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婚約

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付き合い出して初めての大晦日。と言っても、まだ1週間ほどで、梨沙と利久は利久のマンションで梨沙お手製のそばを食べながら、テレビを見ていた。

この後2人で初詣に行き、お互い真剣なお付き合いをするため、翌日お互いの両親にお付き合いの報告だけしようと利久が言い出した。

しかし、梨沙は困惑したように言葉を発した。

梨沙「私の両親、、に挨拶はいらないかな?利久さんのご両親にはご挨拶したいです。」

利久「こんなこと言うのはなんだけど、俺は本気で梨沙が好きだから、ちゃんとしておきたい。ご両親に誠意を見せたいんだよ。」

利久は中途半端な気持ちで梨沙と向き合っているわけではない。それはもちろん梨沙も同様だが、梨沙にはどうしても利久に両親を合わせたくない理由があった。。

しばらく沈黙の後、意を決し、辛そうな面持ちで梨沙が喋り出す。

梨沙「、、利久さんには隠せないな、、正直に言うね。うちの親、母親も父親も不倫してて離婚したの。父親は不倫相手に捨てられたショックで自殺。私は母親に引き取られたんだけど、、母親の不倫相手がまともな人じゃなくて、会いたくないんだ。。。不倫相手は母親を性処理道具ぐらいにしか考えてなくて、私は性処理道具付属のオモチャとして、不倫相手に色々やられた。だから、お金貯めて、誰も知らないこの土地に来たの。そこで利久と出会った。今まで隠しててごめんなさい。。」

そう言い終わると、梨沙はそばを片付けながら、「これ片付けたら帰るね?やっぱり利久さんにこんな女似合わないよ。利久さんの事本当に好きだけど、それは私の我儘。利久はこんな汚いオモチャと一緒にいない方がいいでしょ。」

と言い手際よく片付けを進める。

一方利久は、梨沙の言葉を理解するのに時間は必要なかった。

梨沙の手を取り、もう一度梨沙の目を見て「勝手に決めるな。たしかにショックじゃないといえば嘘になるけど、、それでも梨沙が俺と居たいと言ってくれるなら、俺は一生梨沙を愛すし、梨沙の家族になりたい。俺と結婚してください。」

梨沙「え、、ウソ?本当に?私汚れてるんだよ?不倫相手の友人たちにわまされたり、1日に何人もの男の人に触られたりしてるんだよ?そんな私で良いわけ、、な、、い、」

梨沙は大粒の涙を流しながら利久に訴えたかけた。

利久「結婚してください。過去の清算は全部俺がする。これから先の未来、俺だけを愛してくれれば過去は関係ない。」

梨沙は子供のように利久の胸で泣いた。

利久は泣いている梨沙を抱きしめながら優しく呪文のように呟く。

頑張り屋な梨沙が好きです。
嫌な過去を話してくれた梨沙が好きです。
料理上手な梨沙が好きです。
笑顔の梨沙が好きです。
小柄なのに人一倍働く梨沙が好きです。


梨沙の全部が好きです。


利久「これじゃ足りない?もっともっと梨沙の好きなところあるよ。」

梨沙は泣きじゃくった顔を上げて、一言「バカ」と言って利久にキスをした。

利久はそれを受け入れ、キスをしながら梨沙の頭を撫でていた。永遠にも思える長いキスが終わると、梨沙は「こんなに幸せなキスは初めて」と言いまたキスをしてきた。

付き合って1週間ほどで婚約をした2人はまず、利久の両親に挨拶。利久の両親には、梨沙の両親の事は素直に全て打ち明けた。

と言うのも、梨沙は当然の様に自身の身の上を恥じており、隠すことが失礼にあたると考え、全て包み隠さず利久の両親に打ち明けたのだ。

もちろん、利久のご両親から認めてもらえないかもしれない。そしたら利久と、もう一度話し合い利久への思いを隠し身を引く覚悟で。

しかし利久の両親から出てきたのは言葉は「辛かったな。」「苦しかったよな」と涙を流しながら梨沙を慰めてくれただけではなく、「これからウチの子だ!」と言ってくれた。

それを聞いた梨沙はまた声を出して泣いた。

泣いて泣いて泣きすぎて涙はもうでないってくらい泣いたのに、それでも人の優しさに触れて我慢できず泣き続けた。

梨沙「私が、あんなことされた私がこんなに幸せでいいの?」

利久「梨沙はこれからもっと幸せになるんだよ。子供作って、学校の行事行ったり、たまに贅沢して旅行に行ったり。」

うん、、うん、、と涙をいっぱいに貯めた瞳で利久を見つめながらはいっきりと梨沙は言った。

梨沙「私、利久さんを好きになって良かった。愛してます。」

まさに、梨沙の人生で一番幸せな時が訪れていた。

利和「さて、俺の娘に酷いことをしてくれた2人だか、それでも梨沙さんの親だ。利久、ケジメつけるぞ!」

利久「うん。親父、、いや、先生。依頼受けて貰えませんか?」
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