太陽を継いだキミに

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三章 試練、来たれり

第17話 俺は敗北を得た

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 炎と、火霊王と一体化したシリウス。
 彼を見て、ミノタウロスは少年が先に進むことを悟る。
 ふと、敗北が過ぎるミノタウロスに少年は言った。
「お前は諦めたのか?」
「確かに強いよ、お前は。でもお前はそこで何を得た。そこでお前は終わるのか」
 ミノタウロスは自らに問いかける。
「太陽は俺を見捨てた?」
「違う、俺が太陽を追いかけ無かっただけか……」
 ミノタウロスは深く決意する。
「なら、俺がお前を越えてやる。そして俺が太陽を目指す」
「それはこっちのセリフだッ!」

 シリウスは一歩、押し込まれた。
 シリウスは一歩、乗り越える。

 シリウスは火神化により炎の扱いを上達させて制限を外していく。上昇する火力で押していく主人公に対して速さと固さを増していくミノタウロスは主人公と競り合う。
 炎の勢いと主人公の熱量に押されて行くミノタウロス、それでも彼は進む。
 そして転機が訪れる。
「修練の途上。今、ここに剣の一撃、奥義に至る」
 ミノタウロスはさせじと大剣を叩き込む。
 しかし、それは陽炎だった。
「何ッ」
 驚くミノタウロスにシリウスが間合いを詰める。
「鬼狩流抜剣術・焔の刃」
 一閃。ミノタウロスの身体を熱き刃が走る。
 それでもミノタウロスは。
「まだ立つのか!」
 シリウスに緊張が走る。
「いいや、これで終わりだ」
 ミノタウロスは力尽きて、静かに燃えていく。
 彼は静かに言う。
「俺は敗北を得た。これで進み直せる」
 彼はシリウスを見た。
「今度はお前の……勝ちだ……」
「進め……この先へ……」
 
 シリウスは刃を鞘に収めて、霧の門の先へ行く。
 ミノタウロスもまた、50年越しに歩み始める。
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