1 / 25
第1話 転生先は貴族って言いましたよね?
しおりを挟む
「この瞬間からライ様はブロフォント家の名を使用することが許されなくなりました」
「はい?」
「この家もライ様のものではないですし、すぐに立ち去るようにと言われております」
僕は転生して目を開けた瞬間、黒髪ロングの綺麗なメイドさんが居るなと思ったらこんなことを言われた。
黒い髪は背中の辺りまで伸びており、濃紫の瞳は真っ直ぐに僕を捕らえている。
潤った唇、整った顔に、その華奢な体を屈めて座っている僕を斜め上から見下ろす彼女は、少し冷たさを感じる表情をしているが笑顔になればおそらく……え、今なんて?
「あの、え、貴族じゃない?」
「はい、もう私以外の使用人は出ましたので、この家には私達で最後です」
全く意味がわからない。
僕は貴族の息子だと言われて、このライという自分そっくりな男の子に代わって、今いる世界へ来たというのに。
「あの、少しだけ待ってもらえますか?」
「は、はい。あの、急に私へそのような言葉遣いをするのはおやめください」
「え、あぁ、分かった」
まだここが地球である可能性はほんの少しだけあるが、この状況はどう考えても転生した後だろう。
「(僕は誰だ? ここはどこ? 本当に僕は転生したのか?)」
「ライ様?」
「うぅぅ、急に頭が!!」
「ライ様! 大丈夫ですか!」
突然襲ってきた頭痛により、僕、いや、俺が転生したこのライという人物の記憶が流れ込んでくる。
「そうか、俺は親を事故で失って……それに、君は確か人の心が読めるって言われたような」
「ライ様? ……!? あ、あなたは誰ですか!」
「えっと、取り敢えずこの家を出る前に、状況を整理しないか?」
「ライ様じゃない? いやでもライ様で間違いないはず……」
「アンナさん、だよね。取り敢えず俺が誰かってことも説明するから」
俺はメイドのアンナさんにそう言って、この状況の説明をする。
「まず俺はこの世界の人間じゃない。神様と、この身体のライって男の子と話して、お互いの身体を交換することにしたんだ」
「確かにライ様は神に愛された子だと当主様が仰っていましたが、そんなこと出来るはずがありません」
「えっと、昔教会で祈りを捧げたら神様と話すことが出来てね。何でも1つ願いを叶えてあげるって言われて、困った時に助けて欲しいって願いを言ったんだ。確かその時にこの身体から神聖な力が湧いてきて、周りのシスターや神父が俺に向かって祈りを捧げてきたんだよ。その後すぐに神様がその場にいた人達の記憶を消したんだけど、俺が神様に愛された子だってことを、両親だけは忘れないようにしてくれたんだって」
徐々にこの身体に馴染んできたのか、自分がライであるという意識になってきた。
「ごめん、もう前の自分のことを忘れそうだから先に話すね。今話したのはライのことで、今から話すのはこの世界じゃない俺のこと。俺はこことは違う世界で生きてたんだけど、気が付いたら神様らしき人とライっていう自分にそっくりな茶色い髪と瞳の男の子が居て、お互いの身体を、魂を交換しないかって言われたんだ」
ライは俺よりも少し年下で、表情もあまり読めないような男の子だった。
俺は確か黒髪黒目で、ライよりは背が高かったけど、ライは俺なんかよりもカッコよくて、全てが俺の上位互換みたいな、そんな男の子だった。
「その時ライは自分が貴族の息子で、何の不自由もない生活を送ってるって言ってたから、モンスターや冒険者がいる世界に興味があった俺は、すぐにその提案を受け入れた。今思うとほぼ騙されたようなものだったんだけど、今その話は良いや」
ライの記憶が流れ込んできたからこそ、この世界にライが絶望していたことは分かる。
何故かライの記憶も少し足りないように思うのは、たぶん俺の気のせいだろう。
「それでさっき転生して目を開けたら、アンナさんに貴族じゃなくなるって話をされてね。もう訳が分からなかったんだけど、今ライの記憶が流れ込んできて、自分の状況を把握できたって感じかな」
