大学生、取り憑かれてしまう。〜オカルト研究会⑤〜

釜借 イサキ

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プロローグ 美しき孤高の僕

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 生温い風に熱気が混ざり出した頃、人も疎らになった学食で、
「おはよー!」
「……早……?」
普段通り、待ち合わせもせず定位置に付く学生が二人。いつも、理屈で返すアイツは、相変わらずここにはいない。
 二人は別々の料理を載せた盆を置き、二人組は向き合って座る。
「……今日も行ってみる?」
岡 琉依おか るいは、食事をしながら問い掛け、
「……うん。」
平木 周ひらき あまねは、小さく頷く。
 そこに座って本を読む人影を探すこともめっきり減ってしまった。横溝 秀人よこみぞ しゅうとが踏み入ってはならない廃墟に立ち入り、怪異と共に何処かに『逝こう』としてから数日が経った。依然として彼は目を覚さない。
 それでも、
「今日は会えるかな……」
どこか不安げな琉依と、
「……きっと大丈夫だよ……」
この言葉が安い気休めではないことを祈る周ーー
『知らないままで、お前が死ぬのは嫌なんだよ!』
廃墟で、虚ろな友達に投げ掛けたあの言葉を、安い嘘にしないため、逃げることはできなくなった。同じ世界を見ることはできなくても、同じ視点で世界を見ることはできなくてもーー
きっと隣に立つことはできる、そう思った。
 そして、事件は起きる。
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