205 / 590
4 聖魔術師の幻影編
2-8
私はグラディア王国の王都を出た後のことを思い出していた。
「ミライラの護衛になるなんて、あの時、初めて聞かされたんだ」
「うん、上司からの命令じゃ、仕方ないよね」
前と後ろの大型車に分かれてから、一度だけ、クラウドと話す機会があった。
どこか焦ったようなクラウドに呼び止められて、なんか言い訳のようなことを言われて。
私だって、まさか、彼らが専属護衛としてついてくるとは、まったく知らされていなかったので。クラウドがそんなに焦らなくてもいいのに、と思っていた。
むしろ、焦るのは私の方だ。
急な国外任務の連絡をしたのに、怖いくらいに静かだった私の保護者。
どうりで静かなはず。
同行することになってたわけだから。
そう。
急遽、変更になった私の専属護衛は、後援家門の騎士二人。
私の自称保護者のグレイと、新人騎士のバルザード卿。二人ともこの前の剣術大会の優勝者だ。
グレイが強いのはさておき、バルザード卿もクラウドを破って決勝まで進出し、見事に優勝。
強さは剣術大会の結果の通りだし、後援家門の騎士なので、私の行動パターンは熟知していた。まさに護衛にうってつけ。
王太子殿下から、私の国外行きはかなり心配されている。だから、いろいろな意味で最強の専属護衛をつけるのは当然といえた。
とはいえ、自由に行動できなくて、私は困っていた。
今もピッタリ、グレイに見張られているし。
「向こうについたら自由時間もあると思うから、その、いっしょに王都でも見て歩かないか?」
「え?」
おずおずと、クラウドが切り出してきたのは、自由時間のお誘い。
グレイの様子から見て、グレイは私が何かやらかすと思っている。そんなグレイの見てる前で、そんなこと言うかなぁ、言っちゃうかなぁ。
「ほ、ほら。エルシア、甘いものとか、珍しいものとか、好きだろ? 新リテラ王国なんて滅多に来れないんだし、いっしょに探すのもいいかなと思って」
甘いもの、ちょっとだけ心が惹かれる。
「うん。私、新リテラ王国に初めて行くから。誰かがいっしょなら、安心できると思う」
たぶん、私の専属護衛もいっしょについてきそうだけど。そのときはそのときだ。
とにかく、これで反省文の心配がなくなる。
と、次の瞬間、
「ちょっと待った! エルシア、俺もいるんだけど!」
叫び声と同時に、クラウドが体当たりされて脇にとばされ、私はグレイにひょいと持ち上げられて距離を取らされた。
文字通り、割り込んできたのはフェリクス副隊長。
「フェリクス、自由時間は交代で、ってさっき話しただろ」
「抜け駆けする話は聞いてない! だからエルシア、俺もいるんだけど」
同じ事を二度言った。フェリクス副隊長がいるから何なんだろう?
私はグレイに庇われる状態で二人を見て、首を傾げる。
「さきほど聞いたので知ってますけど?」
「だからつまり、俺も新リテラ王国に着いたら、エルシアと、」
王都巡りは一回行けば十分なんだけど、私的には。
「自由時間に二回も王都巡りしなくていいですよね?」
私はフェリクス副隊長の提案を、出される前に却下した。
それからすぐ、騎士たちがざわざわし始めた。
「そろそろ、それぞれの車に乗ってください。出発しますので」
リンクス隊長の声が辺りに響く。リンクス隊長は続けて周りの騎士たちにも指示を出した。
どうやら、休憩は終わりのようだ。
グラディア内で一泊して、明日には新リテラ王国との国境を越える。
私はグレイに促された。無言の圧というやつだ。話をしてないでさっさと車に乗れと。
「クラウドも護衛であまり自由に動けないと思うから。また向こうでね」
「あぁ、エルシア。楽しみにしているからな」
「エルシア、まだ俺の話は終わってないから!」
そんな会話をして、私は車に乗った。
それから、クラウドとは個人的に会う機会はまったくなかった。
新リテラの王都観光、ちょっと楽しみに思ったけど、クラウド、きっと忘れてるよな。
「お疲れさまでした。晩餐の時間まで、部屋でおくつろぎください。庭園をご覧になりたい方はお申し出くださいませ」
最後のメッサリーナ殿の発言で、それぞれ、部屋を退出する準備を始める。
