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運命の番を探してます。
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「ルーチェ、あの人の事を考えただけでそんなに幸せそうな顔をしてる癖に、諦められる?本当はあんな野郎と可愛いルーチェをくっつけたくなんてないけど!!二人が結婚したら私の妹にルーチェはなるんだもんね。我慢するわ。」
エフィナの言うあんな野郎とは勿論、エフィナの実の兄であるテオの事である。
エフィナは何故か、テオの事が嫌いな様で事あるごとにあの野郎やあいつやあのくそと王女にあるまじき発言をするのだ。
テオがエフィナよりルーチェスタを可愛がってくれている事にルーチェスタとて気づいてはいる。
多分だが、テオがルーチェスタを可愛がるのは実の妹のエフィナに嫌われているので、エフィナの代わりに可愛がってくれているのだとルーチェスタは思っている。
「エフィナって、本当にテオお兄様が嫌いよね?」と聞いてみれば、嫌そうに顔を歪め「あんな絶倫クソ野郎、、、好きになんてなれないわ、、。なんなら最後私殺されたし。」と何やらぶつくさ呟いていたが、ルーチェスタにはエフィナの声が聞き取れず、首をコテンと傾げて見せた。
「大丈夫!安心してルーチェ。私の知ってるお兄様と今のお兄様は性格とかなんか全然違うから!!私はあいつ嫌いだけど、悪い人ではないからね!だから、諦めるな!ルーチェ!」
所々、エフィナの言葉に引っかかる所はあるが、エフィナは昔からちょっと何処か変わっていたので、今更気にする気はない。
「でも、、妹としてしか見られてないのはどうしたらいい?」
「いい?ルーチェ。男の人はね、女の色っぽい姿に弱いのよ。かく言う私も、沢山の男を過去落としてきたわ。」と言うが、エフィナに恋人ができた事は、ルーチェスタと共に育ってきた19年の間一度もない。
「色っぽさ、、、。」
「そうよ、ぼんっ、きゅっ、ぼん!に男性は憧れるものよ!私もナイスプロポーションで様々な男を落としたものよ。」と言うエフィナの体を言葉で表すのなら、きゅっ、きゅっ、きゅっ。である。
ルーチェスタはエフィナの慎ましい体をジッと見た後、自身の決して豊かと言えない胸を見て「ハァッ、エフィナと同じくらいね。」と小さくため息を吐いた。
ルーチェスタは幼い頃テオと侍女がキスをしている所を目撃した事がある。
今でも王宮に勤めているあの侍女を頭に思い浮かべてみれば、ルーチェスタは余計に悲しくなった。
確かに、、あの侍女はぼんっ、きゅっ、ぼん!と羨ましくなる様な体型をしていたのだ。
「駄目よルーチェ!くじけないで!あのぽんこつ兄ならルーチェスタがいつもより露出の多いドレスを着て、ちょっと胸を腕に押し付けてやればイチコロよ!ほら、私丁度良いドレスを持っているの!」
そう言ってエフィナが出してきた白いドレスはとても高価な事が見て取れる。
手触りの良い生地に、ふんだんに小さな宝石が散りばめられており、形も可愛く、ルーチェスタの好みであるのだが、、、ルーチェスタには一箇所気になる部分があった。
着てみれば、まるでルーチェスタの為に作られたかの様にルーチェスタの体にピッタシとフィットするドレス。
そのドレスは間違いなく可愛い。
可愛いのだが、、胸の部分が大きく開いているのだ。
「えっ、、えっエフィナこれ??」
「うんうん!清楚な白のドレスなのに胸がぱっくり空いている、、これは、間違いなく男の人は興奮するわ!!」と一人納得したエフィナは「待って!やっぱり私が着ていたドレスを返して!」と言うルーチェスタを無視し、「頑張れ!」とガッツポーズを見せた後、ルーチェスタを廊下に締め出しバタリとドアを閉めたのだ。
「うっ、嘘でしょ?」
一人、王城の余りにも広い廊下に残され、ルーチェスタは心許ない胸元を両の手でギュッと抑えた。
