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第2章
勘違いの交差点
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「はぁ……なんか緊張してきたな。あ、あたし今独り言言ってる! これもだっ」
独り言を言って笑うウルは、緊張しているようには見えない。
「あ、危ない危ない。後ろ向きな事はダメだからね」
何を思ったのか、ハナとの約束を守る為、喉元まできてたであろう言葉を、1人制止した。
「ブォーーーン……ブォーーーン……」
夜間闘技の開催を報せる、1回目のサイレンが鳴り響いた。
ウルは気持ちを落ち着ける為、近くにあった公園のブランコに座り、漕ぎながら説明聞いた。
ウルはそのまま説明が終わるまで、目を瞑り無心で漕ぎ続けた。
「カウントダウンを開始します。10……」
「いよいよ……よーし、やるか!」
「2……1……夜間闘技、開始です」
開始の合図と共に、ブランコから勢いよく飛び、綺麗な着地を決めた。
まず何をするか考え、誰かと闘うのではなく、依頼人を探す選択をした。
「あ、いた。すいませーん、依頼人ですか?」
「そうですよ」
歩き始めてすぐに若い男の人を発見し、依頼人だと分かり話すと、少し先まで荷物を一緒に運んでほしいと頼まれた。
「じゃあ、行きましょ」
「よろしくお願いします」
当然依頼を受け、歩き始めた。
「あの、依頼ってこんな簡単なのばっかりなんですか?」
「ええ、基本的にはそうですよ」
「そうなんですね。もっと難しいと思ってました」
「難しいのもありますよ。でも数が少ないので、早い者勝ちですけど」
「なるほど。そうですよね」
「えーと……あぁ、そこの木が目的地です」
依頼人に言われた通り、何の変哲もない木の脇に荷物を置いた。
「ありがとうございました」
「いいえ。じゃあ、行きますね」
依頼が完了した為、ウルは次の依頼人を探しに向かった。
「あ、そうだ。天使ちゃん!」
「なんですか……?」
「ちょっとさ、一緒に依頼人探してくれない?」
「いいですよ……」
ウルは天使を呼び、依頼人探しの協力者を得た。
「ありがとう! ところで女神ちゃんは?」
「女神様は……分かりません……」
「そっか。まぁ後で視に来るよね」
「分かりません……」
「だよね……じゃあ、探そっか」
「はいです……」
ウルは天使に、女神が後で視にくるのか聞いた訳では無いが、そこは気にせず歩き出した。
天使には空から探してもらい、ウルは徒歩で探し回り、天使が人の姿を確認した。
「ウルちゃん……この先に1人います……」
「ありがとう! 早速行こ」
天使に案内され、走ってついて行くと、壁にもたれかかり、地べたに座る人を見つけた。
「ねぇ、あれって依頼人かな?」
「うーん……誰か来ましたよ……」
「ほんとだ。もう少し近づこっか」
「はいです……」
もたれかかる人の元に、別の誰かが近づくのを確認して、天使に空から近づいてもらい、ウルはバレないように、建物の陰に身を潜めた。
「大変です……ウルちゃんのママです……」
「え? そんな訳無いよ」
「ほんとです……」
戻って来た天使の言葉を、ウルは一瞬疑った。だが、もしもフルールだとしたら、そう考えるより先に体が動いていた。
✱
「サイキョーくんじゃない! 久しぶりだね! 元気にしてた? 何年振りかな?」
「はい……フルールさんは、こんな所で何してるんですか?」
「ちょっと休憩。娘のウルを探してるんだけど見てない?」
「いえ、見てないですね。そんな事より、危ないですよ」
フルールが休憩していると、そこにサイキョーが現れ、フルールは久々に会えた事と、1人心細かった事が重なり、嬉しかった。
サイキョーは、相変わらず緊張感の無いフルールに、久々に会ったが、早々に呆れていた。
「でも疲れちゃったからさ」
「入院してると聞いてましたが、こんな時間に出ていいんですか?」
「ううん、だめだよ。でも今日はいいって、あたしが決めたから」
「そうですか……とりあえず心配なんで、一緒に探しますよ」
✱
「ちょっと!」
物陰から飛び出したが、距離がある為に顔が認識出来ず、フルールという確証が得られない。
