命乞いから始まる魔族配下生活

月森かれん

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第2章

食糧調達のリベンジをする

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 道中、練習も兼ねてモンスターを倒しながら迷幽の森にたどり着いた。
斬り獲った肉をロープで縛って進んでいる状態で、余程のことがない限り帰らないつもりだ。
 それにしても魔王城の近くとは思えないほど空気が澄んでおり、前に来たときよりも新鮮な気がする。
キングベアなんて危険そうなモンスターが本当にいるのだろうか。

 「確か奥の方にいるんですよね?」

 「おうよ~」

 いつの間にかデュークさんは大剣を背負っていた。どこかのタイミングで喚びだしたのだろう。

 「前に来たときも思ったんですけど、空気が澄んでますね」

 「ここはマーさんの手、入ってないからなー」

 「魔王さんの手が入ってない?」

 思わず同じ言葉を繰り返す。返す言葉も思いつかずまばたきを繰り返していると、
デュークさんが両手を頭の後ろで組んで話を続ける。

 「そ。城周辺の荒れ地とかはマーさんが手を入れて、
モンスターが冒険者どもを見ると襲いかかるように暗示を
かけてんのー。ちょっと賢いのもそのせい」

 「あっ」

 思い当たることがあった。城周辺にいた突撃バッファロー。
狩る練習をしていたときに飛び上がって攻撃を仕掛けようとしたのだが、
相手は棒立ちにはならず角を突き出してきたのだった。

 (賢いとは思っていたけど理由があったのか)

 ホッとしたがこれからも対峙するときは注意しておかないといけない。
 突然、ガサリと前方から音がして草むらが揺れる。

 (まさか冒険者⁉) 

 つい敵対しているみたいなムードを出すが、俺の存在を知られたくないだけだ。
後ろの草むらに隠れようとも思ったが、隣のデュークさんを見ると頭の後ろで両手を組んでいたのを
解いて、音がしている方を注視している。

(いや、もし冒険者なら前みたいに隠れろって言うはずだ)

 警戒しながら待つ。草むらから飛び出してきたのは俺の倍はある体長のモンスター。
俺たちに気づくと両腕を振り上げてきた。

 (コイツがキングベアか!)

 事前情報はないものの直感でそうだと思った。薄い黄色の
体毛を逆立たせて威嚇のポーズをとっている。
攻撃してくるかに見えたキングベアはそのまま固まった。
心なしかビックリしているように見える。

 「ん?」

 「俺たちが逃げないからビックリしてるんだと思うぜ~。
コイツは森の中で1、2を争う強さだからな」

 「あ」

 大きいのは確かなのだがエインシェントオークよりは
小さい。それに建築物以上あるリーダーのエインシャントオークを
見てしまったので、逃げたいとは思わない。

 「グ、グオォ‼」

 我に返ったキングベアは鋭い爪を振り下ろしてきた。

 「危ねッ⁉」

 急いで避ける。俺たちがいた場所は衝撃で土がめくれ上がっていた。パワーは言うまでもないが見かけによらず素早い。
じゅうぶん避けれるがこのままでは攻撃する隙がない。

 (クソッ、少しの間気をそらすことができれば斬れるのに)

 キングベアは俺とデュークさんを交互に狙ってきている。
冒険者パーティにも会ってきているはずなのでそこで得た知識だろう。
 避けながら気をそらせる物がないか探していると
デュークさんから声がかかった。

 「モトユウちゃん~、ちょっとこっち来な~」

 「え、はい」

 デュークさんに近づいた瞬間、胸ぐらを掴まれた。
と同時にこれから起こることについて悟る。
 
 (あ、この流れは⁉)

 「ヒハハハ!必殺、モトユウちゃん砲!」

 「やっぱりーーーー‼」
 
 いつも通りすごい勢いで投げ飛ばされた。必殺と言っていたが、
ただ俺が一方的に投げられるだけだし、必ず相手を倒せるわけでもない。
 ところが、すぐにいつも通りではなかったことに気づく。

 (ちょっと待て⁉スピードが速い⁉
って、避けることに集中して抜刀するの忘れてた!)

 そう思っている間にもぐんぐんキングベアが大きく見えてくる。
相手も体勢が整っていないようで言葉は通じないのに焦っているのが伝わってきた。

 (このまま突っ込むしかねぇ!)