こうやって話している間にも、前の自分の記憶が失くなっていく。
「施設で育ったから親は居ないけど、せめておじさんおばさん、友達にはお別れの挨拶したかったなぁ」
もうおじさんとおばさんが自分にとってどういう存在だったのかも、友達がどんな名前だったのかも思い出せない。
「あと少しで俺は前の記憶を失ってしまうと思うんだけど、それまでもう少しだけ待って欲しい、です」
「そ、そうですか」
「大丈夫、たぶんすぐ終わるから、その後は大人しくこの家を出るよ」
「……あの、前のあなたの名前はまだ分かりますか?」
アンナさんは俺の話を信じてくれたのか、前の俺の名前を聞いてくれた。
「ううん、神様に名前だけは先に消されたんだ。魂を入れ替える時に悪い影響を与えるからって」
正直あの瞬間は何とも言えない気持ちになった。俺の名前は消されたのに、このライという男の子の名前は残ったままで、あっちの俺の名前もライに変えるって言われて、俺の存在したことが全部書き換えられていくのは辛かった。
あの神様は俺のための神様じゃなくて、ライのための神様で、お前を愛してると言ったあの言葉は、俺に向けられたものではなく、ライに向けられた言葉だった。
今思うとライには転移って説明して、俺には転生って言ってたのはこういうことだったのだろう。
俺も魂を交換するなら名前くらい捨てる覚悟だったけど、目の前で自分の存在だけが書き換えられていくのを見た時、これは俺が転生するんじゃなくて、ライが転移するための儀式なんだって理解させられた。
でもそれでも良かった。最悪俺の存在なんて消してしまって、ライだけがあっちの俺に乗り移った可能性だってあった気がするし。
俺にあの神様を恨むような気持ちはない。むしろ俺の意識を残したままこのライの身体へ転生させてくれたこと、ライのおこぼれを貰えたことに、ライにも神様にも感謝している。
ただ、今になって少しだけ、ほんの少しだけ思う。何で俺の目の前で、俺に分かるように、俺の存在を消したのかと。
先に俺を転生させて、神様とライの2人でやれば良かったのに。そしたら俺が神様に少しでも嫌な気持ちを抱くこともなかったのに。
俺の存在が消えていく時ライが嬉しそうにしていたのは、自分が特別な存在だと感じられたからだろう。
まさか俺の表情を見て楽しんでいたはずはない、と俺は思いたい。
でもこんな気持ちも前の俺と一緒にもうすぐ失くなってしまうのだろう。それなら神様が俺の存在を気にする必要なんて無い。仮に俺が神様とライを恨んだとしても、すぐ忘れてしまうのだから。
「いや、ライを恨んでたら俺はここに居なかっただろうな」
ライを恨まなかった俺、良くやった。ありがとう。
「あぁ、ちょっと色々考えちゃってた。えっと、名前だよね」
「……はい」
「どんな悪い影響を与えるのかは分からないけど、すぐ消されちゃって。まぁ結局あと少しで前の俺は思い出せなくなるっていうか、消えちゃうっぽいし? 魂は変わらないから俺は俺なんだろうけど、ってこんなこと言っても困るよね。でも何でアンナさんは俺の前の名前が知りたいの?」
「そんなのあなたが泣いてるからじゃないですか!」
「えっ?」
頬に触れてみても涙は流れていないし、泣いていると言われても意味がわからない。
記憶が失われていくことに少し悲しい気持ちはあるけれど、これまで生きてきた前の自分が消えていくこの時間を、最後の瞬間まで大事にしたいと思っていただけだし。
「別に俺は泣いてなんか「心が!!!」」
アンナさんは俺の魂を震わせるような叫び声で、俺の言葉を遮ってきた。
「心?」
「あなたの心が、泣いてたんです。もう今は、それも分からなくなりましたけど。とても優しいあなたの、あなたの……ゔぅ」
「……そっか、ありがとうアンナさん。俺の代わりに泣いてくれて」
「私も、急に大きな声を出じで、ひっぐ、ずみまぜんでじだ」
俺はライという男の子が、自分の身体と俺の身体を交換したいという話を持ちかけてきた時、この目の前にいるアンナさんに、心を読まれるのが嫌で代わりたいと、そう言われた。
