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第四章 人神代理戦争 霹靂
五十五話 人神代理戦争 其の参拾捌 機械人形②
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人形パペット、本名は大暮心愛。彼女の破滅は人形に恋した瞬間に始まった。渡された一つの人形、それだけが人形の唯一の親友。本当の肉親は彼女に優しさなどは無く、与えたのは暴力のみ。
唯一渡された人形、泣き止まないからと言って適当に渡された安い何かのキャラクターのようなクマの人形。それと出会ったことで彼女の破滅の歯車は回り始める。
歳を重ね、体が大きくなるが栄養は足りておらず、今にも折れそうな体をしているものの、両親には逆らえず、やれ気味が悪い、やれ不気味、散々に言われては殴られた。それでも、彼女は幼き頃のクマの人形を抱いていれば心の平穏を保てたのであった。
「こんなゴミ、汚いから捨てといたわ。これがあるから誰とも喋らない陰険な子に育ったのよ」
「何だと? お前がうるさいからなんか渡せと言ったから買ったんだろう! それにコイツが根暗なのはお前の教育が悪いからだ!」
捨てられた。
捨てられた、捨てられた。
捨てられた、捨てられた、捨てられた。
一番を、喋らぬ唯一の親友を、目の前で鋏で刻まれて捨てられた結果、彼女の中で何かが切れた。
その日、彼女は両親を殺した。
喧嘩をして疲れたのか二人が寝静まると眠る両親の首を容赦無く掻っ切った。喉を抑え、痛みで悶える二人を見ながら初めてこの生まれ育った家で初めて笑顔を見せた。
喋らなくなった肉塊が人形の様に見え、そこで彼女は愛を知る。
「何も言わない死体なら、私、愛せるんだ!」
そして、彼女は合計で五十人もの人を殺害した。手口は至ってシンプルで、喉を切り裂くだけ。
法律が彼女を許すはずはなく、最年少での死刑が決まった。
「悔いも後悔も何もない。何もないからこそ、私は世界を憎まずに居られる」
それを最後に、彼女は息絶えたはずだった。
***
「あまり傷つけたく無かったのになー、ダラモス~。そろそろ負けを認めて下さいな。糸は絡まり、あなたのその素晴らしいボディを雁字搦めにしてる。ふひひひ、後はそこにある魂を落としてくれれば」
鉄機兵ダラモス、彼は全身を巨大な人形の残骸に括り付けられ動けなくなっていた。人形が放つ人形達を破壊し、彼女にトドメを刺そうとするもその破壊されていた人形達が一つになると何度も何度も襲い掛かった。
結果、ダラモスは人形の人形に捕まり、磔にされており、交渉を持ちかけられている。
「私ね、人が嫌いなの。でもね、人は嫌いでも人形は大好き。あなたは機械、だけど、人であり、人形。とっっっても価値がある! だからね、私にちょうだいな、貴方のその」
「嫌です。と言うよりも、私もここまで暇ではありません。人形、あなたの過去は知りません。ターニャ様、シンク様より、お聞きしております。あなた達、廃棄孔は破滅の運命を背負いし者たちであると」
「うーん、別にそんなのどうでもいい。過去は過去、私にとっての過去は悔いなんてなーんもないから」
人形の言葉には嘘はなく、ダラモスはそれを知ると本当に後悔がないことを確認し、纏わりつく糸を焼き払うために声を上げた。
「そうですか、ならば、私はあなたを全力で融解します」
「捕まっててよく言うよ! 私の糸は共鳴器で出てきている! なら、それが壊れるわけ」
人形がその一言を放った時、彼女はダラモスから距離をとった。彼の周囲を熱が襲い、人形の残骸が徐々に溶け始めると、糸が緩んだと同時に、彼はそこから脱した。
「眠りなさい、哀れな魂よ。機械に哀れられるのは不服でしょうが、それでも私はあなたと言う存在を焼却ます」
ダラモスは構えると人形は近くにあった人形達を一つにまとめ壁を作る。
「何が焼くですか。焼けるもんなら焼いてみろ!」
人形が作り出した、人形の壁、そこにはダラモスが攻めてきた同時に全自動反撃が仕込まれており、一瞬にして彼の体をバラバラに出来る筈だった。
「VVV加速撃」
新たに作られた機械の体、そこに搭載されたのは超次元機構。シンクが開発した極限までに膨張した熱を一気に冷ますことで短い距離であるが瞬間移動を可能とした、ダラモスの新たなる武器である。
それは一日に使えるのは二度まで、人形の壁、それを無視してダラモスの蹴りは人形の肉体を貫くと、彼女の体は灰の様にボロボロと散り、自身が死んだことすら分からずに倒れた。
