13 / 15
13 愛を知らない騎士
しおりを挟む
この世界は最初から壊れている。
第一子の兄は次期宰相としての未来を約束されている。
とても輝かしい道だ。
けれど第二子で生まれた俺に与えられた役目は、兄を完璧な宰相仕立て上げることだった。
両親も、兄も、世界も、何もかもが嫌いだった。
俺の手はどんどん汚れていくのに、周りはキラキラと輝いている。
俺を代償にして。
生まれながら剣の腕には恵まれていた。
相手の弱いところを見抜き、そこを突く。どうやら俺はそういう『弱み』を察知する力が、他の者よりも秀でていたらしい。
剣の腕を磨こうと、毎日剣を奮った。
『まもるもの』は何もないけれど、いつか大事なものを手に入れた時のために。
エリザベスという少女に初めて出会ったのは12歳の頃だった。
その時にはもう女を騙す手段を知っていた。
「私はエリザベス。あなたの……許嫁です」
俺よりも4つ年下の彼女は、たどたどしいカーテシーを披露してくれた。
艶やかな黒い髪に、真紅の瞳。
きっと彼女は艶やかで美しい女性になるだろう、そんな片鱗が見えた。
彼女と初めてデートをしたのは、植物園の中だった。
「わぁ、すごく綺麗な薔薇……」
エリザベスは真っ白な薔薇を見て、そういった。
「貴方には赤い薔薇のほうが似合うよ」
俺はそう言って、赤い薔薇を一輪捧げた。
彼女の瞳と同じ色の薔薇だから気にいるだろうと思っていた。
でも違った。
「赤い薔薇も素敵ですけど、私はこっちの薔薇のほうが好きです。こんな白い薔薇なんて、きっと手がかけられて育てられたんでしょうね。日光に当たれば色褪せてしまうもの……」
そう言って、彼女は白い薔薇を愛でていた。
確かにそうかもしれない。
温室の中で庭師に育てられているから、この花は真っ白を維持できている。きっと外に出れば、すぐに染みや色褪せが出てしまうだろう。
丁寧に、温室の中で育てられた薔薇の花は、汚れきった俺には似合わない。
――だけど。
無垢なエリザベスには、赤い薔薇よりも白い薔薇のほうが似合う。
◆
婚約者として文通を何度も交わした。
彼女の文字も文章も、とても綺麗なものだった。
エリザベスは物事を繊細に捉えるのだろう。
『春になりましたね。桜がとても綺麗です。いつか夜桜の下で貴方とお話をしたいです。気温の変動が激しいので、風邪をひかないように気をつけてください』
『夏になりましたね。暑くなってきたので、どうか体調を崩されないようにお気をつけて』
『秋になりましたね。リチャードの国には紅葉というものはありますか? 山が赤く染まってとても美しいのです。また今度会えたときに一緒に見ましょう』
『冬はあまり好きじゃありません。寒いのは苦手です。でも雪は好きです。なんだか矛盾していますね。雪の中で遊んでいたら、風邪をひいてしまいました。リチャードもどうか気をつけて』
手紙にはいつも俺の身を案じる言葉が添えられていた。
彼女の優しさに俺は救われていた。
会えるときは彼女の国に歩んだ。
会えない時は手紙を交わしあった。
エリザベスは打算とは遠い人物だった。
いつも無邪気で、無防備で、清楚で、美しい。
エリザベスと婚姻する時、俺はようやっと任務から外れることができる。
そのご褒美のために、何でもやった。
父と兄に逆らったら婚約を解消されてしまう。それだけは避けたかった。
そんなやりとりを行っていたある日、兄からエリザベスとの婚約についての詳細を聞かされた。エリザベスに近づくのも任務の一つであるということを。
俺の本当の任務は、彼女の国にいる『聖女』を見つけ出すこと。
「『聖女』を見つけたら、エリザベス姫との婚約を解消して『聖女』を娶れ」
兄から告げられたのは、そんな無慈悲な言葉だった。
「婚約破棄なんて……エリザベス姫はどうなるのですか? 相手は一国の姫ですよ」
「別に婚姻を破棄しても、いくらでも彼女には相手がいるだろう。重要なのは姫よりも聖女だ」
「……嫌です。私は最後にエリザベスを与えてもらえるから、どんな汚れ役だって受け入れたんです。俺……私は――聖女なんてほしくない」
「お前の感情なんていらない。なら、飾りで良い。幸いこの国は一夫多妻を認められている。姫を正式な妃として迎え入れ、聖女を二人目の妃として迎え入れればいいだろう」
「……それはエリザベスに対して、あまりに不誠実なのでは?」
