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異世界編〜テイクアウトのお店はじめます〜

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過ぎた快感を伴う吐精の余韻にびくびくを痙攣させる俺をヴィータが優しく包み込んだ。

「可愛い、友也」

抱きしめながら、ヴィータは俺の髪を撫でキスを散らす。
気持ちいいけど、それより今は気になる事がある。

「ヴィータ、どうして……?」

「ん?」

「どうして、ここにいるんだ?」

問うと甘く蕩けそうな目で俺を見つめ、口付けた。

「ん……ヴィータ、こたえて」

キスで誤魔化せると思ったら大間違いだからな。大体流されてる気はするけど。今夜は違うからな。
キッと睨んだのに、ヴィータはますます顔を緩めた。

「友也が呼んでくれたから」

呼んだ……たしかにうっかり呼び掛けたけど。俺のせいじゃない。あのウサギが焦らすから悪いんだ。
っていうか、あのウサギは一体なんだ?
ただのぬいぐるみじゃあないのはもう分かってるけど。

「あの銀色のウサちゃんはなに?」

「あれ気に入った? あれは俺の分身みたいなものだ」

「分身……」

なるほど。だからヴィータの……。

「気付いてたから、誘ってくれたんだろ?」

「誘っ……たな。1人だと寂しかったからここに連れて来ただけで、確信があったわけじゃあ」

「ウサギと浮気するつもりだったのか」

「違う! 人を変態みたいに言うな」

たしかにぬいぐるみとえっちしちゃったけど! 仕方ないだろ、疼いてるところにヴィータのモノがあったんだから。

「変態とは思わないが、淫らでいやらしくて可愛いとは思ってる」

「ばか」

俺を撫でるヴィータの手つきがだんだんあやしいものになっていく。

「もう一度、してもいい? 今度は最初から俺で感じて」

「俺もしたい。いっぱいして?」

一回で満足出来ない身体にした責任とってくれ。

「ヴィータ」

名前を呼ぶとベッドに押し付けられ、気を失うまで何度も求められた。



夜明け前、神殿へ戻るというヴィータにキスで起こされた。

「ヴィータ、帰る前に訊いてもいいか?」

「何でも」

「……今日も結構中に出しただろ。子ども、出来てないのか」

実は初めの一回から気になっていたが、欲に負けて訊けなかった。

「この姿は仮の身体だから中に出しても子は出来ない」

「そうか……」

なら、いくらでも出来るなと思ったが、口には出さない。これから帰るのに引き止めるような言葉を言うのは憚られた。

「友也、また来る」

「うん」

「俺が帰ったらまたぬいぐるみのウサギに戻るから出来るだけそばに置いて欲しい」

「それはもちろん。ご飯も遊ぶのも一緒にするよ。……お風呂にも連れて入ろうかな。濡れるからダメ?」

「色々濡れそうだ」

仏頂面でそんなことを言う。

「お風呂はたまに連れて入るくらいにするよ」

ぎゅっと抱き締めると、両頬を大きな手のひらに包まれ、上を向かされる。

「友也、キスして」

「んーーいってらっしゃい」

行ってきます、という言葉を残してヴィータは光に包まれ、銀色のウサギに戻った。
朝までまだ時間がある。ウィンの目が覚める前にウサギを抱えて寝室へ戻った。


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