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第四章
変性のルナ
しおりを挟む「ああ、蓮花くんの重箱弁当が食べたい、、。」
「そんなに蓮花さんに会いたいんですね。」
「うん。、、、、、って、え?」
後ろから少し幼い少女の声が聞こえた。
紫苑がびっくりして振り返ると、そこには14歳くらいの赤髪の少女が佇んでいた。
「えっと、あなたは誰ですか?あ、私は紫苑です、、、」
紫苑はとりあえず赤髪の少女に自己紹介をした。
ん?
赤髪の少女?
確か、赤髪の少女って月夜神都市伝説に出てきたような、、、。
あ、思い出した、後ろから追いかけてくる人だ。
「私はルナ。変性のルナです。」
「ルナ、、、ちゃん?」
「はい。なんですか、紫苑さん。」
「あ、あの、ルナちゃんは、もとの世界に戻れる方法とか知ってる?」
「いえ、これはあの方の決めた理なので、、、、」
そういえば、シルバーさんも『あの方』と、言ってたな。
『あの方』って一体どんな人なんだろう?
「思ったんだけど、『あの方』ってどんな方なの?」
紫苑はルナにそう聞いてみた。
「何言ってるんですか、あの方とはこの世界を造った方ですよ。」
ルナは先程からずっと表情を変えずにそう言った。
この世界を造ったってことは、この都市伝説を作った人なのかな?
世界を造ったって、やっぱり神様??
『あの方』とは、都市伝説の神様のことなのかも!!
それなら!!!
「じゃあ、『あの方』にお願いしたら紫苑のことをもとの世界に返してくれるかな?」
紫苑は少し、希望を持って、ルナに聞いてみた。
それを聞いてルナは少し考え込むようにこう言った。
「そう、、、ですね。もしかしたら、、、戻れるかもしれません。」
「きゃあ!!本当?!教えてくれてありがとう!ルナちゃん!!」
紫苑はルナに抱きついた。
紫苑がこの世界に閉じ込められてから、紫苑は、この世界には自分とシルバーさんしかいないのだと思っていた。
シルバーさんは、良い人だ。
良い人なのだけれど、なんだか怖い。
だから紫苑は心細く感じていたんだ。
おかしいね、蓮花君が隣にいた時はそんな事微塵も感じなかったのにな。
ズルズルズルズル
「えっ?」
ペタペタペタ
何だかルナちゃんの胸が硬くなったような、、、
紫苑は恐る恐る顔を上げ、ルナちゃんを見た。
いや、ルナちゃんはそこにはいなかった。
いたのは、ルナちゃんと同じ赤髪に、胸板腹筋バキバキでマッチョな男の子♂だった。
つまり、今、紫苑が抱きしめているのは赤髪マッチョ男の子であって、、、
「いやぁぁぁぁぁ!?!?!?!!!?」
「、、、、、、、、。」
○○◇▽▼❋❉✺❆✼❃✻★★★……‥♠✧○○✗✗✗✘✓※♛?????!
え?あ?なんで?!
ルナちゃん、ルナちゃんはどこへ行ったの?
ルナちゃーん!!
「ルナちゃんはどこ?!へ?あぇ~??」
「ルナは私です。」
「え?でも、ルナちゃんは女の子、、、、」
「最初に言ったじゃないですか。私は変性のルナです。」
だからっ!!って、え??
もしかして、変性のルナの変性って、変化する性別って意味だったの?!
「私は驚くと性別が変わってしまうんですよ。」
はいはい、やっぱりね!!
「じゃあ、ルナちゃん、いや、ルナくんは、もう一度びっくりすれば女の子に戻るの?」
「いえ、男になってしまったら5分は男のままです。」
「では、五分経ったら、女の子に戻るのね!!!!」
「はい。」
へえー。ルナちゃんは特殊な体質だったのね。
月夜神様が本当にいたんだし、何が起こってもおかしくないね。
きっと、紫苑が突然ルナちゃんに抱きついちゃったから、ルナちゃん、びっくりしちゃったんだね。
「ごめんね、ルナくん。急に抱きついて驚かせちゃって。」
「いえ、私もすみませんでした。急に男になったら驚きますよね、普通。あまり人と接する機会がなかったので忘れてました。」
ルナくんは申し訳なさそうな顔をした。
「それで、ルナくん。『あの方』に会うにはどうしたら「緑の姫君!!」」
シルバーさんの声が紫苑の声にかぶさった。
横を見ると、シルバーさんがこちらに向かって走って来ていた。
「わっ」
「失礼します!」
紫苑の体が宙に浮かぶ。
ルナが胸の前に紫苑を抱きかかえたからである。
「わっ、、、?!」
紫苑は自分がルナにお姫様抱っこをされたのだと気がつくのに少し時間がかかった。
「ルナ~~!!!緑の姫君を離せっ!!」
「嫌です!」
シルバーさんのどなり声にルナはそう返事して、猛スピードで走り出した。
もちろん紫苑を抱えて。
紫苑は、今落とされたら死ぬだろうなとヒヤヒヤしながら必死にルナ(男)にしがみつく。
しばらく走っているとシルバーさんは見えなくなった。
プシューーーー
ルナ(男)は、ルナ(女)に戻った。
五分経ったようだ。
ルナは紫苑のことを下ろしてくれた。
「ありがとうルナちゃん。それで『あの方』に会うためにはどうしたらいいの?」
「それは、、「捕まえた♥」」
「?!」
いつの間にか、紫苑はシルバーさんに後ろから抱きしめられていた。
ゾゾゾと背中が冷たくなる。
何度も思うが、紫苑はシルバーさんをこんなにも気持ちが悪く感じることはないと思っていた。
もっと大人で紳士的な人だと思っていた。
軽々しく異性の体に触れるような人でないと思っていた。
だからこそ、
「私はあなたに幻滅しました、シルバーさん。」
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