最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした

水の入ったペットボトル

文字の大きさ
70 / 214

第62話

しおりを挟む
「開けるぞ!」

 10万G、黄金の騎士の置物、特別な魔玉、万能鞍、何かを吹く犬のぬいぐるみ、装備品『黄金の槍』、装備装飾品『協力の証』、綺麗なクモの糸、ゴーレムの核、頑丈な高級皿

「また良く分からないものがあるな」

装備品『黄金の槍』
名前:黄金の槍
効果:攻撃力+36、筋力+3、器用+3、敏捷+1
説明
ドロップ品:筋力値と器用値、敏捷値を上昇させる。

装備装飾品『協力の証』
名前:協力の証
効果:全ステータス+1、仲間に使用するスキルの効果上昇、全ステータスがパーティーメンバー1人につき1%上昇
説明
ドロップ品:自分の全ステータス、仲間に使用するスキルの効果を上昇させる。パーティーメンバーが増えるほど全ステータスが上昇する。

 このあたりは説明があるからありがたい。

「協力の証はズボンにつけとくか」

 そして、宝箱のものを見ていくが、黄金の騎士の置物はいつもの置物だから良いとして、万能鞍はモンスターに乗れるようになるものだろう。
 綺麗なクモの糸は装備に使うってよりも装飾品に使いそうな感じで、頑丈な高級皿はただのお皿っぽい。

「で、特別な魔玉とゴーレムの核と、何かを吹く犬のぬいぐるみが難しいな」

 特別な魔玉とゴーレムの核は錬金術とかで使えるような感じもする。
 そして何かを吹く犬のぬいぐるみはただのぬいぐるみではなさそうだ。もしかしたら動き出すかも。

「まぁとりあえずこれでダンジョンはクリアしたし、一旦戻ろうか」
「クゥ」「アウ」「(コク)」



「よし帰ってきた。また遊んでてくれ。こっちでご飯は作っとくから」
「クゥ!」「アウ!」「……!」

 すると魔獣達は走って行く。

「これはここに置いとくか」

 宝箱から手に入れた黄金の騎士の置物は早速リビングに飾り、頑丈な高級皿はキッチンに置いておく。

「そろそろ色んな肉を焼いてくか」

 ダークホーンラビットの闇ウサギ肉や、ヒュージボアの大イノシシ肉を焼いてみる。

「まぁ味見はしなくていいか、どうせ美味しくなるし。みんなの食べた反応が楽しみだな。出来たぞ~!」
「クゥ!」「アウ!」「……!」

 家には誰もいないので、俺達だけで食べる。

「クゥ!!」「アウ!」「……!」
「ウルはどっちも好きそうだけど、大イノシシ肉が食べ応えあって良さそうだな」

 やっぱりウルは噛み応えもあって量もあって大きいのが良いのかもしれない。

「よし、じゃあいちごオレとアイスどっちが良い?」

 ウルはアイス、エメラはいちごオレ、そしてルリは両方だった。

「まぁいいか。それならエメラはトマトも好きだと思うから、これ食べてくれ」
「(コクコク)」

 この食事ではみんながそれぞれ好きなものを与えてやれてよかった。

「ユーマくん居るかい?」
「あ、フカさんどうも。皆さんでどうしました?」
「今からライドホースに乗ろうと思ってね」

 お、これはすごいいいタイミングだ。

「ちょうど今手に入れたんで、これつけますね。乗ってるとこも見たいですし」

 そう言ってライドホース達の場所まで行き、万能鞍をつける。

「おお、これならとても安心だね。少し乗ってみるよ」

 そう言ってライドホースに乗ったフカさんは、そのまま大きく一周する。

「これはいいね。さ、エマも乗ってみよう」
「は、はい!」

 そう答えるエマちゃんの表情はとても硬く見えた。

「エマは元気にしてますか?」
「そうですね。モニカさんの方がエマちゃんとは関わりがあると思いますけど、俺から見てもいつも楽しそうにしてます」

 ターニャさんはエマちゃんのことが気になるのか、この家にいる時のエマちゃんのことを色々聞いてきた。
 フカさんもターニャさんもエマちゃんが気になるらしいので、今度一緒に来てもらってモニカさんとエマちゃんが訓練をしている間2人には家からエマちゃんの様子を見てもらうことにする。

「よし、到着」
「速かった! 凄い!」

 エマちゃんの最初の硬い表情はどこか飛んでいき、一周して帰ってきた頃には楽しそうな表情に変わっていた。

「ターニャも行こうか」
「ふふっ、えぇ、ありがとう」

 次はフカさんがターニャさんを乗せて行く。

「楽しかった?」
「はい!」
「良かった。あのライドホースはフカさんがエマちゃんとターニャさんのために捕獲依頼を出したから捕まえてきたんだよ」
「え、そうだったんですか! ユーマさんの家のライドホースだとばかり思ってました」
「まあそれも間違いじゃないね。今は俺の家で面倒見ることになってるし。でも、いつでも乗りたい時は乗っていいよ」

 そしてエマちゃんにライドホースを取ってきた時の話をする。

「今乗ってるのとは違うもう1体のライドホースのお腹に赤ちゃんが居てね、ここに連れて来るのだけでも大変だったんだ」
「だからあんなに小さなライドホースがいたんですね」
「出産までセバスさんとハセクさんには面倒を見てもらって、無事に生まれたって感じかな。あ、ちなみにエマちゃんはもう1人でライドホースに乗れそう?」
「い、いえ、それはまだ出来そうにないですけど、走るのはとても気持ちよかったです!」
「そっか、ならフカさんにはその感想も伝えてあげてね」