 痛いのを覚悟して体をまっすぐ伸ばす。すぐに頭部に鈍痛。
キングベアの腹に頭突きをくらわせた。

 「オオォォ⁉」 

 悲鳴をあげながらキングベアが仰向けに倒れた。受け身をとって地面に着地し、
倒れているキングベアを見ると腹部が大きくヘコんでいる。

 (え、そんなに強い衝撃だったのか?)

 このぐらいの衝撃だったら俺の頭も骨が折れているのでは
ないのだろうか。しかし今のところズキズキとした痛みだけで他に異常はない。

 「ヨッ、ナイス頭突き!」

 「ワザとスピード速くーーデッ⁉」

 大声を出したせいで頭がズキリと痛む。戻ったらテナシテさんに診てもらわないといけない。

 「おいおい、大丈夫か~?」

 「頭突きさせるからですよ……」

 頭を抑えながら横目でキングベアを見るとピクリとも動かない。どうやら今ので気絶したようだ。
起きないうちにトドメをさすと急いで肉の剥ぎ取りを始める。
しかし、また違和感を覚えた。地面に着いたらモヤになって消えるので、
剥ぎ取る部分だけでも持ち上げて作業しているのだが、頭や脚がモヤになる気配がない。

 「地面に着いてるのに消えない?」

 「それもマーさんの手が入ってないから。マーさんの暗示のデメリットー」

 「じゃあエインシェントオークとか突撃バッファローが地面に着くとモヤになって消えるのは」

 「マーさんの暗示」

 デュークさんは近くの木の幹に寄りかかってくつろいでいた。余裕感が半端ない。

 「なら、最初からここで肉獲ればよかったんじゃ……」

 「それでもよかったんだけどなー。実際対峙して
どうだったよ?相手の動き、速くなかったか?」

 「速かったです」

 「だろー?最初に城周辺で練習したのは速さに慣れさせる意味があった。
ここのモンスターも城周辺のヤツら並みに強いからな。
 それに城周辺のモンスターならすぐに消えるから、
血の臭いにつられて別のモンスターが出てくるなんてことないしー」

 (そんなことまで考えてたのか……)

 肉を剥ぎ取り終えてロープで縛っていると、甘い匂いが
漂っていることに気づいた。立ち上がって匂いをかいでいると
俺の変化に気づいたデュークさんが立ち上がる。

 「どうしたよ~、モトユウちゃん?」

 「なんか甘い香りがするなって」

 デュークさんも俺と同じように匂いをかぐと、閃いたように手を叩いた。

 「あー、これはモリミツの香りだなー」

 「モリミツ?」

 「そ。ここに生息するフォレストワスプが集めてる物で
キングベアの大好物。俺たちに会う直前まで食ってたんだろうなー」

 (っていうかデュークさん、モンスターのエキスパート⁉)

 行動力がスゴいからだろう。モンスターの生態に詳しい。
俺が知らないということもあるが、それをナシにしても
モンスター学者顔負けではないだろうか。

 (モリミツか。できれば持って帰りたいな。
フォレストワスプの巣を見つけたらいいのか)

 「取りに行くなら付き合うぜ~?」

 「ありがとうございます!巣ってどのあたりにあるんですか?」

 「わかんな~い。歩き回るしかないな~」

 「り、了解です」

 「次の目標も決まったし、移動しようぜモトユウちゃん!
血の臭いにつられて他のヤツが来る」

 (それは困る!)

 慌てて移動を開始する。
巣を探しながらデュークさんの食事について尋ねてみることにした。
 
 「そういえば、デュークさんは普段何食べてるんですか?」

 「肉」

 (即答かよ……)

 答えはわかりきっていたがあまりの早さに閉口する。 

 「俺の食事気になるのー?」

 「みんなです。俺、ここに来てからまだ肉しか食べてないし、
他に食べてる物があったら参考にしようかなって」

 「ふ~ん。確かに俺は肉ばっかりだけど、モンスターが
食ってる物によって成分とか味が変わってくるからなー。
例えば、さっき獲ったキングベア。雑食ではあるが、ミツばっかり食ってるから、
この辺のモンスターじゃダントツに甘い」

 「そうなんですか⁉」

 「そうなんですよ~。肉もそこまで固くないからニガテな
ヤツでも食えると思うぜ~」

 「ほえー……ハッ⁉」

 感心しきって変な声が出てしまった。しかしデュークさんは
口元を覆う俺を見ても笑いもせず、むしろ自信満々に自分を指さす。

 「どうよ、ホレなおしたー?」

 「いえっ!そもそもホレてないです!」 

 「そーお?残念ー」

 背伸びして届く木の枝の先に巣があった。大きさは俺の頭ぐらいで盾のように角張っている。
フォレストワスプも巣も両方は見たことはないが、目の前の巣で間違いなさそうだ。