それならどうするか、天使を信じるしかない。というよりも、ウルは既に信じていた。
気づかれないように2人に近づき、フルールを助けられるなら、それが最善に決まっている。
けれど、距離を考えたらそんな事は不可能。それならば、自分に引きつけるしかないと考え、大声を出した。
「ウルー!」
「ママー!」
自分の名前を、聞き慣れた声で呼ばれ、ウルは改めてフルールだと確信した。
謎の人物はフルールの腕を掴み、立ち上がらせると、2人でウルの方に向かって来た。
ウルは闘う覚悟を決めた。引きつける作戦は失敗し、フルールまで人質にとられたら、戦闘以外の選択肢は無かった。
実際は逃げたり、交渉するといった選択肢もあるが、あくまで、今のウルの中には存在しなかった。
ウルは刀を置いて目を瞑り、ゆっくりと大きく深呼吸をする、これを3回繰り返す。
すると次第に、風の音は煩く、匂いは強く感じ、指先に当たる風まで気になってくる。
当然風に変化は無く、いつも通りに、ただそこに吹いているだけ。
ならば何が変化したのか、それは他ならぬ、ウル自身の変化を意味する。
無心体。思考が及ばぬ、体と風が、つまり自然と一体化した状態。ウルは今、集中の極地に辿りつこうとしていた。
駄目押しの4回目、空気を吸い尽くさんとばかり、鼻から取り入れ、吐ききると同時に目を開け、謎の人物を確認する。
そこでウルが見た世界は、近づいてくる謎の人物が止まってると感じる程、時が緩やかに進んでいた。
「天使ちゃん……行ってくる」
「はい……?」
天使に声をかけ、ゆっくりと歩き出し、徐々に速歩と段階を踏み、走り出した。
そこで気づいた。謎の人物は本当に、歩みを止めていただけなんだと。
「ママから離れろーっ!」
ウルは謎の人物の手前で跳び、謎の人物に手を伸ばし、支配しようと触れた瞬間、意識が無くなった。
✱
「噂をすれば、見つかったね!」
「良かったですね。立てますか?」
サイキョーはフルールに手を差し伸べ、フルールは掴まり、立ち上がった。
サイキョーはフルールの腕を持ち、支えながらウルの元へ向かった。
「何してるのかな、あの子」
「飛ぼうとしてますね」
「あたしに気づいてるから、ここで飛ぶの待とっか」
「分かりました」
「ちょっと座っててもいい?」
「それはご勝手にどうぞ」
2人がウルに近づくと、ウルが両手を広げ、上下に頭を揺らしていた為、1度足を止めて、その場で待つことにした。
「やっと来たね」
「はい。でも流石に無理ですよ……」
歩き出したと思ったウルは、徐々に速歩になり、走り出したのを見て、本気で飛ぶ気だと、サイキョーは思った。
「ママから離れろーっ!」
「え……?」
「ちょっと、ウルっ!」
サイキョーは、目の前で飛ぼうとしたウルが、突然放った言葉に驚き、咄嗟に能力を使ってしまった。
空中で意識を失ったウルを、サイキョーは受け止め、ゆっくりと地面に寝かせた。
「サイキョーくん、大丈夫?」
「はい。俺は大丈夫です」
「それならよかったけど、あたしから離れろって言ってたよね?」
「恐らく、俺を敵と勘違いしたのかと」
「その通りです……」
「そういう事ね……て、ウルの天使ちゃんじゃない」
「あたしのせいです……ごめんなさい……」
「謝らなくてもいいのよ。説明してくれる?」
天使は2人に、何故こうなったのか、ウルの所に来てからの事を、全て話した。
「なるほど、俺を敵と思った訳か。褒められた行動じゃないけど、仕方ないですね」
「そうね……サイキョーくんじゃ無かったら……あたしが来なければ……」
「天使、もう戻ってもいいよ。ただ、この事はウルにも誰にも言わないように頼む」
「はい……分かりました……」
「ありがとう。フルールさん、とりあえず移動しましょう」
天使は天界に戻り、サイキョーはウルを抱き上げ、フルールを連れて、路地裏へと移動した。
「ありがとね、サイキョーくん」
「はい。フルールさんも、この事は誰にも、特にウルには言わないで下さい」
「なんで? サイキョーくんが悪者ままになっちゃうよ」
「むしろそれでいいんです。俺は一応シークなんで、関わりを持たないに越した事はないですから」
「そっか……そうなんだよね」
「でも、まだ当分こっちにいるんで、ウルがまた参加するなら、見守っておきます」
「ありがとう」
