8 / 8
攻略レベル1「幼馴染」Vll
しおりを挟む
ハデスとルナが対峙していたその頃。レストラン”赤い竈亭”では—————
山崎真也VS伊藤弘樹による決闘が行われていた。
「離せ———いい加減にしろよテメェ!!!」
山崎が下半身にしがみついていると、伊藤は剥がすようにして山崎の軽い体を吹き飛ばす。
「なんなんだよテメェは‥‥ここに入ってくるなりいきなり話があるとか言い出してよぉ。桜坂ならもう返してやったろ?これ以上俺になんの用があるってんだ!」
「返してやった‥‥だと?」
顔中に血傷をつけながら息を切らして立ち上がると、山崎は険しい表情で伊藤を睨みつけた。
「‥‥‥約束しろ—————ッ!」
「は?なにを?」
「女の子をあたかも自分の道具みたいに言うのも、綾乃のような犠牲を生むのも。今日で‥‥最後にすることを約束しろ!」
山崎の声はレストラン一帯に響くと、一瞬の静寂がこの場を支配する。
「は?なんだそれ。はいはーい!お前らぁ!コイツ何言ってるか分かる人いるー?」
伊藤は後ろに目をやると、奥のテーブルにてこの現状を眺めていた3人の男達が一斉に笑い合う。
「おい弘樹!もういいからさっさとそのダサ男追い出せよ!腹もいっぱいになったし、早く愛ちゃんとヤりたいんだけど?」
「それな!こんなアイドル顔負けの可愛い子とヤレる機会なんてそうそうねぇし、さっきからムラムラしっぱなしなんだよ!」
「てか犠牲者って。お前完全に悪役やん」
1人の男が笑い始めると、同調するように周りの奴らも言いたい放題言い始めた。
「ほんとそれな!?おい山崎!綾乃の野郎は最初こそ嫌がってたけど俺と付き合ってるうちに段々ノリよくなって来てたんだぜ?」
「それはお前が脅してたからだろ!?弱い僕を利用して、お前は彼女に近づいたんだ!」
「あれ?なんだあいつから聞いたのかよ。アソコも緩ければ口も緩いってか?」
上手いこと言ってやった。そんな顔をするとテーブルにいる奴ら揃ってまたケタケタと腹を抱えて笑い出す。
「ていうかお前も男なら一回で聞き分けろよな?さっきは大人しくテーブル囲んで話聞いてやったけどよ、まさかここまでしつこいとは思わなかったからこうなったんだ———ぜ!!!」
語尾を強くしながら山崎の脇腹狙って蹴りを繰り出すと再び山崎は入り口向かってその身体を転がした。
「——————っ!!」
その痛みに悶絶しさらにその場で身体を右へ左へ転がした。
「それにしてもよかったな弘樹。いつのまにか客居なくなってたからいいけど、通報されたらこれ傷害罪で豚小屋行きだぜ?」
「客って言えばなんで店員出て来ねぇんだろうな?普通止めるだろ」
「この街荒れてるし、きっと茶飯事なんじゃねぇの?まぁ流石に俺も痛ぶるの飽きてきたからさっさと失神させるけどよ」
仲間達の疑問に軽く答えると、伊藤は大股でズカズカと山崎の元へと近寄る。
「まったく困った彼氏だよな?こんなに弱けりゃ女一人も守れねぇってのに。まぁ安心していいぞ?俺は捨てた女は二度抱かねぇ主義だからよ」
「主義じゃなくて。次の女ナンパするか寝取るかしてるうちに忘れてんだろ?」
「うるせぇよ吉崎!ちょっと黙ってろ!」
伊藤は笑いながら男友達に一喝すると、今度は僕の耳元に寄せて囁いた。
「まぁもし?あの女が俺とのセックスが忘れられないってならまた抱いてやるかもな。お前の知らない所で、な?」
その言葉を聞いた瞬間。全ての痛みがなかったかのように弾き飛び、山崎は体を起こすと拳を伊藤の頬目掛けて貫く。
