亡命聖女─アンデッドを祓える力は内緒だけど、隣の大陸の王陛下が溺愛してくる

nanahi

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18 疑惑

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次にレオは執務室にいるネイブ宰相を訪ねた。


「姫林檎が黒く変色…?さあ、私は気づきませんでしたが」


ネイブは神妙な顔つきで話をはぐらかした。


「もしかしたら毒ではないかと宮廷医師が言っていたのだ。しかも入手困難な稀少な毒の可能性があるらしい」

「それは物騒ですね。陛下の身に何かあっては大変だ。私のほうでも調べてみましょう」


ネイブは深刻そうな表情を浮かべたが、レオの疑念の目がネイブを突き刺した。


目障りな護衛め。
お前はいつも邪魔なんだよ。


ネイブは心の底で、有能でユークリッドに信頼されているレオに罵声をあびせた。


レオは自分より2つ年下の23歳だが、妙に落ち着き払っていて、ネイブはいつも気に食わなかった。父親が騎士団長のおかげでレオは陛下直属の護衛に抜擢されている。


恵まれているお前にはわからないだろう、私の恨みは。


「毒のことをもう嗅ぎつけたのなら仕方がない」


レオが部屋を去った後、ネイブは例の計画を実行することにした。




翌日、王宮お抱えの庭師の長が川で溺死状態で発見された。周囲の者の話によると遺書が残されており、そこには自分の待遇について王宮への不満が綴られていたという。


タイミングがよすぎる。
ネイブに毒のことをちらつかせたとたん庭師が自殺とは。


薬市場を調査させていた兵からの報告でも、珍しい毒を手に入れた男は他国へ行ったきり消息がつかめないという。ネイブが疑わしい限りだったが、証拠がない限りこれ以上の追求は無理だ。ネイブもそのことを承知だろう。


ネイブが犯人なら、きっとまた陛下のお命を狙うはずだ。


レオはそう自身に言い聞かせ、気持ちを引き締めた。






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