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7 王女殿下と木精編
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「エルシア、もう一度、いくわよ!」
デルティ殿下の声が離れたところから聞こえてきた。
そうだった。
クラヴィスとセラフィアスから、とんでもない話を聞かされていたけど。ここは王太子殿下の訓練場で、今はデルティ殿下の特訓の真っ最中。
最終目標を後少しでクリア出来そうで出来ていない。そんな瀬戸際状態のデルティ殿下は、意外と折れずに頑張り続けていた。
「エルシア! 聞いてるのかしら?!」
髪の毛も顔も汗でグチャグチャ。
今までそこまで必死に頑張ってこなかったであろうデルティ殿下は、グチャグチャな様相を気にもしていない感じ。
あれだけサボリにサボりまくっていたのに、今は別人のように真剣に特訓に向き合っている。
もちろん、私にも分かっている。
デルティ殿下の心には波があることを。
今は乗り気でも、なんらかの拍子にやる気がなくなることを。
「エルシア! もう一度やるから、見てなさいよ!」
ぷんぷんと怒った口調で怒鳴るデルティ殿下。朝からの特訓なので、声に疲れが見え隠れしている。
もうそろそろ、今日の特訓は終わりにするようかな。
そう思いながら、「はいはい」と返事をすると、「『はい』は一回言えば聞こえるわ!」とまだまだ元気がいい。
「王女殿下、かなり気合いが入っていますね」
バルトレット卿がデルティ殿下の方を見ながら、そう評すると、杖たちも評価に乗っかりだした。
「キーキー女のくせに頑張ってるな」
「キーキー女のわりに頑張ってるね」
一瞬、お互いに顔を見合っていたので、話題を変える良い機会だとでも思っていそうだわ。
私としても、金冠とお母さまの話題から離れられて少しホッとした気分になった。
何も解決はしていないけど。突きつけられた問題から、少しだけ目を離したい。そんな感情が湧き上がってくる。
デルティ殿下は私たちの様子には目もくれず、ひたすらブツブツと手順を口ずさんでいた。
「あれは魔法の言葉でも何でもないのに」
ブツブツがもはや魔法の呪文のよう。
「聞き取れないので、魔法の呪文かと思っていました」
「普通に普通の言葉だって。早口なだけで」
「マジですか?!」
「うん、あれはねぇ…………」
私は大きく息を吸って一気に吐き出す。
「その一まずは自分の魔力を感じて鳩尾からおへその下辺りの場所に集めるその二自分の身体をスープ鍋のように見立てて鍋に集めた魔力を大きなさじでぐるぐるとかき混ぜるその三ぐるぐるぐるぐるただひたすら無心でかき混ぜているとそのうち魔力がどろどろしてきてとろみがついてくるその四とろみがついた魔力を指先から細く細く伸ばして細い魔力で使いたい魔法の魔法陣を描くその五描いた魔法陣にさらに自分のとろみがついた魔力を注いでいくその六注ぎきったところで一瞬息を止め魔導語で使いたい魔法を唱えるその七必要に応じて魔法陣を維持する以上」
「えっ?」
私をじっと見て固まるバルトレット卿。
「って言ってるの」
デルティ殿下はこれを私の倍の速さで喋っているので、聞き取れなくても仕方がない。
実はこれ、単なる手順。
自分の魔力を練り上げて、魔法陣を展開させて発動させる手順というのは、人によって違う。
もっと詳しく説明すると、結果は同じなんだけど、結果に至る道筋は人によって違うというところ。
なので、私が喋った通りにやらなくてもいい。
ところがだ。
デルティ殿下は怠け者な天才。努力をしなくても結果に行き着いてしまう人なので、いちいち、魔力を練り上げなくてもどうにかなってしまう。