もっとも、私もソニアもリュリュ先輩もすでに立ち上がって、出る準備は終えていたけど。
「エルシア、どうするー? 庭、見に行くー? でも頭、痛いんだよねー?」
リュリュ先輩が心配そうな顔で、私の顔を覗き込む。隣にいるソニアも同じ顔だ。
「ちょっとだけ、見ていこうかな」
少し考え込んでから返事をすると、いつの間にかやってきたのか、ルキウス殿下の声。
「それなら、バルシアスに案内させよう」
「「え」」
私たち三人の声が揃う。
リュリュ先輩とソニアは思いっきり迷惑だという顔をしていた。きっと、私も同じ顔だ。
なのに、ルキウス殿下はお構いなし。
「いい、いい。遠慮などしないでくれ」
「遠慮します」「面倒なんで」
私たち、どう見ても、遠慮する顔はしてない。むしろ、迷惑だという顔を全面に押し出している。
それでも、ルキウス殿下は話を進める。
「ほら、バルシアス。しっかりやれよ」
バシッと隣に立つエンデバート卿の肩を叩いた。
「殿下」
エンデバート卿の方は見るからに困っている。だから、女性慣れしてない人に無理やり誘わせるのはダメだって。
「案内、いらないって言ってるのに」
「強引な男は嫌われるんだよねー」
ルキウス殿下とエンデバート卿に聞こえるよう、わざと大きな声で、私とリュリュ先輩が文句を言った。
私たちの声にピクリと反応するエンデバート卿。
「殿下、レディたちもあまり気乗りしていないようですから」
ルキウス殿下は整った顔をしかめて、エンデバート卿に言い返す。
「バルシアス、そんな受け身でどうする? 剣術の試合と同じだよ。君の持ち味は果敢な攻めなんだから」
「そう言われましても。いきなり知らない男性に話しかけられても、お困りでは?」
「自分を知ってもらうためにも、まずはいっしょの時間をもたないとな」
うん、話し合いが始まってしまった。
「リュリュ先輩、この隙にさっさといこうよ」
「だねー」
私たちの方を見てない二人に対して、丁寧にペコリとお辞儀をすると、くるっと後ろを向いて、その場を後にした。
「庭園はまた今度だね」
「だねー」
私たちの後ろの方で、エンデバート卿の声が再び聞こえた。
「それでは、レディ」
「え?!」
あー、この声はフォセル嬢だ。
ちょうどいいタイミングで、エンデバート卿のそばを通ったのか。
ルキウス殿下たち、部屋を出てすぐの場所に陣取ってたから。嫌でも殿下たちの前を通らないと、部屋から出られない
「バルシアス卿。またエスコートしていただけるんですか。ありがとうございます」
「あ、あぁ。庭園のバラが見頃となっているんだ」
チラッと後ろを振り向くと、エンデバート卿が気まずそうな顔で再びを誘い、ルキウス殿下があからさまにため息をついている様子が見えた。
「巻き込まれる前に、行きますわよ」
「うん」
ソニアに促され前を向く私の背に、今度は別の声が聞こえてくる。
「まぁ、バラですか? わたくしも庭園の散策がしたいのですが、ルキウス殿下」
「ならば、ご案内します。ちょうどデュオニス殿下もいらっしゃいましたので、ご一緒に」
「え、わたくしは、ルキウス殿下と…………」
「ダイアナ嬢とバラを見られるとは、素晴らしい計らいだな」
フフフ。
ダイアナ嬢の方はルキウス殿下と二人で散策がしたかったようだけど、綺麗にかわされた模様。
ともあれ、また声をかけられる前に、ここから早く移動しないと。
早く移動するため早足で歩くことに夢中になっていた私は、後を追うようにとある人影がついてくることに気がつかないままだった。
「ミライラの護衛になるなんて、あの時、初めて聞かされたんだ」
「うん、上司からの命令じゃ、仕方ないよね」
前と後ろの大型車に分かれてから、一度だけ、クラウドと話す機会があった。
どこか焦ったようなクラウドに呼び止められて、なんか言い訳のようなことを言われて。
私だって、まさか、彼らが専属護衛としてついてくるとは、まったく知らされていなかったので。クラウドがそんなに焦らなくてもいいのに、と思っていた。
むしろ、焦るのは私の方だ。
急な国外任務の連絡をしたのに、怖いくらいに静かだった私の保護者。
