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50 金銭感覚
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リック宅に辿り着いた。
キナコをタオルの敷き詰めた籠にそっと寝かせる。
年齢は1歳でも、見た目は5ヶ月いったかな?位に見えるな。
猫としての成長が緩やかだ。
これが獣人なんだろうな。
でも、中身は前世で成人を終えた家猫なんだよな。
……まぁ、たいして状況は変わらんけども。
子猫特性のいつでも寝るが発動する位か。
ただただ可愛いだけなやつ。
いや、可愛いが正義で世界が回るって言ってたヤツもいるし。
可愛いは、良いことです。
キナコを目で充分に堪能したし、晩飯の支度をするか。
晩飯はサモンシチューとソバの実チャーハンだ。
今日は疲れたから、シチューはブチ込みスタイルだ。
ブチ込みスタイルは、程よく切った野菜を炒めずに煮るだけだ。
炒めや蒸す等の工程を踏まない分、楽なのだ。
何か足りない味がするってのも感じないしな。
評論家じゃないから、そこまでの味の違いを見つけれないし。
グツグツ煮る間に、ソバの実を仕上げていくか。
下準備は前と同じにする。
野菜はオニオン・人参・ガーリック・レタス。
みじん切りとスライス、千切にする。
肉はボアを使うか。
脂身と分け、小さめに切り塩・胡椒をしておく。
フライパンにボアの脂を入れて温め、溶けた所にガーリックのスライスを投入。
火が通った所でスライス回収。
ガーリックは焦がすと苦みが強く感じるからな。
再度フライパンにオニオン・人参のみじん切りを入れ炒める。
ボア肉も投入だ。
火が通ったらレタスを入れ、サッと混ぜ合わせて回収。
ソバの実をボア脂でプチプチさせる。
プチプチの時の香りはやはり凄い。
ブワッと腹に響く香りだ。
胃袋がギュッと握られた様に空腹感を自覚させられる。
すぐにでも口にかき込みたくなる様な謎の焦りが出るんだから、とんでもない香りだ。
少しだけ残しておいたボア肉を入れ炒める。
若干ボアの臭みが残るかもしれないが、要研究だな。
水を入れ、塩・胡椒を投入。
蓋をして硬さを確認していく。
程よく感じたら、先に炒めた物を入れ味を調節する。
はぁ……チャーハンの素が恋しい。
けども旨い。
……多分、足りなくなるからチャーハンはもう1回だな。
シチューもサモンを加えグツグツさせて……
別鍋で作ったルーモドキを加えて染み込ませ。
味を整えて終了。
……どうにも量が足りなくなる予感しかしないな。
う~ん……
うん?
そうだ!
そうだった!
カボチャがいるじゃないか!
イソイソと手頃なカボチャを3個選ぶ。
泥等をしっかりと落とし【清浄】する。
頭の所で蓋を作れる様に切る。
レベルの関係上、カボチャが生ですんなり切れるのが微妙に嬉しい。
上から種を掻き出す。
大きめの鍋でカボチャをしっかりと蒸す。
3個全部は無理だったので、別鍋を使用しながら蒸す。
中までしっかりと蒸せたら、シチューの食べれる器が完成だ。
カボチャ分の量を腹に溜めてくれ。
「ソブル、帰ったぞ!メシだ!」
「今日も……頼むよ……」
リック……どこの御家庭の親父だよ。
タバサは、もうさ?
ただいまで良くないか?
「おう、おかえり。調度出来た所だぞ……タバサは『ただいま』で良くないか?」
「うっ?! あっ……いや、その、ただいま……」
「おう」
タバサが真っ赤になったな。
それをニヤニヤ見てるリックに多少イラッとするがな。
「にゃ~ん!」
「おっ、キナコも起きたか。んじゃ飯にしよう」
ピクニックスタイルのシチューって危険な感じだが……
キナコのそばで食べたいしな。
その内、ローテーブルでも作るか……
カボチャの器にシチューを移し、蓋をして。
チャーハンも皿に盛り。
トレーに載せて、2人の前に置く。
「「んんっ?!」」
驚くよな?