問題は、それではさらにランクアップすることが出来ないってことだ。
出来るんだからそれでいいんじゃない?、と思う人もいるだろう。
上を目指さず現状維持だけで良ければ、無理して努力しなくても、別にいいだろうと。
でも、努力も何もしなくてもいい環境は、人をダメにすると私は思っている。
何もしなくても出来ていたことが、気がついたら出来なくなっている。往々にしてあることだ。
原因は病気やケガなど健康上のことだったり、老化、つまり、人間誰しも避けて通れないものだったり。
話が膨らみすぎたので、元に戻そう。
デルティ殿下はこの通りにやらなくても出来る人なわけだ。
だからこそ、基本を徹底的に叩き込んだ。手順もいっしょに叩き込んだ。
結果。
基本通りの手順を高速で口ずさみながら、手順通りに魔力の集中も練り込みも出来るようになった。
短期間でここまでデルティ殿下を育て上げた私を誉めてもらいたい。
が。
手順を口ずさむことが習慣化されてしまい、常に高速で口ずさむ。まるで呪文のようにブツブツブツブツ。
このブツブツが回り回って、
「すみません、魔術師って凄いんですね。俺ぜんぜん聞き取れません」
と、バルトレット卿に謎の感動を与えることに繋がっている。
「それでなんて言ってるんですか、お嬢?」
て。私のも聞き取れてないのか。
ちらっとバルトレット卿を見ると、なぜだか真剣な面もち。
これはなんだか凄いことを喋っているように勘違いされていそうだ。どうしよう。
まさか、ただの手順だと、いまさら言うのも気が引ける。
心の中で汗をかいていると、両隣から視線を感じた。
うん、セラフィアスとクラヴィスだな。見なくても分かる。あーあ、みたいな顔をして私を見ているんだろう。
コホン
私は咳払いをしてバルトレット卿をたしなめた。
「バルトレット卿。魔術師の、しかもリグヌムを呼び出すのに必要な手順なんだから。簡単に教えることが出来ないのは、分かってくれるよね?」
ビクッとするバルトレット卿。
そのままうなだれて、申し訳なさそうな表情に変わった。
「すみません、お嬢。俺が考えなしでした。そんな機密のようなことを教えて貰おうとしてただなんて、護衛としてあるまじき行いです」
よしっ。ごまかせた。
心の中で盛大に拍手を送る。
「まぁ、仕方がないよ。バルトレット卿は魔術師ではないんだから」
ププブと笑う杖たちを無視して、私はバルトレット卿を慰めることに。
「ありがとうございます。でも、お嬢に慰められただなんて、隊長やロード先輩には内緒にしておいてください」
私の言葉で元気になるかと思いきや、バルトレット卿は少々、いや、かなり困った様子になった。
バルトレット卿の困り顔を見て、首を傾げる私。
卿は言葉を続ける。
「知られると俺がマズいことになるんで」
意味深長な言葉が終わるか終わらないかというタイミングで、
「あーら、バルトレット! 強くて愛くるしいあたしのお嬢と内緒話だなんて、あんた、ずいぶんと調子に乗ってるじゃないの!」
どうやら、内緒にしておかないといけない人物が戻ってきたようだ。ドスドスと大股でこちらに向かってくる。
しかも、けっこう離れているのに話をしっかり聞いていた様子。耳が良すぎて、普通に引く。
「すみません! 距離が近すぎました!」
「分かればよしっ!」
バルトレット卿の謝罪で、すぐさま、元に戻ったフィリアはそのままの勢いで、私たちのところにやってきた。
なんだ、内緒話が聞こえてたんじゃなく、距離が近かったから内緒話をしていると思っただけだったんだ。
ホッとしている間にフィリアがそばまでやってきて、少々疲れた顔をしながらも元気よく、帰還の挨拶。
「フィリア・ロード、ただいま、戻り」
ドゴゴゴゴゴゴゴォォォォォーーン
パラパラパラパラ
フィリアの帰還の挨拶は、突然の暴発と、暴発で巻き上げられた細かい土塊や瓦礫が降ってくる音にかき消されたのであった。
デルティ殿下の声が離れたところから聞こえてきた。
そうだった。
クラヴィスとセラフィアスから、とんでもない話を聞かされていたけど。ここは王太子殿下の訓練場で、今はデルティ殿下の特訓の真っ最中。
最終目標を後少しでクリア出来そうで出来ていない。そんな瀬戸際状態のデルティ殿下は、意外と折れずに頑張り続けていた。
「エルシア! 聞いてるのかしら?!」
髪の毛も顔も汗でグチャグチャ。
今までそこまで必死に頑張ってこなかったであろうデルティ殿下は、グチャグチャな様相を気にもしていない感じ。
あれだけサボリにサボりまくっていたのに、今は別人のように真剣に特訓に向き合っている。
もちろん、私にも分かっている。
デルティ殿下の心には波があることを。
今は乗り気でも、なんらかの拍子にやる気がなくなることを。
「エルシア! もう一度やるから、見てなさいよ!」
ぷんぷんと怒った口調で怒鳴るデルティ殿下。朝からの特訓なので、声に疲れが見え隠れしている。
もうそろそろ、今日の特訓は終わりにするようかな。
そう思いながら、「はいはい」と返事をすると、「『はい』は一回言えば聞こえるわ!」とまだまだ元気がいい。
「王女殿下、かなり気合いが入っていますね」
バルトレット卿がデルティ殿下の方を見ながら、そう評すると、杖たちも評価に乗っかりだした。
「キーキー女のくせに頑張ってるな」
「キーキー女のわりに頑張ってるね」
一瞬、お互いに顔を見合っていたので、話題を変える良い機会だとでも思っていそうだわ。
私としても、金冠とお母さまの話題から離れられて少しホッとした気分になった。
何も解決はしていないけど。突きつけられた問題から、少しだけ目を離したい。そんな感情が湧き上がってくる。
デルティ殿下は私たちの様子には目もくれず、ひたすらブツブツと手順を口ずさんでいた。
「あれは魔法の言葉でも何でもないのに」
ブツブツがもはや魔法の呪文のよう。
「聞き取れないので、魔法の呪文かと思っていました」
「普通に普通の言葉だって。早口なだけで」
「マジですか?!」
「うん、あれはねぇ…………」
私は大きく息を吸って一気に吐き出す。
「その一まずは自分の魔力を感じて鳩尾からおへその下辺りの場所に集めるその二自分の身体をスープ鍋のように見立てて鍋に集めた魔力を大きなさじでぐるぐるとかき混ぜるその三ぐるぐるぐるぐるただひたすら無心でかき混ぜているとそのうち魔力がどろどろしてきてとろみがついてくるその四とろみがついた魔力を指先から細く細く伸ばして細い魔力で使いたい魔法の魔法陣を描くその五描いた魔法陣にさらに自分のとろみがついた魔力を注いでいくその六注ぎきったところで一瞬息を止め魔導語で使いたい魔法を唱えるその七必要に応じて魔法陣を維持する以上」
「えっ?」
私をじっと見て固まるバルトレット卿。
「って言ってるの」
デルティ殿下はこれを私の倍の速さで喋っているので、聞き取れなくても仕方がない。
実はこれ、単なる手順。
自分の魔力を練り上げて、魔法陣を展開させて発動させる手順というのは、人によって違う。
もっと詳しく説明すると、結果は同じなんだけど、結果に至る道筋は人によって違うというところ。
なので、私が喋った通りにやらなくてもいい。
ところがだ。
デルティ殿下は怠け者な天才。努力をしなくても結果に行き着いてしまう人なので、いちいち、魔力を練り上げなくてもどうにかなってしまう。
問題は、それではさらにランクアップすることが出来ないってことだ。
出来るんだからそれでいいんじゃない?、と思う人もいるだろう。
上を目指さず現状維持だけで良ければ、無理して努力しなくても、別にいいだろうと。
でも、努力も何もしなくてもいい環境は、人をダメにすると私は思っている。
何もしなくても出来ていたことが、気がついたら出来なくなっている。往々にしてあることだ。
原因は病気やケガなど健康上のことだったり、老化、つまり、人間誰しも避けて通れないものだったり。
話が膨らみすぎたので、元に戻そう。
デルティ殿下はこの通りにやらなくても出来る人なわけだ。
だからこそ、基本を徹底的に叩き込んだ。手順もいっしょに叩き込んだ。
結果。
基本通りの手順を高速で口ずさみながら、手順通りに魔力の集中も練り込みも出来るようになった。
短期間でここまでデルティ殿下を育て上げた私を誉めてもらいたい。
が。
手順を口ずさむことが習慣化されてしまい、常に高速で口ずさむ。まるで呪文のようにブツブツブツブツ。
このブツブツが回り回って、
「すみません、魔術師って凄いんですね。俺ぜんぜん聞き取れません」
と、バルトレット卿に謎の感動を与えることに繋がっている。
「それでなんて言ってるんですか、お嬢?」
て。私のも聞き取れてないのか。
ちらっとバルトレット卿を見ると、なぜだか真剣な面もち。
これはなんだか凄いことを喋っているように勘違いされていそうだ。どうしよう。
まさか、ただの手順だと、いまさら言うのも気が引ける。
心の中で汗をかいていると、両隣から視線を感じた。
うん、セラフィアスとクラヴィスだな。見なくても分かる。あーあ、みたいな顔をして私を見ているんだろう。
コホン
私は咳払いをしてバルトレット卿をたしなめた。
「バルトレット卿。魔術師の、しかもリグヌムを呼び出すのに必要な手順なんだから。簡単に教えることが出来ないのは、分かってくれるよね?」
ビクッとするバルトレット卿。
そのままうなだれて、申し訳なさそうな表情に変わった。
「すみません、お嬢。俺が考えなしでした。そんな機密のようなことを教えて貰おうとしてただなんて、護衛としてあるまじき行いです」
よしっ。ごまかせた。
心の中で盛大に拍手を送る。
「まぁ、仕方がないよ。バルトレット卿は魔術師ではないんだから」
ププブと笑う杖たちを無視して、私はバルトレット卿を慰めることに。
「ありがとうございます。でも、お嬢に慰められただなんて、隊長やロード先輩には内緒にしておいてください」
私の言葉で元気になるかと思いきや、バルトレット卿は少々、いや、かなり困った様子になった。
バルトレット卿の困り顔を見て、首を傾げる私。
卿は言葉を続ける。
「知られると俺がマズいことになるんで」
意味深長な言葉が終わるか終わらないかというタイミングで、
「あーら、バルトレット! 強くて愛くるしいあたしのお嬢と内緒話だなんて、あんた、ずいぶんと調子に乗ってるじゃないの!」
どうやら、内緒にしておかないといけない人物が戻ってきたようだ。ドスドスと大股でこちらに向かってくる。
しかも、けっこう離れているのに話をしっかり聞いていた様子。耳が良すぎて、普通に引く。
「すみません! 距離が近すぎました!」
「分かればよしっ!」
バルトレット卿の謝罪で、すぐさま、元に戻ったフィリアはそのままの勢いで、私たちのところにやってきた。
なんだ、内緒話が聞こえてたんじゃなく、距離が近かったから内緒話をしていると思っただけだったんだ。
ホッとしている間にフィリアがそばまでやってきて、少々疲れた顔をしながらも元気よく、帰還の挨拶。
「フィリア・ロード、ただいま、戻り」
ドゴゴゴゴゴゴゴォォォォォーーン
パラパラパラパラ
フィリアの帰還の挨拶は、突然の暴発と、暴発で巻き上げられた細かい土塊や瓦礫が降ってくる音にかき消されたのであった。
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