咄嗟の出来事に回避が遅れた伊藤は山崎の攻撃をモロに喰らい、純白でシミひとつない自慢の顔に血傷を付けた。
「て、テメェ—————ッ!殺す!!絶対殺してやる!!!」
激昂した伊藤は山崎に跨ると、両手を硬めて拳を振り下ろした。
全ての殴打を顔面一心に受けた山崎は先ほどの比にならない出血を床に撒き散らす。
「あ————やべ。おい弘樹?そろそろやめとけって!マジで死ぬって!」
男の声は奴には届かず。伊藤は目を血走らせて山崎を殴り続ける。
「ブ————べッ————バッッ!」
声にならない苦痛が山崎を襲う。
「早く謝れ山崎!!じゃねぇとお前ガチで殺されるぞ!」
余裕を持って腰をかけていた友人のうち一人が伊藤の脇の下から手を通して羽交《はが》い締めすると、山崎に謝罪を強いる。
「落ち着けって弘樹!!ほら早くしろ山崎!潔く土下座しろクソが!!」
「‥‥‥‥僕は、僕は何も悪いことはしてない。謝るのはお前の方だ、この————女を弄ぶしか脳のない家畜が!!!」
「はぁ!?お前何言って————ダメだって弘樹!!そうだ‥‥‥愛ちゃん!アンタ、弘樹の彼氏なんだからなんとか言ってやってよ!!」
必死に伊藤の動きを止めようとしている中、ウサギの方に振り向くも、彼女は毅然とした態度で食後の紅茶を嗜んでいた。
「あ、愛ちゃん?」
同じくテーブルに座る別の友人が尋ねる。
「豚が騒いでますね。お望みとあらば私がいつでも家に帰してやるというのに」
「は?何言って——————」
この修羅場の中ではとてもじゃないが場違いな発言をした彼女に対して、男たちは首をすくめた。
突然、鳴り止んでいた鈍い音が再びレストラン内に響き渡る。上半身を抑えられた伊藤はサッカー部で鍛え抜かれた足で横たわる山崎の体を踏み始めたのだ。
「———このッ!死ね!死ね!死ね!」
山崎の体の皮膚が赤みから徐々に青みへと変わっていくと、伊藤は笑いながらトドメの一撃を放とうと踵《かかと》を思い切り振り上げて頭蓋骨目掛けて落とそうとする。
「マジで洒落になんねぇよ弘樹!いい加減にしろって—————」
その瞬間。レストラン入口の扉が勢いよく開かれ、涼しい夜風が吹き込むと共に彼女は現れた。
「真也君———————ッ!」
彼女は、綾乃は横たわった僕の上に覆いかぶさると、代わって伊藤の踵下ろしを背中に受けた。
「あ、綾乃!?どうして—————」
「ごめんね真也君。ずっと、ずっと君を1人ぼっちにさせて‥‥」
叫びたい苦痛の雄叫びも、転がり回りたくなるほどの衝撃も、彼女は全てを押し殺して僕に言葉を紡いでくれた。
突然の出来事に伊藤も暴走した怒りの感情が収まり、羽交わる締めしていた友人から離れると、口角を吊り上げてその光景を嘲笑う。
「おーおー、お暑いねお二人さん。いいじゃん山崎。お前はそうやって彼女にこれからも守ってもらうんだろ?それでまた綾乃はどこの馬の骨とも知らない男に——————」
「黙れ‥‥‥伊藤‥‥弘樹」
ドアノブに手をかけて僕は立ち上がると、伊藤に罵声を浴びせた。
「今なんつった?俺に黙れって言ったのか?」
「もうやめろ弘樹!今日の目的はコイツを痛ぶることじゃねぇだろ!お前が今日いい女連れてくるから乱交しようぜって言うから俺たちは来たんだ!ここでサツ絡みのこと起こされるとかまじ勘弁だかんな!!」
額に青筋を浮かべた伊藤をなんとか鎮めようと男の1人はそう叫んだ。
「どういうことだ‥‥?それじゃあお前‥‥今日ここでウサギさんと会ってなかったら、綾乃を‥‥コイツらに?」
「ウサギ?殴られすぎて頭狂ったかよ———あぁそうさ、今日コンビニで愛ちゃんと出会ってなかったら綾乃はここにいる4人で犯すつもりだった」