 フカさんとターニャさんがそろそろ帰ってくる。

「もしこれからライドホースに乗る練習をするなら、あのライドホースの子どもが大きくなったら一番最初にエマちゃんが乗ってみる?」
「え、良いんですか?」
「そしたらそのために頑張れるでしょ?」
「はい! やってみます!」

「おや、エマどうしたんだ?」
「えっとユーマさんが……」

 フカさん達が話してる間に俺も少し乗ってみることにする。

「あんまり乗るのは上手くないかもしれないけどよろしくな」
『『ヒヒーン』』『ヒヒン』

 いつの間にか横にはライドホースの家族が居たので一緒に走ることにする。

「よし、ウルも俺たちの横をついてきてくれ」
「クゥ!」「アウ!」「……!」

 ルリとエメラを前に乗せて、ライドホースに乗って走ってみるが、とても気持ちがいい。

「ウル達と一緒に走れて良かったよ」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
『ヒヒーン』

 ライドホースの家族もついてきて、まるで自分がモンスターになって一緒に走っている感覚になる。

「ふぅ、楽しかった、ありがとう」
『ヒヒーン』

 そしてフカさん達にも一言声を掛ける。

「このあとも乗ってくれて良いですし、ライドホース達が嫌がらなければいつでもどうぞ。ハセクさんも乗りたいと思うので、今言ったことはハセクさんにも伝えておいてください。あと、母親のライドホースに乗ると子どももついてくると思うので、子どものペースで走るなら乗ってもいいと思いますよ」
「分かった。もう少し楽しませてもらうよ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございました!」
「じゃあ俺達は行きますね」

 そうしてフカさん達を残して俺は家の中に戻る。

「ちょっと商人ギルドまで行ってミルクの値段聞いてみるか」

 どうしても頭から離れないので、先にミルク問題は解決しておくことにする。

「すみません。このミルクってここで売るとどれくらいの値段になります?」
「少しいただきますね。こちらはマウンテンモウのミルクだと思われますが、こちらのメスのミルクだと1L500G、オスのミルクだと400Gでしょうか」

 思っていたよりも高いな。

「じゃあこのカップに入ったアイスはこの量だとどれくらいですか?」
「はいはい、なるほど。こちらは1つ300Gですかね」

 これも高い。というかめちゃくちゃ高い。

「じゃあ最後なんですけど、このいちごミルクはどうでしょう?」
「いただきます。なるほど、こちらも非常に美味しいですね。この量だと、400G、いや、500Gですかね」

 これはイチゴを使っているため材料費を考えるとそれほど高くはないとは思うけど、どれも想定より高く買い取ってくれるのは分かった。

「ちなみになんでそんなに高く買い取ってくれるんですか?」
「とても品質が良いことはもちろんですが、どれも美味しいからですね。ミルクだけでも素晴らしいですが、特に加工されたものは素晴らしかったです」

 なるほど、やはり魔法の包丁、魔法のミキサーのおかげか。

「じゃあこれを売るってなったらどうすればいいでしょう?」
「商人ギルドに登録していただいて、こちらで代わりにお売りすることも出来ますし、プレイヤー様に向けて貸し出している売店からお売りになるのも良いですし、商人ギルドから許可が出ればご自身の家でお売りになることも出来ます」

 代わりに売ってもらうなら手数料を取られるし、売店もレンタル料がかかる、自分の土地で売るならお金はかからないけど、色んな人が来てしまうってのがデメリットか。

「分かりました。どうするか決めたらまた来ると思います」
「かしこまりました」

 このあともミルク問題を考えながら、俺達は家に帰るのだった。


しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【完結】VRMMOでスライム100万匹倒して最強になった僕は経験値で殴るゲームやってます

鳥山正人
ファンタジー
検証が大好きな主人公、三上ハヤト。 このゲームではブロンズ称号、シルバー称号、ゴールド称号が確認されている。 それ以上の称号があるかもしれないと思い、スライムを100万匹倒したらプラチナ称号を手に入れた主人公。 その称号効果はスライム種族特効効果。 そこからは定番の経験値スライムを倒して最強への道かと思ったら・・・ このゲームは経験値を分け与える事が出来て、売買出来るゲーム。 主人公は経験値でモンスターを殴ります。 ────── 自筆です。

癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。

branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位> <カクヨム週間総合ランキング最高3位> <小説家になろうVRゲーム日間・週間1位> 現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。 目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。 モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。 ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。 テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。 そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が―― 「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!? 癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中! 本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ! ▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。 ▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕! カクヨムで先行配信してます!

俺の職業は【トラップ・マスター】。ダンジョンを経験値工場に作り変えたら、俺一人のせいでサーバー全体のレベルがインフレした件

夏見ナイ
SF
現実世界でシステムエンジニアとして働く神代蓮。彼が効率を求めVRMMORPG「エリュシオン・オンライン」で選んだのは、誰にも見向きもされない不遇職【トラップ・マスター】だった。 周囲の冷笑をよそに、蓮はプログラミング知識を応用してトラップを自動連携させる画期的な戦術を開発。さらに誰も見向きもしないダンジョンを丸ごと買い取り、24時間稼働の「全自動経験値工場」へと作り変えてしまう。 結果、彼のレベルと資産は異常な速度で膨れ上がり、サーバーの経済とランキングをたった一人で崩壊させた。この事態を危険視した最強ギルドは、彼のダンジョンに狙いを定める。これは、知恵と工夫で世界の常識を覆す、一人の男の伝説の始まり。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。 だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。 チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。 2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。 そこから怒涛の快進撃で最強になりました。 鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。 ※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。 その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。 ─────── 自筆です。 アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~

うみ
ファンタジー
 恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。  いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。  モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。  そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。  モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。  その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。  稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。 『箱を開けるモ』 「餌は待てと言ってるだろうに」  とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

処理中です...