 「デュークさん、アレが巣ですか?」

 「そう。届く位置にあってよかったなー」

 するとデュークさんはおもむろに懐から革袋を取り出した。
今、俺が持っているロープも出してもらったものだが、用意周到だ。

 「ほい、これに集めな~」

 「あ、ありがとうございます。デュークさん、こうなるの
わかってたんですか?」

 「いや?俺は外に出るときはロープと革袋を何個か持ってってんの。
食材集めれるようになー」

 揺すって巣にモンスターがいないことを確認してから側を斬った。
断面からジンワリとミツが溢れ出してきたため、革袋を受け口にする。 
 しばらくしてミツが止まったので中を確認してみると、袋の半分より少し下の位置まで溜まっていた。

 (これぐらいあれば充分だな)

 地面に落ちていた蔓で袋の口を縛って立ち上がるとデュークさんから声がかかる。

 「これからどうするよ~モトユウちゃん。まだ狩る?帰る?」

 「帰ります」

 「リョーカイ!」

 また冒険者パーティに会ってしまうのではないかと不安でたまらなかったのだが、
身の危険を感じずに森を出ることができた。
 
 (ここまで来たならあとは大丈夫か)

 しかし魔王城が見えたところで、土煙がこちらに向かってきているのが目に入る。

 (竜巻⁉にしては規模が小さい……)

 よく目を凝らしてみると先頭に何かいる。
立派な角にガッシリとした4本足。

 「突撃バッファロー⁉」

 「だな~。しかも群れだし。なんでか知らないけどコーフンしてる~」

 (肉とモリミツを持ってるから落としてムダにしたくない)

 そうなると別のルートから城に戻るしかないだろう。考えている間にも土煙はどんどん迫ってきているため、
急いでデュークさんに提案することにした。

 「デュークさん、別のルートから――」

 「いや、このままでいい。
モトユウちゃんはそこから動くなよ?」

 「え?」

 デュークさんはそう言って数歩前に進むと大剣を地面に突き刺して腕を組んだ。
次の瞬間、デュークさんの周辺に赤い稲妻がはしり、空気がピリピリとしたものに変わる。

 「失せろ」

 「モ゛⁉」

 突撃バッファローたちは慌ててブレーキをかけて止まると、デュークさんの前を右に方向転換していった。他のバッファローも同じように続く。
 俺に向けられた殺気ではないのに鳥肌が立った。

 (待って、なんだよこれ!)

 俺が魔王の配下に成り下がる前に同じことをされていたら恐怖で動けなかっただろう。
魔王たちにはまだまだ奥の手があるようだ。
 何事もなかったかのように大剣を背負って戻ってきた
デュークさんを平然を装って迎える。

 「さ~てジャマモノはいなくなったし、
帰ろうぜー、モトユウちゃん」

 「はい……。今のって殺気ですよね?」

 「そう。別のルート行ってもよかったんだけどさー、
かと言ってあの数相手するのもめんどくさいから追い払った。
体力消耗するし、あんまり使わないようにはしてるんだけど」

 (だからってなんであのタイミングなんだ⁉)

 大きく息をついたデュークさんを見てそう思う。だったら
エインシェントオークの群れのときにも使えばよかったのではないか。
体力は消耗するがデュークさんのスタミナなら使用後も2時間は剣をふりまわせるだろう。

 (熟練の冒険者だと気でモンスターを追い払うって聞いたことはあるから、
魔族特有ではないと思うけど)

 謎が多い。
 城門をくぐって大きく息をついた。
特に大きなケガなく戻ってこれたのはいいことだと思う。

 「そういえば、ほとんど剣使わなかったですね」

 「まぁ保険で出しただけだからなー。モトユウちゃん砲したあともピンチになるようだったら
斬りかかるつもりではいたが」

 俺は裏の意味も感じ取った。以前のように冒険者パーティに会ってしまったとき、
すぐに戦闘に入れるようにもあっただろう。今回は遭遇しなくてよかったと心から思う。
 つい、いろいろ考えているとデュークさんが大きく伸びをしながら俺にグッと顔を近づけてきた。 
 
 「じゃあモトユウちゃん、行きますかー」

 「ど、どこに?」

 「俺とモトユウちゃんがよく行く場所っ!」

 デュークさんは満面の笑みで言うと
俺の腕を掴んで引っ張って行った。
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