私の居場所

AKO

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044 頭をよぎる未来

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2人の頭の中では、何度も浮かび、何度も消える言葉があった。

「再婚」

である。

しかしその言葉を出してしまったら、もう戻れなくなる。
そう思って飲み込んで数年が経ったが、消えるどころかますます強くなっていった。

気がついたらもう還暦を過ぎて、はや数年。

「お母さん、実は、、、」
みーたんの下の子が学生結婚したいと言ってきた。
学生ながら起業し、一緒に経営しているパートナーとである。
反対する理由など無い。

「お母さん、長い間ありがとう。歳の離れたボクが生まれてきたせいで、誰よりも長くお母さんをさせてしまってごめんね。」
それを聞いてみーたんは号泣した。
決して母として完璧ではなかったから。

「バカなこと言わないで。あなたが生まれてくれたおかげで、どれだけ幸せだったか。」

「これでお母さんも自由だし、誰かいい人いないの?」
「え?お母さんはいつまでもお母さんよ。」
「そうだけどさ、独りじゃ寂しいでしょ。話し相手がいた方が長生きできるって言うし。兄貴とも話してるんだよ。父さんだってそう思ってるよ、きっと。」

みーたんは、この話は自分からは言ってはいけないと心に決め、こうちゃんとのデートを重ねていた。

一方、こうちゃんの息子はとっくに結婚し、独り暮らしにも慣れていたが、どこか寂しいこうちゃんであった。

2人がそれぞれ独り暮らし。
子どもたちも、それぞれが「誰かいないの?」と言っている。

天国の夫や妻にも何度も尋ねた。
しかし答えは自分で見つけるしかなかった。
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