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十年待ったといわれても
8.
髪を撫でられる感触でエステルは目覚めた。
「ん」
ほの暗い部屋に鎧戸の隙間からから細く光が射し込む。目が少しずつ慣れてきた。
「もう、朝……?」
「まだ夜は明けていない」
リネンの寝間着がはだけ、逞しい胸板が呼吸につれてゆったりと上下するのがすぐ目の前に見える。
事後そのまま眠ってしまったようだ。体は拭き清められ不快なところは残っていない。シーツも寝間着も替えられていた。寝間着はルドのものであるらしい。だぶだぶの大きな襟もとから肩がはみ出かけている。自分でした覚えがない以上、目の前の胸板の持ち主に面倒をかけたことになる。
――まめだ……。
あれやこれや世話を焼かれる間全裸でされるがままだったわけで、申し訳なさと羞恥とでエステルの頬がかああ、と熱くなった。
「きみが赴任して以来初めての休日なのだから、ゆっくりしよう。その」
エステルは自分を抱く男を見上げた。ぼばば、と頬を赤らめている。
「昨夜は、無理をさせてしまったから」
「へ、平気ですたぶん。部屋にもど――」
「いっしょにいてくれ」
「……っ」
じっと見つめる視線の熱にいたたまれなくなり、エステルはルドに背を向けた。逞しい腕が腹にまわる。「逃げるな」ともいわれない。逃がすつもりがないのだろう。
す。
大きな掌がエステルの下腹をゆっくり撫でる。リネンの寝間着越しにじんわりと熱が伝わってきた。
「駄目、です」
「どうして?」
「だっ、て、……っん」
下腹を撫でる手はそのまま、ルドはエステルの耳に口づけた。
ちゅ、ちゅ。
湿った音とおだやかな愛撫に、体の奥深いところから泡立つように何かが沸きあがってきた。そわそわしてしまうような得体の知れないその何かのせいで
「あ、っん」
意に反して体がびくんびくんと震える。後ろから覆い被さるルドに腰を甘えるようにすりつけてしまっていた。応えるように熱く硬い塊が押しつけられる。
――これ、って……。
前夜、エステルの秘所を貫いたものだ。思い出すと、暴かれた場所が重く甘く疼いた。腰に気を取られるうち、大きな掌がずり上がり、下からエステルの乳房を支えるように撫でる。ゆっくりやわやわと手が這う。裾野から頂きの手前、乳輪をくるり、くるりとなぞった指が裾野へ戻り、また頂きの手前に戻りふにふにと乳輪でたわむれる。互いの肌のぬくもりを馴染ませ合う快さに身を委ねていると
ふ。
ルドの指が乳頭を掠めた。鮮やかな刺激に身が竦む。
「……ん、っあ」
「気持ち、いい?」
「分か、りません……っ」
「じゃあ」
武骨な指がそっと、乳首を摘まんだ。
「好きか?」
触れられてぷくりとふくらんでいく乳首を指の腹で
くる、くるり。
やさしく転がす。力は入っていない。ただ触れられるだけでエステルの乳首は勃ちあがり
「ん、っん、あ、す、好き、っぁあっ」
嬌声と快楽も引きずりだされた。ぶかぶかの寝間着からはみ出た肩に口づけられる。宥めるような動きだったのにすぐに熱を持ち、吸いつきながらうなじをのぼっていく。
片方の手が胸を外れ下へ下へ降りていった。
「濡れている……」
ちゅぷ。
蜜をたたえた秘所がほころんでいる。ゆっくりと探る指が、陰唇の合わさる場所に埋もれていた敏感な芽に触れた。乳首とうなじ、秘所を同時に愛撫されエステルはびくん、と体を震わせた。
「んっ、……あ、っ、いっしょにしちゃ、だ、め」
「かわいい」
肩からうなじへのぼってきた唇が半ば酔ったような、昂揚にうわずった囁きで耳をくすぐる。
「ステラ、愛してる」
「あ、ぁあっ」
つぷ。
熱い塊が秘所を割り裂いた。
「ん、っ、あ、ああっん」
大きなものにこじ開けられる違和感がなくなったわけではない。しかし一度目と違い、二度目の交わりでエステルは
しゅ、しゅわ……。
身の内のどこか、奥深いところでぞくぞくと知らない何かが生まれているのを感じていた。体の震え、おののきを拾い上げ、ルドが
「ここ、か……?」
ぬぷ、ぬぷと突く。抽挿の果て、体の最奥で生まれた未知の何かが大きくふくらみ
「あ、あああ、っ」
「……っく」
目の前が白く灼けた。
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