カボチャがドンと出たからな。
キナコの皿にシチューと千切ったパンを添えて出しておく。
「そのカボチャ、蓋になってるからな?開けて見ろよ」
「「おぉっ!!」」
インパクトが凄かったらしい。
2人共に大はしゃぎだ。
「「旨っ!」」
「良かったよ。カボチャは器も食えるからな」
「この白いヤツも旨いが、こっちも旨いな!」
「カボチャを削りながら食べるのも美味しいよっ!レタスのシャキシャキした感じもいいねぇ!」
「カボチャを削り過ぎると中身が漏れるからな?気を付けろよ?」
ウキウキ、キャッキャッしながらの晩飯は上手くいったな。
チャーハンのおかわりも1回で済んだし。
良かった良かった。
「おっ。そうだソブル。これが報酬な」
「3等分だよ」
「すまんなって、3等分で良かったのか?」
魔獣討伐してないのにか?
貰い過ぎじゃないかと思うんだが?
「道案内に荷運び、令息様の世話……充分以上の働きだぞ?」
「これで遠慮されちゃさ、逆に嫌味にしかなんないよ?」
「お、おう。貰えるもんは遠慮しねぇからよ。一応聞いといただけだよ」
「おうよ!」
っぶねぇ。
日本人の悪い癖だな。
冒険者は遠慮しねぇもんだ。
うん。
図太く生きる事を忘れない様にしよう。
「むぅ?すげぇな……」
「おう。結構いい金額だよな?」
「だね。辺境伯様の色付けもあるからね?」
凄い金額が来たよ……
金貨が5枚と銀貨5枚。
結構いい金額。
なんか、金銭感覚がまだしっくり来てないのに……
普段の稼ぎから見たら、かなりの大金なんだが?
やべぇ……金貨の扱いが難しい。
頻繁にお目にかかるもんか?
違うよな?
『※その認識でOKです』
だよなぁ……
食材も大量買いが多かったから、単価でどれくらいかとか一般的な量の食事でどれ位かの目安もぶっ壊れてきたしな……
一歩間違ったら即効破産しちまうタイプだな……
気を付けていこう。
キナコをタオルの敷き詰めた籠にそっと寝かせる。
年齢は1歳でも、見た目は5ヶ月いったかな?位に見えるな。
猫としての成長が緩やかだ。
これが獣人なんだろうな。
でも、中身は前世で成人を終えた家猫なんだよな。
……まぁ、たいして状況は変わらんけども。
子猫特性のいつでも寝るが発動する位か。
ただただ可愛いだけなやつ。
いや、可愛いが正義で世界が回るって言ってたヤツもいるし。
可愛いは、良いことです。
キナコを目で充分に堪能したし、晩飯の支度をするか。
晩飯はサモンシチューとソバの実チャーハンだ。
今日は疲れたから、シチューはブチ込みスタイルだ。
ブチ込みスタイルは、程よく切った野菜を炒めずに煮るだけだ。
炒めや蒸す等の工程を踏まない分、楽なのだ。
何か足りない味がするってのも感じないしな。
評論家じゃないから、そこまでの味の違いを見つけれないし。
グツグツ煮る間に、ソバの実を仕上げていくか。
下準備は前と同じにする。
野菜はオニオン・人参・ガーリック・レタス。
みじん切りとスライス、千切にする。
肉はボアを使うか。
脂身と分け、小さめに切り塩・胡椒をしておく。
フライパンにボアの脂を入れて温め、溶けた所にガーリックのスライスを投入。
火が通った所でスライス回収。
ガーリックは焦がすと苦みが強く感じるからな。
再度フライパンにオニオン・人参のみじん切りを入れ炒める。
ボア肉も投入だ。
火が通ったらレタスを入れ、サッと混ぜ合わせて回収。
ソバの実をボア脂でプチプチさせる。
プチプチの時の香りはやはり凄い。
ブワッと腹に響く香りだ。
胃袋がギュッと握られた様に空腹感を自覚させられる。
すぐにでも口にかき込みたくなる様な謎の焦りが出るんだから、とんでもない香りだ。
少しだけ残しておいたボア肉を入れ炒める。
若干ボアの臭みが残るかもしれないが、要研究だな。
水を入れ、塩・胡椒を投入。
蓋をして硬さを確認していく。
程よく感じたら、先に炒めた物を入れ味を調節する。
はぁ……チャーハンの素が恋しい。
けども旨い。
……多分、足りなくなるからチャーハンはもう1回だな。
シチューもサモンを加えグツグツさせて……
別鍋で作ったルーモドキを加えて染み込ませ。
味を整えて終了。
……どうにも量が足りなくなる予感しかしないな。
う~ん……
うん?
