太陽を継いだキミに

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一章 凛とした覚悟、彼女の明るさ

第2話 君は咲いた様に、笑った。

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 太陽を見てみたい。
 少年は息を弾ませながら、天から降りた光に向かい、野を駆ける。
 息を切らした時、俺を覗き込む少女がいた。
「どうしたの?」
 そして、俺は彼女を見た。

 彼女の雰囲気は柔らかく、それでいて侵し難い神聖さも纏っていた。
 高貴な者の象徴の輝ける金の耳飾り。
 素朴な少女の様に明るい彼女はミサンガをつけている。
 運命を見る綺麗な瞳。
 その瞳は俺を惹きつけていた。

「君は、(太陽か)」
 そう聞こうとして、気が付いた。
 彼女は人間だ。
 人間だった。
 少女は儚く、元気で、確かに息づいていた。
 走ってきたのだ、彼女も。
 彼女は咲いた様に笑った。
「私、ユズリハ」
「ユズリハって呼んでくれる?」
 思わず見惚れてしまう。
「ユズリハ、お前、可愛いな……」
「ありがと。私をヒトと見てくれて嬉しかった」
「君の名前も教えてよ」
「俺はシリウス」
「あ、君、剣の修行してるんだ」
 (彼女は目を輝かせてから、にっこり微笑んだ)
「頑張る姿って格好良いね」
「ありがとう。剣は良いんだぜ」
「ユズリハもやってみないか?」
 その時、彼女は寂しげにする。
「ごめんね、私、やっちゃ駄目なんだって」
「巫女って、いつまで、自由でいられるのかな」
「少し、怖いな」
 (彼女は俺を振り返った)
「さようなら、また会おうね」
「ああ、またな……」
 彼女の寂しげな背中をただ見ていることしか出来ないことが辛かった。
 また、彼女の笑顔は見れるのか?

 俺は何も知らなかった。
 彼女が背負っている運命を。
 この時は思わなかった。
 彼女がどれほど大切な存在になるのかを。
 彼女は覚悟してたというのに。
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