錦秋

uca

文字の大きさ
13 / 28

〈十三〉

しおりを挟む

 亡くなった御婆は、貴人と睦み合うための準備を促すいっぽう、折り目正しさにも強くこだわった。るいを優れた乙女にするために数え切れないほどの禁則を設けたが、そのひとつがはしたない声をあげてはならないというものだった。大口を開けて笑うのも駄目。驚きの声をあげるのも駄目。閨の稽古にも毎度立ち会った御婆は、稽古の折に声を立てることも禁じた。

――なんと、みっともない。貴人さまが驚かれるであろう。

 るいは秘所に触れるとき、歯を食いしばるようになった。


 新しく閨の作法の師となった勝五郎は、御婆とは逆に声を抑えることを禁じた。
 ぬる、り。
 しどけなく開いた唇からのぞいた舌が、るいの熱っぽく勃ちあがった乳首にふれた。

「んっ、ん、ぅんっ」

 びりびりとしびれるような、じゅわじゅわと泡立つような、今まで味わったことのない鋭い快楽が体を駆け抜ける。

「歯を食いしばってはならぬ」
「……んっ、ぁ、んっ、ん」

 はらの奥にとぷとぷと溜まる快楽に震える。
 くちゅ。
 秘所が蜜をたたえている。

「んっ、あ、あそこが濡れ、……んっ」
「るいど、の」

 勝五郎の唇が、舌が乳首に触れるたびに腰がびくびくと跳ねてしまう。
 は、……ふ。
 荒い息が奥の間に籠もる。
 るいは男の手を取った。勝五郎の中指を口に含み、
 ちゅぷ、ちゅ。
 舐めしゃぶる。指先をかりりと甘噛みし、舌と唇で愛撫する。そして濡れた指を足の付け根へと導いた。

「しょうご、ろう、さま、……挿れて、くださいませ」
「るい殿」
「乾いてしまいます……早く、しょうごろう、さま」

 焦れたるいが腰を動かそうとすると、男の手が引き抜かれた。ぐい、と勢いをつけて起き上がった勝五郎に押し倒される。

「まだだ」
「でも……!」
「焦るな」

 るいの膝を開いて、勝五郎は足の付け根へ顔を近づけた。

「しょ、ごろ、――さま」
「俺は今、左手が使えない。暴れないでくれよ、るい殿」

 上目遣いの勝五郎と目が合った。視線は静かに凪いでいて、情欲に濡れている。
 ちゅ、ちゅ、ちゅ。
 ゆっくりと唇がるいの太ももの内側をたどる。勝五郎が秘唇に口づけようとしたとき、るいは

「や、いけません、だ、駄目」

 身をよじった。

「指はよくて、口は駄目か」
「だって、――だって」
「俺に、任せてくれるのではなかったのか? ――ん?」

 反対の太ももを、厚い唇が這いのぼる。

「んっ、おね、おねがい、いたしま、す」
「これから俺はるい殿に、気持ちいいことをする」
「きもち、い?」
「そうだ。今夜の稽古が終わるまで、るい殿が口にしていい言葉は気持ちいい、――これだけだ。よいな」

 ちゅ。
 勝五郎が太ももの内側に口づけた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

大奥~牡丹の綻び~

翔子
歴史・時代
*この話は、もしも江戸幕府が永久に続き、幕末の流血の争いが起こらず、平和な時代が続いたら……と想定して書かれたフィクションとなっております。 大正時代・昭和時代を省き、元号が「平成」になる前に候補とされてた元号を使用しています。 映像化された数ある大奥関連作品を敬愛し、踏襲して書いております。 リアルな大奥を再現するため、性的描写を用いております。苦手な方はご注意ください。 時は17代将軍の治世。 公家・鷹司家の姫宮、藤子は大奥に入り御台所となった。 京の都から、慣れない江戸での生活は驚き続きだったが、夫となった徳川家正とは仲睦まじく、百鬼繚乱な大奥において幸せな生活を送る。 ところが、時が経つにつれ、藤子に様々な困難が襲い掛かる。 祖母の死 鷹司家の断絶 実父の突然の死 嫁姑争い 姉妹間の軋轢 壮絶で波乱な人生が藤子に待ち構えていたのであった。 2023.01.13 修正加筆のため一括非公開 2023.04.20 修正加筆 完成 2023.04.23 推敲完成 再公開 2023.08.09 「小説家になろう」にも投稿開始。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

囚われの姫君の♥♥♥な舞台裏

AIに♥♥♥な質問
ファンタジー
清楚で可憐な王女、魔物を操る敵国に幽閉、肉体改造。何も起きないはずがなく…。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

処理中です...