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第四章 人神代理戦争 霹靂
五十七話 人神代理戦争 其の肆拾 英雄迷子②
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***
少女は機械を自由に操り、迫り来る男目掛けて攻撃を放つ。しかし、それら全てを男は手に付けた黒いグローブの様な物で破壊すると徐々に彼女との距離を詰めた。
「もう、いい! 私は、どうせ人じゃない! 人じゃないんだよ! なら、もうせめて、人らしく、殺せよ!」
少女の怒鳴り声を無視して、男は拳を振るった。
「うるせえ、人だ機壊だの関係ない! 俺はお前の家族だ! なら、そんな悲しいこと言うんじゃねえ!」
機械の刃は先ほどとは比べ物にならない量が押し寄せるもそれら全てを黒鉄の拳で粉砕する。
男は少女に向けるのは怒りなど、殺意などではない。
ただ、彼女に向けるのは・・・・・。
少女の目の前に、男は立つと彼の手に残った最後の鉄は消えていた。
振り翳した拳に武器は無く、それでも最後の一振りが少女に向けられた。
しかし、男の腹には機械の刃が突き刺さり、その一振りは彼女に届くことなく、彼は地面に膝をついた。
「わ、たし、」
少女の刃に撃たれ、男の腹から血がじんわりと服に染み込むも彼は一生懸命に立ち上がり、最後に一言だけ呟く。
「___________________」
その言葉、その言葉が何を言ったのか覚えていない。
覚えていないから、今の自分は迷子である。
***
「ええ、私は未来のあなた、30年後の日下部トオルを知っている、いや、殺したの」
迷子はそう答えると自身の細い指を鳴らした。
すると、迷子の背後から蛇の形をした機械が姿を現す。
「んだ、それ?」
「機壊、そう呼ばれる物はこの世界には居ない。だからね! 私の体を元に作ってもらったの! 共鳴器として!」
蛇は迷子が指を動かすと、トオル目掛けて襲い掛かり、同時に阿頼耶も残された三つの腕で攻撃を仕掛けた。それらをトオルは両手に作り出した双剣を使い、弾くも阿頼耶の三つの腕から放たれた拳に対応していると正面から現れた蛇が壁際まで彼を吹き飛ばした。
「共鳴器・捌大機壊蛇王、本質は無際限」
蛇は襲いかかると同時に幾つも分裂し、質量でトオルを押し潰そうとする。
黑鎧武装を明確に砕く様な噛みつきにより、トオルの鎧が破壊された。
(やっ、べえ!?)
共鳴器・捌大機壊蛇王、それは博士が作り出した、共鳴器型機壊。機壊とは人と機械の二つを合わせることで生まれる可能性がある存在であるが、異界ゴルドバレーでは博士により、とある生物と合わせることで新たな境地に至った。
それは竜種。
竜種を合わすことで、機壊としては破格の再生能力と共鳴器の能力を併せ持つ、質量兵器へと進化を遂げた。
50%の黑鎧武装を蛇達により、一気に削り取られる。蛇は一つ一つハッキリとトオルに対して殺意が込められており、それらはバキリバキリと黑鎧武装を噛み砕いた。
勢いは止まらず、鎧の修復機能により、黑鎧武装が半分となった頃、その蛇の体目掛けて、剣を突き立てる者がいた。
「うぉぉぉぉお!」
ユースは蛇の首を切り裂き、トオルを救い出す。剣を握ると今にも悲鳴を上げたくなるほどの痛みがズキズキと腕を駆け巡るもそれでも、ユースはまだ自分が戦えると自身を奮い立てた。
(ユース?! まさか、俺を助けに?)