私、いつか人形になりたかったの。
ダラモスは何処からか聞こえた声に反応し、後ろを向くもそこには跡形も無く消し飛んだ後の灰だけがサラサラと舞っていた。
唯一渡された人形、泣き止まないからと言って適当に渡された安い何かのキャラクターのようなクマの人形。それと出会ったことで彼女の破滅の歯車は回り始める。
歳を重ね、体が大きくなるが栄養は足りておらず、今にも折れそうな体をしているものの、両親には逆らえず、やれ気味が悪い、やれ不気味、散々に言われては殴られた。それでも、彼女は幼き頃のクマの人形を抱いていれば心の平穏を保てたのであった。
「こんなゴミ、汚いから捨てといたわ。これがあるから誰とも喋らない陰険な子に育ったのよ」
「何だと? お前がうるさいからなんか渡せと言ったから買ったんだろう! それにコイツが根暗なのはお前の教育が悪いからだ!」
捨てられた。
捨てられた、捨てられた。
捨てられた、捨てられた、捨てられた。
一番を、喋らぬ唯一の親友を、目の前で鋏で刻まれて捨てられた結果、彼女の中で何かが切れた。
その日、彼女は両親を殺した。
喧嘩をして疲れたのか二人が寝静まると眠る両親の首を容赦無く掻っ切った。喉を抑え、痛みで悶える二人を見ながら初めてこの生まれ育った家で初めて笑顔を見せた。
喋らなくなった肉塊が人形の様に見え、そこで彼女は愛を知る。
「何も言わない死体なら、私、愛せるんだ!」
そして、彼女は合計で五十人もの人を殺害した。手口は至ってシンプルで、喉を切り裂くだけ。
法律が彼女を許すはずはなく、最年少での死刑が決まった。
「悔いも後悔も何もない。何もないからこそ、私は世界を憎まずに居られる」
それを最後に、彼女は息絶えたはずだった。
***
「あまり傷つけたく無かったのになー、ダラモス~。そろそろ負けを認めて下さいな。糸は絡まり、あなたのその素晴らしいボディを雁字搦めにしてる。ふひひひ、後はそこにある魂を落としてくれれば」
鉄機兵ダラモス、彼は全身を巨大な人形の残骸に括り付けられ動けなくなっていた。人形が放つ人形達を破壊し、彼女にトドメを刺そうとするもその破壊されていた人形達が一つになると何度も何度も襲い掛かった。
結果、ダラモスは人形の人形に捕まり、磔にされており、交渉を持ちかけられている。
「私ね、人が嫌いなの。でもね、人は嫌いでも人形は大好き。あなたは機械、だけど、人であり、人形。とっっっても価値がある! だからね、私にちょうだいな、貴方のその」
「嫌です。と言うよりも、私もここまで暇ではありません。人形、あなたの過去は知りません。ターニャ様、シンク様より、お聞きしております。あなた達、廃棄孔は破滅の運命を背負いし者たちであると」
「うーん、別にそんなのどうでもいい。過去は過去、私にとっての過去は悔いなんてなーんもないから」
人形の言葉には嘘はなく、ダラモスはそれを知ると本当に後悔がないことを確認し、纏わりつく糸を焼き払うために声を上げた。
「そうですか、ならば、私はあなたを全力で融解します」
「捕まっててよく言うよ! 私の糸は共鳴器で出てきている! なら、それが壊れるわけ」
人形がその一言を放った時、彼女はダラモスから距離をとった。彼の周囲を熱が襲い、人形の残骸が徐々に溶け始めると、糸が緩んだと同時に、彼はそこから脱した。
「眠りなさい、哀れな魂よ。機械に哀れられるのは不服でしょうが、それでも私はあなたと言う存在を焼却ます」
ダラモスは構えると人形は近くにあった人形達を一つにまとめ壁を作る。
「何が焼くですか。焼けるもんなら焼いてみろ!」
人形が作り出した、人形の壁、そこにはダラモスが攻めてきた同時に全自動反撃が仕込まれており、一瞬にして彼の体をバラバラに出来る筈だった。
「VVV加速撃」
新たに作られた機械の体、そこに搭載されたのは超次元機構。シンクが開発した極限までに膨張した熱を一気に冷ますことで短い距離であるが瞬間移動を可能とした、ダラモスの新たなる武器である。
それは一日に使えるのは二度まで、人形の壁、それを無視してダラモスの蹴りは人形の肉体を貫くと、彼女の体は灰の様にボロボロと散り、自身が死んだことすら分からずに倒れた。
私、いつか人形になりたかったの。
ダラモスは何処からか聞こえた声に反応し、後ろを向くもそこには跡形も無く消し飛んだ後の灰だけがサラサラと舞っていた。
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