夜間闘技が何事なく終了し、ウルはまだ目覚めない為、サイキョーはウルを抱き上げ、フルールの話し相手をしながら、病院まで付き添った。
――――
独り言を言って笑うウルは、緊張しているようには見えない。
「あ、危ない危ない。後ろ向きな事はダメだからね」
何を思ったのか、ハナとの約束を守る為、喉元まできてたであろう言葉を、1人制止した。
「ブォーーーン……ブォーーーン……」
夜間闘技の開催を報せる、1回目のサイレンが鳴り響いた。
ウルは気持ちを落ち着ける為、近くにあった公園のブランコに座り、漕ぎながら説明聞いた。
ウルはそのまま説明が終わるまで、目を瞑り無心で漕ぎ続けた。
「カウントダウンを開始します。10……」
「いよいよ……よーし、やるか!」
「2……1……夜間闘技、開始です」
開始の合図と共に、ブランコから勢いよく飛び、綺麗な着地を決めた。
まず何をするか考え、誰かと闘うのではなく、依頼人を探す選択をした。
「あ、いた。すいませーん、依頼人ですか?」
「そうですよ」
歩き始めてすぐに若い男の人を発見し、依頼人だと分かり話すと、少し先まで荷物を一緒に運んでほしいと頼まれた。
「じゃあ、行きましょ」
「よろしくお願いします」
当然依頼を受け、歩き始めた。
「あの、依頼ってこんな簡単なのばっかりなんですか?」
「ええ、基本的にはそうですよ」
「そうなんですね。もっと難しいと思ってました」
「難しいのもありますよ。でも数が少ないので、早い者勝ちですけど」
「なるほど。そうですよね」
「えーと……あぁ、そこの木が目的地です」
依頼人に言われた通り、何の変哲もない木の脇に荷物を置いた。
「ありがとうございました」
「いいえ。じゃあ、行きますね」
依頼が完了した為、ウルは次の依頼人を探しに向かった。
「あ、そうだ。天使ちゃん!」
「なんですか……?」
「ちょっとさ、一緒に依頼人探してくれない?」
「いいですよ……」
ウルは天使を呼び、依頼人探しの協力者を得た。
「ありがとう! ところで女神ちゃんは?」
「女神様は……分かりません……」
「そっか。まぁ後で視に来るよね」
「分かりません……」
「だよね……じゃあ、探そっか」
「はいです……」
ウルは天使に、女神が後で視にくるのか聞いた訳では無いが、そこは気にせず歩き出した。
天使には空から探してもらい、ウルは徒歩で探し回り、天使が人の姿を確認した。
「ウルちゃん……この先に1人います……」
「ありがとう! 早速行こ」
天使に案内され、走ってついて行くと、壁にもたれかかり、地べたに座る人を見つけた。
「ねぇ、あれって依頼人かな?」
「うーん……誰か来ましたよ……」
「ほんとだ。もう少し近づこっか」
「はいです……」
もたれかかる人の元に、別の誰かが近づくのを確認して、天使に空から近づいてもらい、ウルはバレないように、建物の陰に身を潜めた。
「大変です……ウルちゃんのママです……」
「え? そんな訳無いよ」
「ほんとです……」
戻って来た天使の言葉を、ウルは一瞬疑った。だが、もしもフルールだとしたら、そう考えるより先に体が動いていた。
✱
「サイキョーくんじゃない! 久しぶりだね! 元気にしてた? 何年振りかな?」
「はい……フルールさんは、こんな所で何してるんですか?」
「ちょっと休憩。娘のウルを探してるんだけど見てない?」
「いえ、見てないですね。そんな事より、危ないですよ」
フルールが休憩していると、そこにサイキョーが現れ、フルールは久々に会えた事と、1人心細かった事が重なり、嬉しかった。
サイキョーは、相変わらず緊張感の無いフルールに、久々に会ったが、早々に呆れていた。
「でも疲れちゃったからさ」
「入院してると聞いてましたが、こんな時間に出ていいんですか?」
「ううん、だめだよ。でも今日はいいって、あたしが決めたから」
「そうですか……とりあえず心配なんで、一緒に探しますよ」
✱
「ちょっと!」
物陰から飛び出したが、距離がある為に顔が認識出来ず、フルールという確証が得られない。
それならどうするか、天使を信じるしかない。というよりも、ウルは既に信じていた。
気づかれないように2人に近づき、フルールを助けられるなら、それが最善に決まっている。
けれど、距離を考えたらそんな事は不可能。それならば、自分に引きつけるしかないと考え、大声を出した。