どうりで静かなはず。
同行することになってたわけだから。
そう。
急遽、変更になった私の専属護衛は、後援家門の騎士二人。
私の自称保護者のグレイと、新人騎士のバルザード卿。二人ともこの前の剣術大会の優勝者だ。
グレイが強いのはさておき、バルザード卿もクラウドを破って決勝まで進出し、見事に優勝。
強さは剣術大会の結果の通りだし、後援家門の騎士なので、私の行動パターンは熟知していた。まさに護衛にうってつけ。
王太子殿下から、私の国外行きはかなり心配されている。だから、いろいろな意味で最強の専属護衛をつけるのは当然といえた。
とはいえ、自由に行動できなくて、私は困っていた。
今もピッタリ、グレイに見張られているし。
「向こうについたら自由時間もあると思うから、その、いっしょに王都でも見て歩かないか?」
「え?」
おずおずと、クラウドが切り出してきたのは、自由時間のお誘い。
グレイの様子から見て、グレイは私が何かやらかすと思っている。そんなグレイの見てる前で、そんなこと言うかなぁ、言っちゃうかなぁ。
「ほ、ほら。エルシア、甘いものとか、珍しいものとか、好きだろ? 新リテラ王国なんて滅多に来れないんだし、いっしょに探すのもいいかなと思って」
甘いもの、ちょっとだけ心が惹かれる。
「うん。私、新リテラ王国に初めて行くから。誰かがいっしょなら、安心できると思う」
たぶん、私の専属護衛もいっしょについてきそうだけど。そのときはそのときだ。
とにかく、これで反省文の心配がなくなる。
と、次の瞬間、
「ちょっと待った! エルシア、俺もいるんだけど!」
叫び声と同時に、クラウドが体当たりされて脇にとばされ、私はグレイにひょいと持ち上げられて距離を取らされた。
文字通り、割り込んできたのはフェリクス副隊長。
「フェリクス、自由時間は交代で、ってさっき話しただろ」
「抜け駆けする話は聞いてない! だからエルシア、俺もいるんだけど」
同じ事を二度言った。フェリクス副隊長がいるから何なんだろう?
私はグレイに庇われる状態で二人を見て、首を傾げる。
「さきほど聞いたので知ってますけど?」
「だからつまり、俺も新リテラ王国に着いたら、エルシアと、」
王都巡りは一回行けば十分なんだけど、私的には。
「自由時間に二回も王都巡りしなくていいですよね?」
私はフェリクス副隊長の提案を、出される前に却下した。
それからすぐ、騎士たちがざわざわし始めた。
「そろそろ、それぞれの車に乗ってください。出発しますので」
リンクス隊長の声が辺りに響く。リンクス隊長は続けて周りの騎士たちにも指示を出した。
どうやら、休憩は終わりのようだ。
グラディア内で一泊して、明日には新リテラ王国との国境を越える。
私はグレイに促された。無言の圧というやつだ。話をしてないでさっさと車に乗れと。
「クラウドも護衛であまり自由に動けないと思うから。また向こうでね」
「あぁ、エルシア。楽しみにしているからな」
「エルシア、まだ俺の話は終わってないから!」
そんな会話をして、私は車に乗った。
それから、クラウドとは個人的に会う機会はまったくなかった。
新リテラの王都観光、ちょっと楽しみに思ったけど、クラウド、きっと忘れてるよな。
「お疲れさまでした。晩餐の時間まで、部屋でおくつろぎください。庭園をご覧になりたい方はお申し出くださいませ」
最後のメッサリーナ殿の発言で、それぞれ、部屋を退出する準備を始める。
もっとも、私もソニアもリュリュ先輩もすでに立ち上がって、出る準備は終えていたけど。
「エルシア、どうするー? 庭、見に行くー? でも頭、痛いんだよねー?」
リュリュ先輩が心配そうな顔で、私の顔を覗き込む。隣にいるソニアも同じ顔だ。
「ちょっとだけ、見ていこうかな」
少し考え込んでから返事をすると、いつの間にかやってきたのか、ルキウス殿下の声。
「それなら、バルシアスに案内させよう」
「「え」」
私たち三人の声が揃う。
リュリュ先輩とソニアは思いっきり迷惑だという顔をしていた。きっと、私も同じ顔だ。
なのに、ルキウス殿下はお構いなし。
「いい、いい。遠慮などしないでくれ」
「遠慮します」「面倒なんで」