胸のぱっくりと開いたドレス、そのドレスだけをみれば確かに驚く程可愛い。がっ、ルーチェスタの胸は通常よりやや小さく、エフィナの言う色っぽさ等少しもないと思うのだ。
エフィナの言うあんな野郎とは勿論、エフィナの実の兄であるテオの事である。
エフィナは何故か、テオの事が嫌いな様で事あるごとにあの野郎やあいつやあのくそと王女にあるまじき発言をするのだ。
テオがエフィナよりルーチェスタを可愛がってくれている事にルーチェスタとて気づいてはいる。
多分だが、テオがルーチェスタを可愛がるのは実の妹のエフィナに嫌われているので、エフィナの代わりに可愛がってくれているのだとルーチェスタは思っている。
「エフィナって、本当にテオお兄様が嫌いよね?」と聞いてみれば、嫌そうに顔を歪め「あんな絶倫クソ野郎、、、好きになんてなれないわ、、。なんなら最後私殺されたし。」と何やらぶつくさ呟いていたが、ルーチェスタにはエフィナの声が聞き取れず、首をコテンと傾げて見せた。
「大丈夫!安心してルーチェ。私の知ってるお兄様と今のお兄様は性格とかなんか全然違うから!!私はあいつ嫌いだけど、悪い人ではないからね!だから、諦めるな!ルーチェ!」
所々、エフィナの言葉に引っかかる所はあるが、エフィナは昔からちょっと何処か変わっていたので、今更気にする気はない。
「でも、、妹としてしか見られてないのはどうしたらいい?」
「いい?ルーチェ。男の人はね、女の色っぽい姿に弱いのよ。かく言う私も、沢山の男を過去落としてきたわ。」と言うが、エフィナに恋人ができた事は、ルーチェスタと共に育ってきた19年の間一度もない。
「色っぽさ、、、。」
「そうよ、ぼんっ、きゅっ、ぼん!に男性は憧れるものよ!私もナイスプロポーションで様々な男を落としたものよ。」と言うエフィナの体を言葉で表すのなら、きゅっ、きゅっ、きゅっ。である。
ルーチェスタはエフィナの慎ましい体をジッと見た後、自身の決して豊かと言えない胸を見て「ハァッ、エフィナと同じくらいね。」と小さくため息を吐いた。
ルーチェスタは幼い頃テオと侍女がキスをしている所を目撃した事がある。
今でも王宮に勤めているあの侍女を頭に思い浮かべてみれば、ルーチェスタは余計に悲しくなった。
確かに、、あの侍女はぼんっ、きゅっ、ぼん!と羨ましくなる様な体型をしていたのだ。
「駄目よルーチェ!くじけないで!あのぽんこつ兄ならルーチェスタがいつもより露出の多いドレスを着て、ちょっと胸を腕に押し付けてやればイチコロよ!ほら、私丁度良いドレスを持っているの!」
そう言ってエフィナが出してきた白いドレスはとても高価な事が見て取れる。
手触りの良い生地に、ふんだんに小さな宝石が散りばめられており、形も可愛く、ルーチェスタの好みであるのだが、、、ルーチェスタには一箇所気になる部分があった。
着てみれば、まるでルーチェスタの為に作られたかの様にルーチェスタの体にピッタシとフィットするドレス。
そのドレスは間違いなく可愛い。
可愛いのだが、、胸の部分が大きく開いているのだ。
「えっ、、えっエフィナこれ??」
「うんうん!清楚な白のドレスなのに胸がぱっくり空いている、、これは、間違いなく男の人は興奮するわ!!」と一人納得したエフィナは「待って!やっぱり私が着ていたドレスを返して!」と言うルーチェスタを無視し、「頑張れ!」とガッツポーズを見せた後、ルーチェスタを廊下に締め出しバタリとドアを閉めたのだ。
「うっ、嘘でしょ?」
一人、王城の余りにも広い廊下に残され、ルーチェスタは心許ない胸元を両の手でギュッと抑えた。
胸のぱっくりと開いたドレス、そのドレスだけをみれば確かに驚く程可愛い。がっ、ルーチェスタの胸は通常よりやや小さく、エフィナの言う色っぽさ等少しもないと思うのだ。
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