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終章 シーララ門楼
3.
しおりを挟む足の間に陣取り秘所に舌を這わせつづけるルドを押しやろうと、エステルは手を伸ばした。指が銀色の短い髪に触れる。ごわついていそうに見えて意外にやわらかい。頭を押し退けるつもりが
「あっ、ん、ルド、さま、ぁ」
たださわり心地のよい髪を上の空に撫でるだけになってしまっている。
ちゅぷ。
蜜口に舌が差し込まれた。やわらかく熱い塊がゆっくりと抜き差しされる。この場所にルドの欲望を受け容れるのだと思うととろとろと火に炙られるように体が熱くなった。
「……っ、は」
濡れた口を拭いながらルドが体を起こした。
そっと、熱い塊が蜜口に押し当てられる。
「愛している」
「私も。愛しています。……っぁ、ん」
硬い肉棒を濡れた襞が迎え入れ、絞るように包み込んだ。
「ん……」
唇が重なった。繰り返しついばみ合ううちに口づけが深まり
れり。
舌先が触れる。互いの喘ぎを飲み込み、舌と舌を絡め合えば体の奥深いところで快楽が泡立った。強張りが解けたエステルの秘所を少しずつ、ちゅくちゅくと穿ち肉棒が奥を目指す。
こつ、ん。
秘所の最奥までみっしりと、ルドの欲望で埋め尽くされた。
「は、ふぁ」
抱き合う。繋がり合う秘所だけでなく上半身も密着して、エステルはあたたかな満足に溜め息をついた。
背中から腰を撫でていたルドがおずおずと口を開く。
「もしかして俺、――しつこい?」
「ふふ」
笑いながら胸もとに口づけると、落ち着きかけていた肉棒が嵩を増しぐぐ、と襞を刺激する。
「好きにして、と申し上げました。ただ」
「ただ?」
「疲れすぎると、明日は結婚式に響いてしまいそうで」
「すまない。その、あの」
ぼばば、とルドが頬を染めた。
「忘れられない夜に、したくて……」
「結婚式当日寝込んでしまったら厭でもそうなるかと。そもそもルドさま、今日に限らず――」
「しつこい?」
「ふふ」
額と額をすりつけ、ふたりは笑い合った。上体を起こしたルドがエステルを抱えなおし
ぐ、ぐ。
ふたたび最奥を目指す。
「忘れられたく、ないんだ。俺が死んだあと、他の男と好きに暮らしてくれてかまわない。だけど、――」
「ルドさま」
「覚えていてほしい」
低く丸い声がうわずり掠れる。
いつも真面目で堂々としているルドから余裕がなくなっていて、それが自分との交わりによるものだと思うと
ぞく。ぞくり。
喜びが身の内に満ちる。でも手放しで喜んでいいものだろうか。
――怖い。この先を知るのが、怖い。
恐れに身を竦め歓喜から距離を置こうとするエステルの最奥をルドの欲望がこじ開ける。
「俺の人生は、きみを愛し尽くすには短すぎる。まだまだ足りないんだ、ステラ」
喘ぎながら囁くルドの声が、力強い律動がエステルを恐れから引き戻す。
――忘れない。忘れられるわけがない。
覆い被さるルドに縋りつき、エステルは快楽に溺れた。
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