私たち、どう見ても、遠慮する顔はしてない。むしろ、迷惑だという顔を全面に押し出している。
それでも、ルキウス殿下は話を進める。
「ほら、バルシアス。しっかりやれよ」
バシッと隣に立つエンデバート卿の肩を叩いた。
「殿下」
エンデバート卿の方は見るからに困っている。だから、女性慣れしてない人に無理やり誘わせるのはダメだって。
「案内、いらないって言ってるのに」
「強引な男は嫌われるんだよねー」
ルキウス殿下とエンデバート卿に聞こえるよう、わざと大きな声で、私とリュリュ先輩が文句を言った。
私たちの声にピクリと反応するエンデバート卿。
「殿下、レディたちもあまり気乗りしていないようですから」
ルキウス殿下は整った顔をしかめて、エンデバート卿に言い返す。
「バルシアス、そんな受け身でどうする? 剣術の試合と同じだよ。君の持ち味は果敢な攻めなんだから」
「そう言われましても。いきなり知らない男性に話しかけられても、お困りでは?」
「自分を知ってもらうためにも、まずはいっしょの時間をもたないとな」
うん、話し合いが始まってしまった。
「リュリュ先輩、この隙にさっさといこうよ」
「だねー」
私たちの方を見てない二人に対して、丁寧にペコリとお辞儀をすると、くるっと後ろを向いて、その場を後にした。
「庭園はまた今度だね」
「だねー」
私たちの後ろの方で、エンデバート卿の声が再び聞こえた。
「それでは、レディ」
「え?!」
あー、この声はフォセル嬢だ。
ちょうどいいタイミングで、エンデバート卿のそばを通ったのか。
ルキウス殿下たち、部屋を出てすぐの場所に陣取ってたから。嫌でも殿下たちの前を通らないと、部屋から出られない
「バルシアス卿。またエスコートしていただけるんですか。ありがとうございます」
「あ、あぁ。庭園のバラが見頃となっているんだ」
チラッと後ろを振り向くと、エンデバート卿が気まずそうな顔で再びを誘い、ルキウス殿下があからさまにため息をついている様子が見えた。
「巻き込まれる前に、行きますわよ」
「うん」
ソニアに促され前を向く私の背に、今度は別の声が聞こえてくる。
「まぁ、バラですか? わたくしも庭園の散策がしたいのですが、ルキウス殿下」
「ならば、ご案内します。ちょうどデュオニス殿下もいらっしゃいましたので、ご一緒に」
「え、わたくしは、ルキウス殿下と…………」
「ダイアナ嬢とバラを見られるとは、素晴らしい計らいだな」
フフフ。
ダイアナ嬢の方はルキウス殿下と二人で散策がしたかったようだけど、綺麗にかわされた模様。
ともあれ、また声をかけられる前に、ここから早く移動しないと。
早く移動するため早足で歩くことに夢中になっていた私は、後を追うようにとある人影がついてくることに気がつかないままだった。
あなたにおすすめの小説
4人の女
猫枕
恋愛
カトリーヌ・スタール侯爵令嬢、セリーヌ・ラルミナ伯爵令嬢、イネス・フーリエ伯爵令嬢、ミレーユ・リオンヌ子爵令息夫人。
うららかな春の日の午後、4人の見目麗しき女性達の優雅なティータイム。
このご婦人方には共通点がある。
かつて4人共が、ある一人の男性の妻であった。
『氷の貴公子』の異名を持つ男。
ジルベール・タレーラン公爵令息。
絶対的権力と富を有するタレーラン公爵家の唯一の後継者で絶世の美貌を持つ男。
しかしてその本性は冷酷無慈悲の女嫌い。
この国きっての選りすぐりの4人のご令嬢達は揃いも揃ってタレーラン家を叩き出された仲間なのだ。
こうやって集まるのはこれで2回目なのだが、やはり、話は自然と共通の話題、あの男のことになるわけで・・・。
麗しの王子殿下は今日も私を睨みつける。
スズキアカネ
恋愛
「王子殿下の運命の相手を占いで決めるそうだから、レオーネ、あなたが選ばれるかもしれないわよ」
伯母の一声で連れて行かれた王宮広場にはたくさんの若い女の子たちで溢れかえっていた。
そしてバルコニーに立つのは麗しい王子様。
──あの、王子様……何故睨むんですか?
人違いに決まってるからそんなに怒らないでよぉ!
◇◆◇
無断転載・転用禁止。
Do not repost.