頭にチリっとした痛みが走ると、僕はその場で歯を震わせていた。
「ぶっちゃけさ、乱交するっても盛り上がりに欠けると思ったんだよな。だって綾乃、お前毎回俺とヤる時アイマスクで目を隠したり、耳栓したりとよくわからんプレイばっかしてたよなぁ?最初はそう言う変態プレイが好きなのかって思ったけど、それは違ったんだな」
伊藤は僕を見て含み笑いをするて、さらに言葉を続けた。
「まぁもう終わったことだしいいけどさ。ただ忘れんなよ綾乃?これから先お前がコイツと別れてどの男と付き合おうが、初めての相手は俺だったていう過去は一生消えねぇからな!!!そんな奴をまだ彼女にするとかお前も終わってるぜ山崎!!」
不意に山崎は横たわる彼女の足を踏みつけると、綾乃の悲鳴が僕の耳を突き抜ける。咄嗟に僕は彼女を守ろうと、両手を広げて奴の全ての攻撃を身に受けた。
「処女とか、非処女とか、関係ない!僕は桜坂綾乃という1人の女性を心から愛しているんだから!!!」
目を瞑り、迫り来る拳から彼女を守るそれだけに集中する。一撃、一撃、鉛のように重い攻撃が永遠の雨のように耐えず続くと。
パチ、パチと。
僕の耳に、乾いた音が届いた。
パチ、パチ、パチ、パチ。
誰かが拍手をしている?
その不自然な音が聞こえていたのは僕だけではなかった、拳を振り上げた伊藤は体を硬直させ首だけを動かして後ろを見ていた。
身体を震わせながら僕も伊藤の背後を覗き込むと、そこにはウサギさんが慈愛の笑みを浮かべて僕を見つめていた。
山崎真也VS伊藤弘樹による決闘が行われていた。
「離せ———いい加減にしろよテメェ!!!」
山崎が下半身にしがみついていると、伊藤は剥がすようにして山崎の軽い体を吹き飛ばす。
「なんなんだよテメェは‥‥ここに入ってくるなりいきなり話があるとか言い出してよぉ。桜坂ならもう返してやったろ?これ以上俺になんの用があるってんだ!」
「返してやった‥‥だと?」
顔中に血傷をつけながら息を切らして立ち上がると、山崎は険しい表情で伊藤を睨みつけた。
「‥‥‥約束しろ—————ッ!」
「は?なにを?」
「女の子をあたかも自分の道具みたいに言うのも、綾乃のような犠牲を生むのも。今日で‥‥最後にすることを約束しろ!」
山崎の声はレストラン一帯に響くと、一瞬の静寂がこの場を支配する。
「は?なんだそれ。はいはーい!お前らぁ!コイツ何言ってるか分かる人いるー?」
伊藤は後ろに目をやると、奥のテーブルにてこの現状を眺めていた3人の男達が一斉に笑い合う。
「おい弘樹!もういいからさっさとそのダサ男追い出せよ!腹もいっぱいになったし、早く愛ちゃんとヤりたいんだけど?」
「それな!こんなアイドル顔負けの可愛い子とヤレる機会なんてそうそうねぇし、さっきからムラムラしっぱなしなんだよ!」
「てか犠牲者って。お前完全に悪役やん」
1人の男が笑い始めると、同調するように周りの奴らも言いたい放題言い始めた。
「ほんとそれな!?おい山崎!綾乃の野郎は最初こそ嫌がってたけど俺と付き合ってるうちに段々ノリよくなって来てたんだぜ?」
「それはお前が脅してたからだろ!?弱い僕を利用して、お前は彼女に近づいたんだ!」
「あれ?なんだあいつから聞いたのかよ。アソコも緩ければ口も緩いってか?」
上手いこと言ってやった。そんな顔をするとテーブルにいる奴ら揃ってまたケタケタと腹を抱えて笑い出す。
「ていうかお前も男なら一回で聞き分けろよな?さっきは大人しくテーブル囲んで話聞いてやったけどよ、まさかここまでしつこいとは思わなかったからこうなったんだ———ぜ!!!」