この歪んだ世界で、俺を一人の人間として扱ってくれたのはエリザベスだけだった。
「なるほど。エリザベス姫か。お前をそこまで虜にするとは……そうだ。それなら俺が彼女を娶ろう。お前は聖女を娶れば良い。それで解決だ」
兄の言葉に俺は激怒した。
初めて兄の胸ぐらを掴んだ。
「エリザベスは俺のものだ。誰にも渡さない」
俺は生まれて初めて兄の言葉に逆らった。
俺の国では一夫多妻が認められている。兄が第二夫人や第三夫人を娶っても何の問題もない。
だけど約束が違う。
エリザベスの髪も目も笑みもーー全て俺のものだ。
最後に彼女をくれると言ったから従っていたんだ。好きでもない女を口説いて情報を聞き出したり、拷問で痛めつけることも何度も行った。
その件に関しては最初から躊躇いの気持ちはなかった。
ただ俺の手が血で染まるたびに、彼女の『好きな白色』から遠下がる、そんな自分に吐き気がしていた。
兄は驚いた目で俺を見ていた。
「……なんだ。お前にも感情があったのか」
今まで従順に生きてきたから、兄は気づいてくれなかった。ようやっと伝わった。
俺は傀儡ではないことに。
第一子の兄は次期宰相としての未来を約束されている。
とても輝かしい道だ。
けれど第二子で生まれた俺に与えられた役目は、兄を完璧な宰相仕立て上げることだった。
両親も、兄も、世界も、何もかもが嫌いだった。
俺の手はどんどん汚れていくのに、周りはキラキラと輝いている。
俺を代償にして。
生まれながら剣の腕には恵まれていた。
相手の弱いところを見抜き、そこを突く。どうやら俺はそういう『弱み』を察知する力が、他の者よりも秀でていたらしい。
剣の腕を磨こうと、毎日剣を奮った。
『まもるもの』は何もないけれど、いつか大事なものを手に入れた時のために。
エリザベスという少女に初めて出会ったのは12歳の頃だった。
その時にはもう女を騙す手段を知っていた。
「私はエリザベス。あなたの……許嫁です」
俺よりも4つ年下の彼女は、たどたどしいカーテシーを披露してくれた。
艶やかな黒い髪に、真紅の瞳。
きっと彼女は艶やかで美しい女性になるだろう、そんな片鱗が見えた。
彼女と初めてデートをしたのは、植物園の中だった。
「わぁ、すごく綺麗な薔薇……」
エリザベスは真っ白な薔薇を見て、そういった。
「貴方には赤い薔薇のほうが似合うよ」
俺はそう言って、赤い薔薇を一輪捧げた。
彼女の瞳と同じ色の薔薇だから気にいるだろうと思っていた。
でも違った。
「赤い薔薇も素敵ですけど、私はこっちの薔薇のほうが好きです。こんな白い薔薇なんて、きっと手がかけられて育てられたんでしょうね。日光に当たれば色褪せてしまうもの……」
そう言って、彼女は白い薔薇を愛でていた。
確かにそうかもしれない。
温室の中で庭師に育てられているから、この花は真っ白を維持できている。きっと外に出れば、すぐに染みや色褪せが出てしまうだろう。
丁寧に、温室の中で育てられた薔薇の花は、汚れきった俺には似合わない。
――だけど。
無垢なエリザベスには、赤い薔薇よりも白い薔薇のほうが似合う。
◆
婚約者として文通を何度も交わした。
彼女の文字も文章も、とても綺麗なものだった。
エリザベスは物事を繊細に捉えるのだろう。
『春になりましたね。桜がとても綺麗です。いつか夜桜の下で貴方とお話をしたいです。気温の変動が激しいので、風邪をひかないように気をつけてください』
『夏になりましたね。暑くなってきたので、どうか体調を崩されないようにお気をつけて』
『秋になりましたね。リチャードの国には紅葉というものはありますか? 山が赤く染まってとても美しいのです。また今度会えたときに一緒に見ましょう』
『冬はあまり好きじゃありません。寒いのは苦手です。でも雪は好きです。なんだか矛盾していますね。雪の中で遊んでいたら、風邪をひいてしまいました。リチャードもどうか気をつけて』
手紙にはいつも俺の身を案じる言葉が添えられていた。
彼女の優しさに俺は救われていた。
会えるときは彼女の国に歩んだ。
会えない時は手紙を交わしあった。
エリザベスは打算とは遠い人物だった。
いつも無邪気で、無防備で、清楚で、美しい。
エリザベスと婚姻する時、俺はようやっと任務から外れることができる。
そのご褒美のために、何でもやった。