今は両親が死んでしまって、自分が貴族でなくなってしまうこの状況に困ったというのが1番の理由だということは、本人の記憶からも分かっているけれど、アンナさんが苦手だというのも本心であったはずだ。
そして俺は今その苦手だったアンナさんにとても感謝しているし、俺はアンナさんのことを苦手だなんて全く思わない。
頭の中には色んなアンナさんの記憶がぼんやりとあるけど、俺として、新しいライとしてアンナさんと関わったこの数分間で、これまでのアンナさんへの意識が変わったのは良かった。
このことだけでも自分がライという別人の代わりになったのではなく、俺としてこのライという男の子になったのだと感じることができて、自分の存在を確かめることができたようで、安心したと同時に嬉しかった。
「あの、取り敢えずこれからどうすれば良いのか分からないけど、少しだけアンナさんの助けを借りても良いですか?」
「ゔぅぅ、はぃ。わたじが、あなたを、絶対に護ります!」
こうして涙でグシャグシャのアンナさんと、転生して2秒で平民になった俺は、俺達以外誰も居なくなったこの大きな家で、記憶が全て失くなる瞬間が訪れるのを待つのだった。
「はい?」
「この家もライ様のものではないですし、すぐに立ち去るようにと言われております」
僕は転生して目を開けた瞬間、黒髪ロングの綺麗なメイドさんが居るなと思ったらこんなことを言われた。
黒い髪は背中の辺りまで伸びており、濃紫の瞳は真っ直ぐに僕を捕らえている。
潤った唇、整った顔に、その華奢な体を屈めて座っている僕を斜め上から見下ろす彼女は、少し冷たさを感じる表情をしているが笑顔になればおそらく……え、今なんて?
「あの、え、貴族じゃない?」
「はい、もう私以外の使用人は出ましたので、この家には私達で最後です」
全く意味がわからない。
僕は貴族の息子だと言われて、このライという自分そっくりな男の子に代わって、今いる世界へ来たというのに。
「あの、少しだけ待ってもらえますか?」
「は、はい。あの、急に私へそのような言葉遣いをするのはおやめください」
「え、あぁ、分かった」
まだここが地球である可能性はほんの少しだけあるが、この状況はどう考えても転生した後だろう。
「(僕は誰だ? ここはどこ? 本当に僕は転生したのか?)」
「ライ様?」
「うぅぅ、急に頭が!!」
「ライ様! 大丈夫ですか!」
突然襲ってきた頭痛により、僕、いや、俺が転生したこのライという人物の記憶が流れ込んでくる。
「そうか、俺は親を事故で失って……それに、君は確か人の心が読めるって言われたような」
「ライ様? ……!? あ、あなたは誰ですか!」
「えっと、取り敢えずこの家を出る前に、状況を整理しないか?」
「ライ様じゃない? いやでもライ様で間違いないはず……」
「アンナさん、だよね。取り敢えず俺が誰かってことも説明するから」
俺はメイドのアンナさんにそう言って、この状況の説明をする。
「まず俺はこの世界の人間じゃない。神様と、この身体のライって男の子と話して、お互いの身体を交換することにしたんだ」
「確かにライ様は神に愛された子だと当主様が仰っていましたが、そんなこと出来るはずがありません」
「えっと、昔教会で祈りを捧げたら神様と話すことが出来てね。何でも1つ願いを叶えてあげるって言われて、困った時に助けて欲しいって願いを言ったんだ。確かその時にこの身体から神聖な力が湧いてきて、周りのシスターや神父が俺に向かって祈りを捧げてきたんだよ。その後すぐに神様がその場にいた人達の記憶を消したんだけど、俺が神様に愛された子だってことを、両親だけは忘れないようにしてくれたんだって」
徐々にこの身体に馴染んできたのか、自分がライであるという意識になってきた。
「ごめん、もう前の自分のことを忘れそうだから先に話すね。今話したのはライのことで、今から話すのはこの世界じゃない俺のこと。俺はこことは違う世界で生きてたんだけど、気が付いたら神様らしき人とライっていう自分にそっくりな茶色い髪と瞳の男の子が居て、お互いの身体を、魂を交換しないかって言われたんだ」