語尾を強くしながら山崎の脇腹狙って蹴りを繰り出すと再び山崎は入り口向かってその身体を転がした。
「——————っ!!」
その痛みに悶絶しさらにその場で身体を右へ左へ転がした。
「それにしてもよかったな弘樹。いつのまにか客居なくなってたからいいけど、通報されたらこれ傷害罪で豚小屋行きだぜ?」
「客って言えばなんで店員出て来ねぇんだろうな?普通止めるだろ」
「この街荒れてるし、きっと茶飯事なんじゃねぇの?まぁ流石に俺も痛ぶるの飽きてきたからさっさと失神させるけどよ」
仲間達の疑問に軽く答えると、伊藤は大股でズカズカと山崎の元へと近寄る。
「まったく困った彼氏だよな?こんなに弱けりゃ女一人も守れねぇってのに。まぁ安心していいぞ?俺は捨てた女は二度抱かねぇ主義だからよ」
「主義じゃなくて。次の女ナンパするか寝取るかしてるうちに忘れてんだろ?」
「うるせぇよ吉崎!ちょっと黙ってろ!」
伊藤は笑いながら男友達に一喝すると、今度は僕の耳元に寄せて囁いた。
「まぁもし?あの女が俺とのセックスが忘れられないってならまた抱いてやるかもな。お前の知らない所で、な?」
その言葉を聞いた瞬間。全ての痛みがなかったかのように弾き飛び、山崎は体を起こすと拳を伊藤の頬目掛けて貫く。
咄嗟の出来事に回避が遅れた伊藤は山崎の攻撃をモロに喰らい、純白でシミひとつない自慢の顔に血傷を付けた。
「て、テメェ—————ッ!殺す!!絶対殺してやる!!!」
激昂した伊藤は山崎に跨ると、両手を硬めて拳を振り下ろした。
全ての殴打を顔面一心に受けた山崎は先ほどの比にならない出血を床に撒き散らす。
「あ————やべ。おい弘樹?そろそろやめとけって!マジで死ぬって!」
男の声は奴には届かず。伊藤は目を血走らせて山崎を殴り続ける。
「ブ————べッ————バッッ!」
声にならない苦痛が山崎を襲う。
「早く謝れ山崎!!じゃねぇとお前ガチで殺されるぞ!」
余裕を持って腰をかけていた友人のうち一人が伊藤の脇の下から手を通して羽交《はが》い締めすると、山崎に謝罪を強いる。
「落ち着けって弘樹!!ほら早くしろ山崎!潔く土下座しろクソが!!」
「‥‥‥‥僕は、僕は何も悪いことはしてない。謝るのはお前の方だ、この————女を弄ぶしか脳のない家畜が!!!」
「はぁ!?お前何言って————ダメだって弘樹!!そうだ‥‥‥愛ちゃん!アンタ、弘樹の彼氏なんだからなんとか言ってやってよ!!」
必死に伊藤の動きを止めようとしている中、ウサギの方に振り向くも、彼女は毅然とした態度で食後の紅茶を嗜んでいた。
「あ、愛ちゃん?」
同じくテーブルに座る別の友人が尋ねる。
「豚が騒いでますね。お望みとあらば私がいつでも家に帰してやるというのに」
「は?何言って——————」
この修羅場の中ではとてもじゃないが場違いな発言をした彼女に対して、男たちは首をすくめた。
突然、鳴り止んでいた鈍い音が再びレストラン内に響き渡る。上半身を抑えられた伊藤はサッカー部で鍛え抜かれた足で横たわる山崎の体を踏み始めたのだ。
「———このッ!死ね!死ね!死ね!」
山崎の体の皮膚が赤みから徐々に青みへと変わっていくと、伊藤は笑いながらトドメの一撃を放とうと踵《かかと》を思い切り振り上げて頭蓋骨目掛けて落とそうとする。
「マジで洒落になんねぇよ弘樹!いい加減にしろって—————」
その瞬間。レストラン入口の扉が勢いよく開かれ、涼しい夜風が吹き込むと共に彼女は現れた。