父と兄に逆らったら婚約を解消されてしまう。それだけは避けたかった。
そんなやりとりを行っていたある日、兄からエリザベスとの婚約についての詳細を聞かされた。エリザベスに近づくのも任務の一つであるということを。
俺の本当の任務は、彼女の国にいる『聖女』を見つけ出すこと。
「『聖女』を見つけたら、エリザベス姫との婚約を解消して『聖女』を娶れ」
兄から告げられたのは、そんな無慈悲な言葉だった。
「婚約破棄なんて……エリザベス姫はどうなるのですか? 相手は一国の姫ですよ」
「別に婚姻を破棄しても、いくらでも彼女には相手がいるだろう。重要なのは姫よりも聖女だ」
「……嫌です。私は最後にエリザベスを与えてもらえるから、どんな汚れ役だって受け入れたんです。俺……私は――聖女なんてほしくない」
「お前の感情なんていらない。なら、飾りで良い。幸いこの国は一夫多妻を認められている。姫を正式な妃として迎え入れ、聖女を二人目の妃として迎え入れればいいだろう」
「……それはエリザベスに対して、あまりに不誠実なのでは?」
この歪んだ世界で、俺を一人の人間として扱ってくれたのはエリザベスだけだった。
「なるほど。エリザベス姫か。お前をそこまで虜にするとは……そうだ。それなら俺が彼女を娶ろう。お前は聖女を娶れば良い。それで解決だ」
兄の言葉に俺は激怒した。
初めて兄の胸ぐらを掴んだ。
「エリザベスは俺のものだ。誰にも渡さない」
俺は生まれて初めて兄の言葉に逆らった。
俺の国では一夫多妻が認められている。兄が第二夫人や第三夫人を娶っても何の問題もない。
だけど約束が違う。
エリザベスの髪も目も笑みもーー全て俺のものだ。
最後に彼女をくれると言ったから従っていたんだ。好きでもない女を口説いて情報を聞き出したり、拷問で痛めつけることも何度も行った。
その件に関しては最初から躊躇いの気持ちはなかった。
ただ俺の手が血で染まるたびに、彼女の『好きな白色』から遠下がる、そんな自分に吐き気がしていた。
兄は驚いた目で俺を見ていた。
「……なんだ。お前にも感情があったのか」
今まで従順に生きてきたから、兄は気づいてくれなかった。ようやっと伝わった。
俺は傀儡ではないことに。
31
あなたにおすすめの小説
逃げたい悪役令嬢と、逃がさない王子
ねむたん
恋愛
セレスティーナ・エヴァンジェリンは今日も王宮の廊下を静かに歩きながら、ちらりと視線を横に流した。白いドレスを揺らし、愛らしく微笑むアリシア・ローゼンベルクの姿を目にするたび、彼女の胸はわずかに弾む。
(その調子よ、アリシア。もっと頑張って! あなたがしっかり王子を誘惑してくれれば、私は自由になれるのだから!)
期待に満ちた瞳で、影からこっそり彼女の奮闘を見守る。今日こそレオナルトがアリシアの魅力に落ちるかもしれない——いや、落ちてほしい。
王子の婚約者は逃げた
ましろ
恋愛
王太子殿下の婚約者が逃亡した。
13歳で婚約し、順調に王太子妃教育も進み、あと半年で結婚するという時期になってのことだった。
「内密に頼む。少し不安になっただけだろう」
マクシミリアン王子は周囲をそう説得し、秘密裏にジュリエットの捜索を命じた。
彼女はなぜ逃げたのか?
それは───
✻ゆるふわ設定です。
気を付けていますが、誤字脱字などがある為、あとからこっそり修正することがあります。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
王子の片思いに気付いたので、悪役令嬢になって婚約破棄に協力しようとしてるのに、なぜ執着するんですか?
いりん
恋愛
婚約者の王子が好きだったが、
たまたま付き人と、
「婚約者のことが好きなわけじゃないー
王族なんて恋愛して結婚なんてできないだろう」
と話ながら切なそうに聖女を見つめている王子を見て、王子の片思いに気付いた。
私が悪役令嬢になれば、聖女と王子は結婚できるはず!と婚約破棄を目指してたのに…、
「僕と婚約破棄して、あいつと結婚するつもり?許さないよ」
なんで執着するんてすか??
策略家王子×天然令嬢の両片思いストーリー
基本的に悪い人が出てこないほのぼのした話です。
他小説サイトにも投稿しています。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる