転生したら甘党を設立した件

第1話 俺、転生しました

俺の名前は速水 純。極度の甘党の31歳独身男性だ。甘いものが大好きな俺は新作のスイーツを食べに行こうと電車に乗ったが謎の男に腹部を刺され死んでしまった。


何も聞こえない、何も見えない……
意識がだんだんと遠退いていく中謎の声が聞こえてきた。

「マダマダ、スイーツタベタイデスカ？」

女性の外国の方だろう、凄く片言な言葉で俺に質問をしてきたのだ。

俺の答えは勿論これだ

「イエス……」

そう思った時、俺の新たな人生の歯車が動き始めたのだった。


「チュンチュン」
小鳥のさえずりが聞こえてきた。

おかしい、何も聞こえなかったのに小鳥のさえずりが聞こえる。

俺は気合いで目を開けようとすると信じられない光景が目の前に広がっていた。

「ここは、一体……」

どこの国だろうか、ヨーロッパの国にありそうな建物、そして市場が目の前に広がっていたのだ。

俺はその街から少し離れた丘の木に凭れる(もたれる)ような姿(かたち)で座っていた。

まずは現場の状態を調べないと何も始まらない。
俺は立ち上がり市場へ繰り出したのだった。

カラフルなフルーツや野菜が並ぶ市場は凄く賑わっていた。

「どうぞ、いらっしゃいませ！」「よぉ！にぃちゃん」と声をかけてくれて、俺はこの街がすぐに好きになった。

街を探索していると「お兄さん、見ない顔だね」と声をかけてきた1人の女性がいた。
体は少し小柄でストレートな髪型で茶色の髪をしていた。

「はい、今日この街に来たんです。」

「そうか、なら寝る場所が無いんじゃないか？」

確かにそうだ。俺の所持品は何故かお金が1枚ポケットに入っている。

「はい、お金もありません。」
「ならうちの家にくるか？今なら飯もあるぞ。まぁ皿洗い程度の仕事をしてくれるならな。」
「はい、お願いします。」
「私の名はサカミア・アリス。アリスでいい。」
「俺の名は速水 純、純で大丈夫です。」
「OK、ジュン、あと敬語はやめてくれ」
「OK！アリス」

挨拶をすませ俺たちはアリスの家へと行くのであった……