風と、海と、太陽と。 ~ Feel the Wind ~

清野 星弥

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第3章 ― 新たな予感 ―

第5話 失恋はどこまで連鎖する?

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 翌日、治希は愛が早く帰った理由を雅哉は知っていたのか
聞いてみると、やはり事情は紗耶香から前もって聞いてらしく
知っていた。
 治希は昨夜の駅での出来事を雅哉に話した。
 「治希は相変わらずだな。もう少し大人になった方がいいよ。
その辺を学んだら、 もっと女の子の扱いも広がると思うけどな」
 その瞬間、治希は雅哉がすごく大人に見えた。

 「(オレはまだまだ子供ガキなのか・・・。美奈にフラレた理由も確か
こんな感じだった気がするな・・・。ということは、2年間オレは
成長してないってことか・・・。でも、急には変われない。
オレはオレでしかないんだ。美奈とのことをあきらめられただけ、
一歩成長したともいえる)」
 治希は自分に、そう言い聞かせていた。

 朝のホームルームが始まる前、紗耶香が一人で昨夜の
帰宅後の報告に来た。
 高松は愛の交際の申し出をあっさりと断り、愛の片想いも
実らずに終わった。

 その当事者である高松は何事もなかったかのように、
相変わらず独り、窓際の最後尾の自分の座席に座り、
ヘッドフォンで音楽を聴いていた。
 「(あいつ、これで何人の女の子からの告白を断ってきたんだ?)」
 治希はそう思うと愛のことが可愛そうになり、高松のことが
憎らしくも思えた。
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