ライは俺よりも少し年下で、表情もあまり読めないような男の子だった。
俺は確か黒髪黒目で、ライよりは背が高かったけど、ライは俺なんかよりもカッコよくて、全てが俺の上位互換みたいな、そんな男の子だった。
「その時ライは自分が貴族の息子で、何の不自由もない生活を送ってるって言ってたから、モンスターや冒険者がいる世界に興味があった俺は、すぐにその提案を受け入れた。今思うとほぼ騙されたようなものだったんだけど、今その話は良いや」
ライの記憶が流れ込んできたからこそ、この世界にライが絶望していたことは分かる。
何故かライの記憶も少し足りないように思うのは、たぶん俺の気のせいだろう。
「それでさっき転生して目を開けたら、アンナさんに貴族じゃなくなるって話をされてね。もう訳が分からなかったんだけど、今ライの記憶が流れ込んできて、自分の状況を把握できたって感じかな」
こうやって話している間にも、前の自分の記憶が失くなっていく。
「施設で育ったから親は居ないけど、せめておじさんおばさん、友達にはお別れの挨拶したかったなぁ」
もうおじさんとおばさんが自分にとってどういう存在だったのかも、友達がどんな名前だったのかも思い出せない。
「あと少しで俺は前の記憶を失ってしまうと思うんだけど、それまでもう少しだけ待って欲しい、です」
「そ、そうですか」
「大丈夫、たぶんすぐ終わるから、その後は大人しくこの家を出るよ」
「……あの、前のあなたの名前はまだ分かりますか?」
アンナさんは俺の話を信じてくれたのか、前の俺の名前を聞いてくれた。
「ううん、神様に名前だけは先に消されたんだ。魂を入れ替える時に悪い影響を与えるからって」
正直あの瞬間は何とも言えない気持ちになった。俺の名前は消されたのに、このライという男の子の名前は残ったままで、あっちの俺の名前もライに変えるって言われて、俺の存在したことが全部書き換えられていくのは辛かった。
あの神様は俺のための神様じゃなくて、ライのための神様で、お前を愛してると言ったあの言葉は、俺に向けられたものではなく、ライに向けられた言葉だった。
今思うとライには転移って説明して、俺には転生って言ってたのはこういうことだったのだろう。
俺も魂を交換するなら名前くらい捨てる覚悟だったけど、目の前で自分の存在だけが書き換えられていくのを見た時、これは俺が転生するんじゃなくて、ライが転移するための儀式なんだって理解させられた。
でもそれでも良かった。最悪俺の存在なんて消してしまって、ライだけがあっちの俺に乗り移った可能性だってあった気がするし。
俺にあの神様を恨むような気持ちはない。むしろ俺の意識を残したままこのライの身体へ転生させてくれたこと、ライのおこぼれを貰えたことに、ライにも神様にも感謝している。
ただ、今になって少しだけ、ほんの少しだけ思う。何で俺の目の前で、俺に分かるように、俺の存在を消したのかと。
先に俺を転生させて、神様とライの2人でやれば良かったのに。そしたら俺が神様に少しでも嫌な気持ちを抱くこともなかったのに。
俺の存在が消えていく時ライが嬉しそうにしていたのは、自分が特別な存在だと感じられたからだろう。
まさか俺の表情を見て楽しんでいたはずはない、と俺は思いたい。
でもこんな気持ちも前の俺と一緒にもうすぐ失くなってしまうのだろう。それなら神様が俺の存在を気にする必要なんて無い。仮に俺が神様とライを恨んだとしても、すぐ忘れてしまうのだから。
「いや、ライを恨んでたら俺はここに居なかっただろうな」
ライを恨まなかった俺、良くやった。ありがとう。
「あぁ、ちょっと色々考えちゃってた。えっと、名前だよね」
「……はい」
「どんな悪い影響を与えるのかは分からないけど、すぐ消されちゃって。まぁ結局あと少しで前の俺は思い出せなくなるっていうか、消えちゃうっぽいし? 魂は変わらないから俺は俺なんだろうけど、ってこんなこと言っても困るよね。でも何でアンナさんは俺の前の名前が知りたいの?」
