最高天使に恋をして~忘却の河のほとりには~

壱度木里乃(イッチー☆ドッキリーノ)

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魔王との夜

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 魔王が盛りのついた動物のように出し入れを激しくする。

 「おぉふ・・・おぉふ・・・中に出すぞ・・・中に出すぞ・・・よいな? よいな?」

 プルンプルンと股の間で揺れる性。生理的な快感の涙で瞳を潤ませながらも、その時を切望する。出されたくなんかない。

 (あと・・・少し・・・はやく・・・はやく・・・)

 ラシュレスタが、アッ、アァッ、ァアッと裸体を弾ませながら、いよいよ呪が稼働し始めた気配を感じ取る。

 喉にあるエネルギースポット「りん」で唾液とともに解かれた呪文が、気脈を使って全身へと行き渡り、左胸の輪へと辿り着く。

 邪淫に覆われた身体の奥で、失われない天界属性の霊気と魔気が混じり合ったラシュレスタだけの魔霊気がそのめいを密かに実行し、ふわんっと魔陣を作り上げた。

 だが、その間も、穴の奥を目指して進む蛇の頭のようにうねうねとうごめかれ、

 「アッ、アッ、アッ・・・・・・ァアアッ!!」

 と耐えきれずに、ラシュレスタが放った。

 「おおぅ・・・またイッたか・・・イったのかぁ・・・そうかそうか、フフフ・・・我もそろそろのぅ・・・イクぞぉイクぞぉ・・・どうにもよすぎるからのぅ・・・ハッ、フッ、ハッ・・・・・・だがぁ~ その前にぃぃ・・・」

 うぅふっ・・・と堪えて、魔王が動きを止めた。

 「ふぅ・・・ふぅ・・・ラシュレスタよ~ どうだぁ~ 我の魔精が中に欲しいかぁ? ん~? そなたが求めれば・・・制裁は起こらぬ・・・どうだぁ、中に欲しいだろぅ? ん~? 欲しいよのぅ~?」

 これのことだぞ・・・とばかりに、グググッーーーと根元まで深々と押し入れた後、さらにその尖端をにゅると奥で伸ばした。

 「ゥアアァッ!!」

 のけぞった相手の、達して敏感になっている内壁に擦りつける。
 
 「そなたはこれが本当に好きよのぅ・・・ここよのぅ・・・ん~? ここよのぅ・・・我の魔精がここに欲しいよのぅ・・・ん~? どうだぁ~? 注いでぇ~って・・・ほらほら、どうだぁ~?」

 この中に出してやる。たんまりと注いでやる、たんまりとな――――迷いのない魔王が舌舐めずりをしながら、両手で細腰を掴み、揺すり上げる。

 「ラシュレスタよ~ 欲しいぃ~ って言うのだぁ・・・さぁ、言え~ ちょうだぁ~い って言うのだぁ~ いい子に言えたらのぅ、たっぷりと溢れるぐらいにくれてやろうぞ・・・ん~? 欲しいのだろぉ~? ん~?」

 約束を反故にさせるため。望む答えを相手に口にさせるため。さらに悶えさせるため。もっともっと汚すため。魔王がピンと立ち上がった胸の尖りを摘まんだ。

 だが感じたのは、ざらっと砂を掴んだかのような感触。

 「!?」

 その驚愕を合図にしたかのように、ラシュレスタの全身の肌がサラサラとした砂へと変化した。

 「なにっ!?」
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