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最高天使 降臨
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腕の武具に着けていたお揃いとも言える宝石。それを見て、自分を何度か思い出してくれていたのだろうか。そう思った途端、涙で視界が再びぼやけた。
(いつ作られたんだろうか・・・いつから・・・?)
ずっとずっと繋がっていたいと欲し続け、闇の地にいてもずっとずっと求めていた。そして、これほどまでに不浄な地にいるこの身にすらも光が注がれているのを感じてはいた。けれども・・・
それは邪気のない切なる願いだからこそ。純真たる想いを抱く者には、平等に応える光の属性だからこそ。
優しい方だからこそ、堕天した身にすら寄り添ってもらえているのかと思っていた。願う者全てに与える・・・その愛こそが最高天使なのだから。でも・・・
(シャルスティーヤさまも・・・私のことを・・・忘れずにいて・・・下さっていた?)
自分は特別な存在だと思っていいのだろうか。期待が湧く。いつだって、もっと特別になりたかった。いつだってもっと愛されたかった。自分だけを見て欲しかった。
そして、それは今も・・・・・・ラシュレスタが首を振った。
(なんて業が深いのだろう・・・)
自分はなんら変わっていない。そう・・・ずっと薄れることなく、欲し続けているのだ。
地上で生殖を伴わない性行為をしていた二人の男たち。その激しく求め合う姿を見てからずっと、彼らのようになりたいと。愛し合いたいと。夢想の中で・・・自分は・・・何度も・・・何度も・・・最高天使を・・・
(あぁ・・・申し訳ございません・・・)
汚れきることもできずに、忘れることもできずに、こんな風に想い続けて・・・ラシュレスタがうなだれて瞳を閉じた。それでも、どうしても欲しい。あなたが欲しい。欲しくてたまらない。
(あぁ・・・申し訳ございません・・・)
何度も心の中で詫びる。詫びても詫びても尽きない。涙が止まらない。
そのラシュレスタの耳に、
コツ・・・コツ・・・コツ・・・
とバルコニーの方から音が聞こえた。ハッと顔を上げる。
(なんだ?)
素早く身を起こした。常日頃から結界の質には自信がある。魔気に霊気を何重も混ぜて、念入りに厄介な仕様にしてある。
難解な暗号呪文。魔王だろうと解けないだろう。ましてや先ほど層も増やしている。何者かが侵入してくるなどあり得ない。
だが、音は再びした。
コツ・・・コツ・・・コツ・・・
誰かが窓を叩いているか、小石でも投げているかのような音。
ラシュレスタの顔が一気に緊張を帯びた。服装の乱れを直し、ピッと指を弾いて体液を出すと、変化の呪文を唱えた。
眉間、喉、左胸の輪、そして右胸へと魔霊気を注いで三角の陣を作る。何度も何度も指先で押さえて、厳重に何層もの封印を施す。
いたいけで清らかな上級天使から青白く冷ややかな魔界公爵の顔へと。姿を取り戻したラシュレスタが立ち上がった。
ピリピリとした魔霊気を漂わせながら、結界の呪がかけられている幕へと向かい、手をかざす。透明化させると外の様子を伺った。
「!!」
その瞬間、あり得ない訪問者にラシュレスタが息を大きく飲んだ。
(いつ作られたんだろうか・・・いつから・・・?)
ずっとずっと繋がっていたいと欲し続け、闇の地にいてもずっとずっと求めていた。そして、これほどまでに不浄な地にいるこの身にすらも光が注がれているのを感じてはいた。けれども・・・
それは邪気のない切なる願いだからこそ。純真たる想いを抱く者には、平等に応える光の属性だからこそ。
優しい方だからこそ、堕天した身にすら寄り添ってもらえているのかと思っていた。願う者全てに与える・・・その愛こそが最高天使なのだから。でも・・・
(シャルスティーヤさまも・・・私のことを・・・忘れずにいて・・・下さっていた?)
自分は特別な存在だと思っていいのだろうか。期待が湧く。いつだって、もっと特別になりたかった。いつだってもっと愛されたかった。自分だけを見て欲しかった。
そして、それは今も・・・・・・ラシュレスタが首を振った。
(なんて業が深いのだろう・・・)
自分はなんら変わっていない。そう・・・ずっと薄れることなく、欲し続けているのだ。
地上で生殖を伴わない性行為をしていた二人の男たち。その激しく求め合う姿を見てからずっと、彼らのようになりたいと。愛し合いたいと。夢想の中で・・・自分は・・・何度も・・・何度も・・・最高天使を・・・
(あぁ・・・申し訳ございません・・・)
汚れきることもできずに、忘れることもできずに、こんな風に想い続けて・・・ラシュレスタがうなだれて瞳を閉じた。それでも、どうしても欲しい。あなたが欲しい。欲しくてたまらない。
(あぁ・・・申し訳ございません・・・)
何度も心の中で詫びる。詫びても詫びても尽きない。涙が止まらない。
そのラシュレスタの耳に、
コツ・・・コツ・・・コツ・・・
とバルコニーの方から音が聞こえた。ハッと顔を上げる。
(なんだ?)
素早く身を起こした。常日頃から結界の質には自信がある。魔気に霊気を何重も混ぜて、念入りに厄介な仕様にしてある。
難解な暗号呪文。魔王だろうと解けないだろう。ましてや先ほど層も増やしている。何者かが侵入してくるなどあり得ない。
だが、音は再びした。
コツ・・・コツ・・・コツ・・・
誰かが窓を叩いているか、小石でも投げているかのような音。
ラシュレスタの顔が一気に緊張を帯びた。服装の乱れを直し、ピッと指を弾いて体液を出すと、変化の呪文を唱えた。
眉間、喉、左胸の輪、そして右胸へと魔霊気を注いで三角の陣を作る。何度も何度も指先で押さえて、厳重に何層もの封印を施す。
いたいけで清らかな上級天使から青白く冷ややかな魔界公爵の顔へと。姿を取り戻したラシュレスタが立ち上がった。
ピリピリとした魔霊気を漂わせながら、結界の呪がかけられている幕へと向かい、手をかざす。透明化させると外の様子を伺った。
「!!」
その瞬間、あり得ない訪問者にラシュレスタが息を大きく飲んだ。
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