そうだ!
そうだった!
カボチャがいるじゃないか!
イソイソと手頃なカボチャを3個選ぶ。
泥等をしっかりと落とし【清浄】する。
頭の所で蓋を作れる様に切る。
レベルの関係上、カボチャが生ですんなり切れるのが微妙に嬉しい。
上から種を掻き出す。
大きめの鍋でカボチャをしっかりと蒸す。
3個全部は無理だったので、別鍋を使用しながら蒸す。
中までしっかりと蒸せたら、シチューの食べれる器が完成だ。
カボチャ分の量を腹に溜めてくれ。
「ソブル、帰ったぞ!メシだ!」
「今日も……頼むよ……」
リック……どこの御家庭の親父だよ。
タバサは、もうさ?
ただいまで良くないか?
「おう、おかえり。調度出来た所だぞ……タバサは『ただいま』で良くないか?」
「うっ?! あっ……いや、その、ただいま……」
「おう」
タバサが真っ赤になったな。
それをニヤニヤ見てるリックに多少イラッとするがな。
「にゃ~ん!」
「おっ、キナコも起きたか。んじゃ飯にしよう」
ピクニックスタイルのシチューって危険な感じだが……
キナコのそばで食べたいしな。
その内、ローテーブルでも作るか……
カボチャの器にシチューを移し、蓋をして。
チャーハンも皿に盛り。
トレーに載せて、2人の前に置く。
「「んんっ?!」」
驚くよな?
カボチャがドンと出たからな。
キナコの皿にシチューと千切ったパンを添えて出しておく。
「そのカボチャ、蓋になってるからな?開けて見ろよ」
「「おぉっ!!」」
インパクトが凄かったらしい。
2人共に大はしゃぎだ。
「「旨っ!」」
「良かったよ。カボチャは器も食えるからな」
「この白いヤツも旨いが、こっちも旨いな!」
「カボチャを削りながら食べるのも美味しいよっ!レタスのシャキシャキした感じもいいねぇ!」
「カボチャを削り過ぎると中身が漏れるからな?気を付けろよ?」
ウキウキ、キャッキャッしながらの晩飯は上手くいったな。
チャーハンのおかわりも1回で済んだし。
良かった良かった。
「おっ。そうだソブル。これが報酬な」
「3等分だよ」
「すまんなって、3等分で良かったのか?」
魔獣討伐してないのにか?
貰い過ぎじゃないかと思うんだが?
「道案内に荷運び、令息様の世話……充分以上の働きだぞ?」
「これで遠慮されちゃさ、逆に嫌味にしかなんないよ?」
「お、おう。貰えるもんは遠慮しねぇからよ。一応聞いといただけだよ」
「おうよ!」
っぶねぇ。
日本人の悪い癖だな。
冒険者は遠慮しねぇもんだ。
うん。
図太く生きる事を忘れない様にしよう。
「むぅ?すげぇな……」
「おう。結構いい金額だよな?」
「だね。辺境伯様の色付けもあるからね?」
凄い金額が来たよ……
金貨が5枚と銀貨5枚。
結構いい金額。
なんか、金銭感覚がまだしっくり来てないのに……
普段の稼ぎから見たら、かなりの大金なんだが?
やべぇ……金貨の扱いが難しい。
頻繁にお目にかかるもんか?
違うよな?
『※その認識でOKです』
だよなぁ……
食材も大量買いが多かったから、単価でどれくらいかとか一般的な量の食事でどれ位かの目安もぶっ壊れてきたしな……
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