「ウルー!」
「ママー!」
自分の名前を、聞き慣れた声で呼ばれ、ウルは改めてフルールだと確信した。
謎の人物はフルールの腕を掴み、立ち上がらせると、2人でウルの方に向かって来た。
ウルは闘う覚悟を決めた。引きつける作戦は失敗し、フルールまで人質にとられたら、戦闘以外の選択肢は無かった。
実際は逃げたり、交渉するといった選択肢もあるが、あくまで、今のウルの中には存在しなかった。
ウルは刀を置いて目を瞑り、ゆっくりと大きく深呼吸をする、これを3回繰り返す。
すると次第に、風の音は煩く、匂いは強く感じ、指先に当たる風まで気になってくる。
当然風に変化は無く、いつも通りに、ただそこに吹いているだけ。
ならば何が変化したのか、それは他ならぬ、ウル自身の変化を意味する。
無心体。思考が及ばぬ、体と風が、つまり自然と一体化した状態。ウルは今、集中の極地に辿りつこうとしていた。
駄目押しの4回目、空気を吸い尽くさんとばかり、鼻から取り入れ、吐ききると同時に目を開け、謎の人物を確認する。
そこでウルが見た世界は、近づいてくる謎の人物が止まってると感じる程、時が緩やかに進んでいた。
「天使ちゃん……行ってくる」
「はい……?」
天使に声をかけ、ゆっくりと歩き出し、徐々に速歩と段階を踏み、走り出した。
そこで気づいた。謎の人物は本当に、歩みを止めていただけなんだと。
「ママから離れろーっ!」
ウルは謎の人物の手前で跳び、謎の人物に手を伸ばし、支配しようと触れた瞬間、意識が無くなった。
✱
「噂をすれば、見つかったね!」
「良かったですね。立てますか?」
サイキョーはフルールに手を差し伸べ、フルールは掴まり、立ち上がった。
サイキョーはフルールの腕を持ち、支えながらウルの元へ向かった。
「何してるのかな、あの子」
「飛ぼうとしてますね」
「あたしに気づいてるから、ここで飛ぶの待とっか」
「分かりました」
「ちょっと座っててもいい?」
「それはご勝手にどうぞ」
2人がウルに近づくと、ウルが両手を広げ、上下に頭を揺らしていた為、1度足を止めて、その場で待つことにした。
「やっと来たね」
「はい。でも流石に無理ですよ……」
歩き出したと思ったウルは、徐々に速歩になり、走り出したのを見て、本気で飛ぶ気だと、サイキョーは思った。
「ママから離れろーっ!」
「え……?」
「ちょっと、ウルっ!」
サイキョーは、目の前で飛ぼうとしたウルが、突然放った言葉に驚き、咄嗟に能力を使ってしまった。
空中で意識を失ったウルを、サイキョーは受け止め、ゆっくりと地面に寝かせた。
「サイキョーくん、大丈夫?」
「はい。俺は大丈夫です」
「それならよかったけど、あたしから離れろって言ってたよね?」
「恐らく、俺を敵と勘違いしたのかと」
「その通りです……」
「そういう事ね……て、ウルの天使ちゃんじゃない」
「あたしのせいです……ごめんなさい……」
「謝らなくてもいいのよ。説明してくれる?」
天使は2人に、何故こうなったのか、ウルの所に来てからの事を、全て話した。
「なるほど、俺を敵と思った訳か。褒められた行動じゃないけど、仕方ないですね」
「そうね……サイキョーくんじゃ無かったら……あたしが来なければ……」
「天使、もう戻ってもいいよ。ただ、この事はウルにも誰にも言わないように頼む」
「はい……分かりました……」
「ありがとう。フルールさん、とりあえず移動しましょう」
天使は天界に戻り、サイキョーはウルを抱き上げ、フルールを連れて、路地裏へと移動した。
「ありがとね、サイキョーくん」
「はい。フルールさんも、この事は誰にも、特にウルには言わないで下さい」
「なんで? サイキョーくんが悪者ままになっちゃうよ」
「むしろそれでいいんです。俺は一応シークなんで、関わりを持たないに越した事はないですから」
「そっか……そうなんだよね」
「でも、まだ当分こっちにいるんで、ウルがまた参加するなら、見守っておきます」
「ありがとう」
夜間闘技が何事なく終了し、ウルはまだ目覚めない為、サイキョーはウルを抱き上げ、フルールの話し相手をしながら、病院まで付き添った。
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