破壊された鎧を見て、ユースは蛇とトオルの間に立つと蛇達は次に彼を標的と定め、破壊された首から再生し、再び襲いかかる。
盾を構え、それらを防ぐもその瞬間、阿頼耶はユースを吹き飛ばそうと蛇の攻撃の中、現れ自身の三つの拳を振るった。盾に衝撃が走り、痛みは更に腕から全身に回るもそれでも彼は動かず、むしろ、回転し、阿頼耶の腕一つを落とした。
「な?!」
阿頼耶の単眼が捉えていたユース・ダリアの戦闘力、既に動いているのが不思議なくらいの傷を負っており、どう足掻いても立っているのが精一杯であるとしていた。だが、そんな彼が予想を遥かに上回り、自身の計算を追い越す動きを見せる。
そんな中、阿頼耶に迫る殺気、それを感知するとその方向を向いた。
「殺意の気配」
ラビから放たれた殺気、それに目を奪われた次の瞬間、阿頼耶のもう一つの腕が切り落とされた。
「トオル様! ここからはあなたの番だ!」
二つの腕を切り落とし、蛇の攻撃から自分を守ったユースはトオルの復活を叫んだ。
それに対してトオルは壊れてかけていたパーツを何とか動かし、新しく武装を作り出すとそれに答えた。
「ありがとうよ! ユース! ラビ! お前らが繋げた。いや、繋いでくれた! 迷子、今の俺はお前を知らない。だから、今から教えて貰う。全部、話して貰うぜ! こっからは俺の決闘だ!」
少女は機械を自由に操り、迫り来る男目掛けて攻撃を放つ。しかし、それら全てを男は手に付けた黒いグローブの様な物で破壊すると徐々に彼女との距離を詰めた。
「もう、いい! 私は、どうせ人じゃない! 人じゃないんだよ! なら、もうせめて、人らしく、殺せよ!」
少女の怒鳴り声を無視して、男は拳を振るった。
「うるせえ、人だ機壊だの関係ない! 俺はお前の家族だ! なら、そんな悲しいこと言うんじゃねえ!」
機械の刃は先ほどとは比べ物にならない量が押し寄せるもそれら全てを黒鉄の拳で粉砕する。
男は少女に向けるのは怒りなど、殺意などではない。
ただ、彼女に向けるのは・・・・・。
少女の目の前に、男は立つと彼の手に残った最後の鉄は消えていた。
振り翳した拳に武器は無く、それでも最後の一振りが少女に向けられた。
しかし、男の腹には機械の刃が突き刺さり、その一振りは彼女に届くことなく、彼は地面に膝をついた。
「わ、たし、」
少女の刃に撃たれ、男の腹から血がじんわりと服に染み込むも彼は一生懸命に立ち上がり、最後に一言だけ呟く。
「___________________」
その言葉、その言葉が何を言ったのか覚えていない。
覚えていないから、今の自分は迷子である。
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「ええ、私は未来のあなた、30年後の日下部トオルを知っている、いや、殺したの」
迷子はそう答えると自身の細い指を鳴らした。
すると、迷子の背後から蛇の形をした機械が姿を現す。
「んだ、それ?」
「機壊、そう呼ばれる物はこの世界には居ない。だからね! 私の体を元に作ってもらったの! 共鳴器として!」
蛇は迷子が指を動かすと、トオル目掛けて襲い掛かり、同時に阿頼耶も残された三つの腕で攻撃を仕掛けた。それらをトオルは両手に作り出した双剣を使い、弾くも阿頼耶の三つの腕から放たれた拳に対応していると正面から現れた蛇が壁際まで彼を吹き飛ばした。
「共鳴器・捌大機壊蛇王、本質は無際限」
蛇は襲いかかると同時に幾つも分裂し、質量でトオルを押し潰そうとする。
黑鎧武装を明確に砕く様な噛みつきにより、トオルの鎧が破壊された。
(やっ、べえ!?)
共鳴器・捌大機壊蛇王、それは博士が作り出した、共鳴器型機壊。機壊とは人と機械の二つを合わせることで生まれる可能性がある存在であるが、異界ゴルドバレーでは博士により、とある生物と合わせることで新たな境地に至った。
それは竜種。
竜種を合わすことで、機壊としては破格の再生能力と共鳴器の能力を併せ持つ、質量兵器へと進化を遂げた。
50%の黑鎧武装を蛇達により、一気に削り取られる。蛇は一つ一つハッキリとトオルに対して殺意が込められており、それらはバキリバキリと黑鎧武装を噛み砕いた。
勢いは止まらず、鎧の修復機能により、黑鎧武装が半分となった頃、その蛇の体目掛けて、剣を突き立てる者がいた。
「うぉぉぉぉお!」
ユースは蛇の首を切り裂き、トオルを救い出す。剣を握ると今にも悲鳴を上げたくなるほどの痛みがズキズキと腕を駆け巡るもそれでも、ユースはまだ自分が戦えると自身を奮い立てた。
(ユース?! まさか、俺を助けに?)
破壊された鎧を見て、ユースは蛇とトオルの間に立つと蛇達は次に彼を標的と定め、破壊された首から再生し、再び襲いかかる。
盾を構え、それらを防ぐもその瞬間、阿頼耶はユースを吹き飛ばそうと蛇の攻撃の中、現れ自身の三つの拳を振るった。盾に衝撃が走り、痛みは更に腕から全身に回るもそれでも彼は動かず、むしろ、回転し、阿頼耶の腕一つを落とした。
「な?!」
阿頼耶の単眼が捉えていたユース・ダリアの戦闘力、既に動いているのが不思議なくらいの傷を負っており、どう足掻いても立っているのが精一杯であるとしていた。だが、そんな彼が予想を遥かに上回り、自身の計算を追い越す動きを見せる。
そんな中、阿頼耶に迫る殺気、それを感知するとその方向を向いた。
「殺意の気配」
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「トオル様! ここからはあなたの番だ!」
二つの腕を切り落とし、蛇の攻撃から自分を守ったユースはトオルの復活を叫んだ。
それに対してトオルは壊れてかけていたパーツを何とか動かし、新しく武装を作り出すとそれに答えた。
「ありがとうよ! ユース! ラビ! お前らが繋げた。いや、繋いでくれた! 迷子、今の俺はお前を知らない。だから、今から教えて貰う。全部、話して貰うぜ! こっからは俺の決闘だ!」
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