【完結】見えてますよ!
ユユ
恋愛
【 お知らせ 】
先日、近況ボードにも
お知らせしました通り
2026年4月に
完結済みのお話の多数を
一旦closeいたします。
誤字脱字などを修正して
再掲載をするつもりですが
再掲載しない作品もあります。
再掲載の時期は決まっておりません。
表現の変更などもあり得ます。
他の作品も同様です。
ご了承いただけますようお願いいたします。
ユユ
【 お話の内容紹介 】
“何故”
私の婚約者が彼だと分かると、第一声はソレだった。
美少女でもなければ醜くもなく。
優秀でもなければ出来損ないでもなく。
高貴でも無ければ下位貴族でもない。
富豪でなければ貧乏でもない。
中の中。
自己主張も存在感もない私は貴族達の中では透明人間のようだった。
唯一認識されるのは婚約者と社交に出る時。
そしてあの言葉が聞こえてくる。
見目麗しく優秀な彼の横に並ぶ私を蔑む令嬢達。
私はずっと願っていた。彼に婚約を解消して欲しいと。
ある日いき過ぎた嫌がらせがきっかけで、見えるようになる。
★注意★
・閑話にはR18要素を含みます。
読まなくても大丈夫です。
・作り話です。
・合わない方はご退出願います。
・完結しています。
王女を好きだと思ったら
夏笆(なつは)
恋愛
「王子より王子らしい」と言われる公爵家嫡男、エヴァリスト・デュルフェを婚約者にもつバルゲリー伯爵家長女のピエレット。
デビュタントの折に突撃するようにダンスを申し込まれ、望まれて婚約をしたピエレットだが、ある日ふと気づく。
「エヴァリスト様って、ルシール王女殿下のお話ししかなさらないのでは?」
エヴァリストとルシールはいとこ同士であり、幼い頃より親交があることはピエレットも知っている。
だがしかし度を越している、と、大事にしているぬいぐるみのぴぃちゃんに語りかけるピエレット。
「でもね、ぴぃちゃん。私、エヴァリスト様に恋をしてしまったの。だから、頑張るわね」
ピエレットは、そう言って、胸の前で小さく拳を握り、決意を込めた。
ルシール王女殿下の好きな場所、好きな物、好みの装い。
と多くの場所へピエレットを連れて行き、食べさせ、贈ってくれるエヴァリスト。
「あのね、ぴぃちゃん!エヴァリスト様がね・・・・・!」
そして、ピエレットは今日も、エヴァリストが贈ってくれた特注のぬいぐるみ、孔雀のぴぃちゃんを相手にエヴァリストへの想いを語る。
小説家になろうにも、掲載しています。
えっ私人間だったんです?
ハートリオ
恋愛
生まれた時から王女アルデアの【魔力】として生き、16年。
魔力持ちとして帝国から呼ばれたアルデアと共に帝国を訪れ、気が進まないまま歓迎パーティーへ付いて行く【魔力】。
頭からスッポリと灰色ベールを被っている【魔力】は皇太子ファルコに疑惑の目を向けられて…
契約婚しますか?
翔王(とわ)
恋愛
クリスタ侯爵家の長女ミリアーヌの幼なじみで婚約者でもある彼、サイファ伯爵家の次男エドランには愛してる人がいるらしく彼女と結ばれて暮らしたいらしい。
ならば婿に来るか子爵だけど貰うか考えて頂こうじゃないか。
どちらを選んでも援助等はしませんけどね。
こっちも好きにさせて頂きます。
初投稿ですので読みにくいかもしれませんが、お手柔らかにお願いします(>人<;)
傷付いた騎士なんて要らないと妹は言った~残念ながら、変わってしまった関係は元には戻りません~
キョウキョウ
恋愛
ディアヌ・モリエールの妹であるエレーヌ・モリエールは、とてもワガママな性格だった。
両親もエレーヌの意見や行動を第一に優先して、姉であるディアヌのことは雑に扱った。
ある日、エレーヌの婚約者だったジョセフ・ラングロワという騎士が仕事中に大怪我を負った。
全身を包帯で巻き、1人では歩けないほどの重症だという。
エレーヌは婚約者であるジョセフのことを少しも心配せず、要らなくなったと姉のディアヌに看病を押し付けた。
ついでに、婚約関係まで押し付けようと両親に頼み込む。
こうして、出会うことになったディアヌとジョセフの物語。