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魔術属性について
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「なんとお礼を言っていいか分かりません。本当にありがとうございました」
「いいのいいの!あなたが無事だったらそれでよかったわ」
グレンと名乗った彼はまた丁寧に頭を下げた。
聞くと、彼は諸国を漫遊して見聞を深めている隣国出身の旅人だそうだ。
旅の最後にこの国を訪れたところ、暴漢に襲われている女性を偶然見かけたので助けた。
すると、続々と集まってきた仲間たちに寄ってたかってボコボコにされたらしい。
「普段ならあれくらいの連中、僕の魔術でなんとでもなるのですが。やはりこの土地とは相性が悪いようだ」
「相性?」
苦笑いして頭を掻くグレンに、エルウィンは不思議そうに聞き返した。
彼も魔術師なのだろうか。
しかし、相性が悪いとは一体。
「ああ、この国はまだ魔術属性の研究があまり進んでいないのでしたね。僕の国の最新研究では、個人の魔術にも属性があると判明しているんですよ」
グレンの丁寧な説明をエルウィンは驚きを持って聞いた。
この国ではあまり知られていないが、個人の魔術には属性があるそうだ。
基本的には生まれた国の属性に準じるため、国内で魔法を使う場合や、自分の属性と似た国で魔法を使う場合には問題がないらしい。
しかしエルウィンの国は山間部にあり、グレンの国は隣とはいえ海辺にある。
属性が真逆のため、グレンが魔術を行使しようとしてもうまくいかなかったそうなのだ。
「もしかして、エルウィンさんの魔術もこの国の属性と合わないのではありませんか?」
「え…っ?!」
グレンの放った言葉に、エルウィンは呆然と彼を見返した。
「いいのいいの!あなたが無事だったらそれでよかったわ」
グレンと名乗った彼はまた丁寧に頭を下げた。
聞くと、彼は諸国を漫遊して見聞を深めている隣国出身の旅人だそうだ。
旅の最後にこの国を訪れたところ、暴漢に襲われている女性を偶然見かけたので助けた。
すると、続々と集まってきた仲間たちに寄ってたかってボコボコにされたらしい。
「普段ならあれくらいの連中、僕の魔術でなんとでもなるのですが。やはりこの土地とは相性が悪いようだ」
「相性?」
苦笑いして頭を掻くグレンに、エルウィンは不思議そうに聞き返した。
彼も魔術師なのだろうか。
しかし、相性が悪いとは一体。
「ああ、この国はまだ魔術属性の研究があまり進んでいないのでしたね。僕の国の最新研究では、個人の魔術にも属性があると判明しているんですよ」
グレンの丁寧な説明をエルウィンは驚きを持って聞いた。
この国ではあまり知られていないが、個人の魔術には属性があるそうだ。
基本的には生まれた国の属性に準じるため、国内で魔法を使う場合や、自分の属性と似た国で魔法を使う場合には問題がないらしい。
しかしエルウィンの国は山間部にあり、グレンの国は隣とはいえ海辺にある。
属性が真逆のため、グレンが魔術を行使しようとしてもうまくいかなかったそうなのだ。
「もしかして、エルウィンさんの魔術もこの国の属性と合わないのではありませんか?」
「え…っ?!」
グレンの放った言葉に、エルウィンは呆然と彼を見返した。
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