「真也君———————ッ!」
彼女は、綾乃は横たわった僕の上に覆いかぶさると、代わって伊藤の踵下ろしを背中に受けた。
「あ、綾乃!?どうして—————」
「ごめんね真也君。ずっと、ずっと君を1人ぼっちにさせて‥‥」
叫びたい苦痛の雄叫びも、転がり回りたくなるほどの衝撃も、彼女は全てを押し殺して僕に言葉を紡いでくれた。
突然の出来事に伊藤も暴走した怒りの感情が収まり、羽交わる締めしていた友人から離れると、口角を吊り上げてその光景を嘲笑う。
「おーおー、お暑いねお二人さん。いいじゃん山崎。お前はそうやって彼女にこれからも守ってもらうんだろ?それでまた綾乃はどこの馬の骨とも知らない男に——————」
「黙れ‥‥‥伊藤‥‥弘樹」
ドアノブに手をかけて僕は立ち上がると、伊藤に罵声を浴びせた。
「今なんつった?俺に黙れって言ったのか?」
「もうやめろ弘樹!今日の目的はコイツを痛ぶることじゃねぇだろ!お前が今日いい女連れてくるから乱交しようぜって言うから俺たちは来たんだ!ここでサツ絡みのこと起こされるとかまじ勘弁だかんな!!」
額に青筋を浮かべた伊藤をなんとか鎮めようと男の1人はそう叫んだ。
「どういうことだ‥‥?それじゃあお前‥‥今日ここでウサギさんと会ってなかったら、綾乃を‥‥コイツらに?」
「ウサギ?殴られすぎて頭狂ったかよ———あぁそうさ、今日コンビニで愛ちゃんと出会ってなかったら綾乃はここにいる4人で犯すつもりだった」
頭にチリっとした痛みが走ると、僕はその場で歯を震わせていた。
「ぶっちゃけさ、乱交するっても盛り上がりに欠けると思ったんだよな。だって綾乃、お前毎回俺とヤる時アイマスクで目を隠したり、耳栓したりとよくわからんプレイばっかしてたよなぁ?最初はそう言う変態プレイが好きなのかって思ったけど、それは違ったんだな」
伊藤は僕を見て含み笑いをするて、さらに言葉を続けた。
「まぁもう終わったことだしいいけどさ。ただ忘れんなよ綾乃?これから先お前がコイツと別れてどの男と付き合おうが、初めての相手は俺だったていう過去は一生消えねぇからな!!!そんな奴をまだ彼女にするとかお前も終わってるぜ山崎!!」
不意に山崎は横たわる彼女の足を踏みつけると、綾乃の悲鳴が僕の耳を突き抜ける。咄嗟に僕は彼女を守ろうと、両手を広げて奴の全ての攻撃を身に受けた。
「処女とか、非処女とか、関係ない!僕は桜坂綾乃という1人の女性を心から愛しているんだから!!!」
目を瞑り、迫り来る拳から彼女を守るそれだけに集中する。一撃、一撃、鉛のように重い攻撃が永遠の雨のように耐えず続くと。
パチ、パチと。
僕の耳に、乾いた音が届いた。
パチ、パチ、パチ、パチ。
誰かが拍手をしている?
その不自然な音が聞こえていたのは僕だけではなかった、拳を振り上げた伊藤は体を硬直させ首だけを動かして後ろを見ていた。
身体を震わせながら僕も伊藤の背後を覗き込むと、そこにはウサギさんが慈愛の笑みを浮かべて僕を見つめていた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
女性が少ない世界に転移しちゃったぁ!?
4036(シクミロ)
恋愛
男女比40:1の世界に転移した主人公
人のようで人ではなかった主人公が様々な人と触れ合い交流し、人になる話
温かい目で読んでいただけたら嬉しいですm(__)m
※わかりにくい話かもです
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる