
***
「なぁ、ジーク、俺が間違えた道を辿る時、お前ならどうする?」
かつての記憶。
思い出されたのは何気ない会話でありながら、何かとても重要な気がする物。
「急にどうした? 間違える道なんて、もうとっくに踏み外してここにいるんだろうがよ」
短い髪をクルクルと弄り、ジークフリートはつまらなそうに返すと帰還者は声を上げた。
「そうだな、今まで踏み外したからこそ、正道を歩きたいんだよ、俺は。だが、そんな中でも、俺は間違える気がする。そんな時、お前はどうする? ジーク。お前は俺を止めるか? それとも賛同して一緒に違えてくれるか?」
「あ? 嫌に決まってるだろ。何で間違えた道を一緒に辿らなきゃならねえんだ。あー、でも、なんだ。違えるならぶっ叩いてでも、正してやる。俺はそっちのが楽だしな!」
***
黒き光に焼かれるも彼は滅びゆく肉体の再生をやめ、無量辺処を握りしめた。
「あの時の約束、果たそうとしたんだなジーク」
焼かれる体を動かすと、帰還者は構える。
それは彼自身の進む道を示すための現れ。帰還者はジークフリートが見せる覚悟を越すためにその燃える腕を動かして、叫んだ。
「ジーク、お前を殺す」
その衝動に名前をつけるのであれば、それは解脱と呼ぶのであろうか。帰還者はジークフリートが自分を死ぬ気で正そうとしている事を知った。
いや、思い出した。
そう、今の自分の道は誤っていた。
それは自分でも理解しており、それを真っ向から否定しようとするジークフリート、彼女に感謝すらしていた。
「無量辺処、全開だ」
殆どなかった感情の起伏、それが今、最高潮に達していた。燃え盛る肉体を無理矢理作り直し、ジークフリートの一撃に向かって自身もまた、赫き剣の能力を見せつけようとする。
ジークフリートは四度目の邪竜失墜混沌大剣 ・邪竜滅殺が帰還者を仕留め切れなかったことを知った時、彼女は笑っていた。
「アルベール! お前を、正すのは、俺だぁ!」
「来い、ジーク! お前を殺すのは私だ!」
竜殺しと帰還者、彼らの中で言葉は要らず、互いに全てを出し尽くすための最後の一振りを同時に放つ。
「邪竜失墜混沌大剣 ・限界滅殺!!!!」
「無量辺処・循環解脱!!!!」
片や、帰還者が放つは赫の光などでは無い、自身が「虚空」に貯めていた全てのエネルギーの変換、そして、解き放つのは紫電を纏う破壊の刃。
片や、ジークフリートが放つは灰の光に有らず、自身の血が邪竜となり、染め上げられた黒き焔に自らを焚き上げ、解き放つのは黒に染まりし業火の刃。
放たれた二つの意志と覚悟が今、打つかり合い、混じり合うと立ち並ぶ高層ビル全てを光が呑み込んだ。
帰還者は立っていた。
破壊された腕、それを否定するかの様に再生させる。
修復する速度は遅れ、剣を構えるよりも速く、ジークフリートは再び邪竜失墜混沌大剣を振るった。
「邪竜失墜混沌大剣 ・邪竜滅殺!!!!」
三度目の光は黒が大きく、帰還者はそれに身を焦がされる。思考すらも追いつけず、脳を焼かれ再生する間も与えられない。
ジークフリートの畳み掛けは帰還者の予想を超え続けていた。
「帰還者! これが! 俺の! 覚悟だぁ!」
叫び声が聞こえた。
その姿は既に人を止め始めており、片腕髪の毛が赤と黒で混ざり合っている。腕には鱗と歯はギザギザと人のものとは思えない形となっており、竜の姿を模していた時よりも遥かに邪竜に近いていた。
ジークフリートの体は既に六割程が邪竜と成っているものの彼女の覚悟、帰還者を倒すという意思のみで何とか意識を保っている。
(く、そ、追いつかない。再生も、攻撃も全てハメられている。どうしようとも、今のままでは)
帰還者が纏っていた黒いスーツの上着は消し飛ばされており、白いシャツが見えていた。ほんの一瞬、再生がジークフリートの攻撃に追いつき、姿を目にするとそこには邪竜に呑まれながらもまだ、確実に帰還者を殺そうと邪竜失墜混沌大剣を構える彼女が立っている。
(何故、ここまでして)
帰還者がそう考えた時、彼の体は再びジークフリートの覚悟の光に焼かれた。
***
「なぁ、ジーク、俺が間違えた道を辿る時、お前ならどうする?」
かつての記憶。
思い出されたのは何気ない会話でありながら、何かとても重要な気がする物。
「急にどうした? 間違える道なんて、もうとっくに踏み外してここにいるんだろうがよ」
短い髪をクルクルと弄り、ジークフリートはつまらなそうに返すと帰還者は声を上げた。
「そうだな、今まで踏み外したからこそ、正道を歩きたいんだよ、俺は。だが、そんな中でも、俺は間違える気がする。そんな時、お前はどうする? ジーク。お前は俺を止めるか? それとも賛同して一緒に違えてくれるか?」
「あ? 嫌に決まってるだろ。何で間違えた道を一緒に辿らなきゃならねえんだ。あー、でも、なんだ。違えるならぶっ叩いてでも、正してやる。俺はそっちのが楽だしな!」
***
黒き光に焼かれるも彼は滅びゆく肉体の再生をやめ、無量辺処を握りしめた。
「あの時の約束、果たそうとしたんだなジーク」
焼かれる体を動かすと、帰還者は構える。
それは彼自身の進む道を示すための現れ。帰還者はジークフリートが見せる覚悟を越すためにその燃える腕を動かして、叫んだ。
「ジーク、お前を殺す」
その衝動に名前をつけるのであれば、それは解脱と呼ぶのであろうか。帰還者はジークフリートが自分を死ぬ気で正そうとしている事を知った。
いや、思い出した。
そう、今の自分の道は誤っていた。
それは自分でも理解しており、それを真っ向から否定しようとするジークフリート、彼女に感謝すらしていた。
「無量辺処、全開だ」
殆どなかった感情の起伏、それが今、最高潮に達していた。燃え盛る肉体を無理矢理作り直し、ジークフリートの一撃に向かって自身もまた、赫き剣の能力を見せつけようとする。
ジークフリートは四度目の邪竜失墜混沌大剣 ・邪竜滅殺が帰還者を仕留め切れなかったことを知った時、彼女は笑っていた。
「アルベール! お前を、正すのは、俺だぁ!」
「来い、ジーク! お前を殺すのは私だ!」
竜殺しと帰還者、彼らの中で言葉は要らず、互いに全てを出し尽くすための最後の一振りを同時に放つ。
「邪竜失墜混沌大剣 ・限界滅殺!!!!」
「無量辺処・循環解脱!!!!」
片や、帰還者が放つは赫の光などでは無い、自身が「虚空」に貯めていた全てのエネルギーの変換、そして、解き放つのは紫電を纏う破壊の刃。
片や、ジークフリートが放つは灰の光に有らず、自身の血が邪竜となり、染め上げられた黒き焔に自らを焚き上げ、解き放つのは黒に染まりし業火の刃。
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