「そんなのあなたが泣いてるからじゃないですか!」
「えっ?」
頬に触れてみても涙は流れていないし、泣いていると言われても意味がわからない。
記憶が失われていくことに少し悲しい気持ちはあるけれど、これまで生きてきた前の自分が消えていくこの時間を、最後の瞬間まで大事にしたいと思っていただけだし。
「別に俺は泣いてなんか「心が!!!」」
アンナさんは俺の魂を震わせるような叫び声で、俺の言葉を遮ってきた。
「心?」
「あなたの心が、泣いてたんです。もう今は、それも分からなくなりましたけど。とても優しいあなたの、あなたの……ゔぅ」
「……そっか、ありがとうアンナさん。俺の代わりに泣いてくれて」
「私も、急に大きな声を出じで、ひっぐ、ずみまぜんでじだ」
俺はライという男の子が、自分の身体と俺の身体を交換したいという話を持ちかけてきた時、この目の前にいるアンナさんに、心を読まれるのが嫌で代わりたいと、そう言われた。
今は両親が死んでしまって、自分が貴族でなくなってしまうこの状況に困ったというのが1番の理由だということは、本人の記憶からも分かっているけれど、アンナさんが苦手だというのも本心であったはずだ。
そして俺は今その苦手だったアンナさんにとても感謝しているし、俺はアンナさんのことを苦手だなんて全く思わない。
頭の中には色んなアンナさんの記憶がぼんやりとあるけど、俺として、新しいライとしてアンナさんと関わったこの数分間で、これまでのアンナさんへの意識が変わったのは良かった。
このことだけでも自分がライという別人の代わりになったのではなく、俺としてこのライという男の子になったのだと感じることができて、自分の存在を確かめることができたようで、安心したと同時に嬉しかった。
「あの、取り敢えずこれからどうすれば良いのか分からないけど、少しだけアンナさんの助けを借りても良いですか?」
「ゔぅぅ、はぃ。わたじが、あなたを、絶対に護ります!」
こうして涙でグシャグシャのアンナさんと、転生して2秒で平民になった俺は、俺達以外誰も居なくなったこの大きな家で、記憶が全て失くなる瞬間が訪れるのを待つのだった。
7
あなたにおすすめの小説
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜
鮒捌ケコラ
ファンタジー
入学式から3週間目にして『退学」を言い渡された。
(早くない?RTAじゃないんだからさ。)
自分で言うのもアレだけど、入学してからは結構真面目に通ってた。
けど、どうやら教員の不況を買ってしまったらしい。
幸か不幸か、退学まで1週間の執行猶予が与えられた。
けど、今更どう足掻いても挽回する事は不可能だろうし、
そもそも挽回する気も起こらない。
ここまでの学園生活を振り返っても
『この学園に執着出来る程の魅力』
というものが思い当たらないからだ。
寧ろ散々な事ばかりだったな、今日まで。
それに、これ以上無理に通い続けて
貴族とのしがらみシミッシミの薬師になるより
故郷に帰って自由気ままな森番に復職した方が
ずっと実りある人生になるだろう。
私を送り出した公爵様も領主様も、
アイツだってきっとわかってくれる筈だ。
よし。決まりだな。
それじゃあ、退学するまでは休まず毎日通い続けるとして……
大人しくする理由も無くなったし、
これからは自由気ままに、我儘に、好き勝手に過ごす事にしよう。
せっかくだし、教員達からのヘイトをカンストさせるのも面白そうだ。
てな訳で………
薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。
…そう息巻いて迎えた執行猶予満了日、
掲示板に張り出された正式な退学勧告文を
確認しに行ったんだけど……
どういう事なの?これ。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる