ボクト・サーバー (Bokuto Server)

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蒼き竜と空の戦場

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ボクト・サーバー 

プロローグ 

ある世界。今のところは普通に見える。 

ウシュッ(何かが通り過ぎて視界が遮られる) 

世界は一変する。今、私たちは地上200フィートの高さにいる。 

そこに広がるのは、乾燥した荒れ果てた大地。無数のひび割れが走り、かつての炎と溶岩の痕跡が残っている。そのいくつかは、空からでもはっきり見えるほど巨大だ。 

ウシュッ(再び何かが逆方向から通り過ぎ、今度は二度も) 

世界は闇に包まれる。見えるのはただ空と海だけ。 

グラァァァァル! 

グロァァァァル! 

グァァァ! 

轟くような咆哮。恐ろしく響く声。そして、一瞬にして空が雷鳴とどろく戦場と化す。 

巨大な影が二つ。長く、うねるような形。 

再び咆哮が響く。 

空から雷が何度も閃光を放ち、ついにその姿が明らかになる。 

二匹の異なる色の竜が、死力を尽くして戦っていた。互いに噛みつき、引き裂こうとする。 

グロァァァァル! 

青い竜が苦しむ。しかし、血は流れない。その体はまるで鋼のように頑丈だった。噛みついていたもう一匹の竜は、青い竜の激しい暴れにより、ついに牙を引き剥がされる。 

グロァァァァル! 

その頃... 

タッ 

一人の少年が現れる。 

青い髪、青い瞳、そして部分的に青い肌を持つ少年。 

彼の名は ボクト。 

ボクトは空を見上げる。そこにあるのは、動かぬ巨大な太陽だけ。 

視点は再び高所へと移動し、ボクトが立っている村が映し出される。 

村の名は シェンルン。 

この村には、豪華な建物などない。すべてが木造の簡素な家々ばかり。建物の高さはせいぜい4メートルから6メートルほどしかない。 

ボクトの視線 

ボクトはじっと前方を見つめる。 

暑さにうんざりすることもなく、ただ目を細め、遠くの何かを見ようとする。 

「うーん……」 

少年は小さく唸る。何かを考えているようだ。彼は何をしているのか? 何を見ようとしているのか? 

その時—— 

タタタタッ!(足音が響く) 

背後から誰かが駆け寄ってくる。 

何人もいる。ボクトは振り向いた。 

子供たちが駆け寄り、ボクトを囲む。 

「見つけた!お前が鬼だ!」 

突然、一人の子供がボクトにタッチする。 

なんと、ボクトが鬼ごっこの鬼になってしまったのだ。 

ボクトが先ほどやっていたことも、この遊びの一環だったのだろうか? 

鬼ごっこ 

子供たちはボクトを小さな檻の中へ閉じ込める。まるで闘鶏の檻のようだ。 

他の子供たちは次々に駆け出していく。どうやら かくれんぼ鬼ごっこ のようだ。 

ボクトは檻の扉を開ける。 

「ふぅ……」 

彼は息を整え、周囲を見回す。 

そして、大きく叫んだ。 

「4人で!」 

すると、4人の仲間が駆け寄ってくる。 

ボクトはニヤリと笑った。次の遊びが始まるのだろうか? 

こうしてボクトの遊びは幕を閉じる。 

帰り道 

遊びが終わると、ボクトは4人の仲間と共に帰路についた。 

最初の仲間は、ボクトにそっくりだが、赤い髪を持つ小柄な少年。 

「兄ちゃん、バキ、お腹すいた!」 彼は バキト という名のボクトの弟だった。 

次の仲間は、緑色のストレートヘアを持つ少年。上半身裸の彼は、間違いなく 男 だ。 

「いつもの場所で食えよ」 彼はクールに言い放つ。 

三人目の仲間は、黒髪で後ろが少しカールし、横に垂れた髪が特徴の少年。 

「ベイ、皿洗いする前に何かしようなんて考えるなよ?」 彼の名は サトゥカ。 

最後の仲間は、一人の少女。 

彼女は何も言わず、ただ微笑んでいた。 

ボクトは耳をかいた。 

弟のバキトは声がやたらと高いし、他の仲間たちもとにかくうるさい。 

特にサトゥカは、知識をひけらかすのが大好きだ。 

そして、物静かなはずの少女 アリル も、彼らが何か忘れたり、盗み見たりすると、容赦なく指摘してくる。 

ボクトは苛立ち、先の尖った髪を乱暴にかきむしった。 

(こいつら、ほんっとにうるせぇ……) 

だが、ボクトも同類だ。 

彼もまた 超 がつくほどの おしゃべり なのだ。 

特に、彼の 「夢」 の話になると止まらない。 

「俺はいつか、水の神になる!」 

しかし、その夢は 簡単には叶わない。 

サトゥカが賢そうな顔で口を挟む。 

「水の神になるには、自分の体から水を流し続ける訓練が必要だ。それに、奴らが邪魔をする。」 

ボクトは眉をひそめた。 

「奴ら?」 

「水を嫌う悪党どもさ。 ノーアイ(NoAi) っていう連中だよ。」 

「ノーアイ?」 

「ああ、アイ(Ai=水)を拒絶する者たち。世界の支配者だ。」 

ボクトは思案するように目を閉じ、くるりと回転した。 

仲間たちは笑い出した。 

「ボクト、何やってんだよ!」 

しかし、ボクトは真剣だった。 

「……ノーアイをからかってやろうぜ!」 

「おおー!」 

その時—— 

バン! 

「おい!皿洗いを終わらせろ!」 

「す、すみません!」 

「誰だ!?ボクト様に向かって——んぐっ!」 

「す、すみません……」 

——つづく。
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