ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第2章 体育祭編

第42話「残るモヤモヤ」

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女性の委員長達の押しに負けた守里は、要望通り七星の小さい頃の恥ずかしエピソードを話そうとしていたが…



守里: じゃあ、僕が小学校2年生で、七星さんが3年生の時なんですけど…


七星: はい!ストップや!!守里!!!



七星に遮られる。



麻里: えーー、なんでよ、なぁちゃん。


樋口: あともうちょっとだったのに!!


七星: 残念やったな笑


天羽: …


櫻宮: そんなに絢音は、なぁちゃんのエピソードを聞きたかったの?


天羽: コクン


鷲崎: 笑、絢音らしいね笑


蘭世: 何気に人の不幸が好きだから。


灰崎: 意外ですよね。


中谷: でも、僕も気になるな~なぁちゃんの恥ずかしいエピソード笑


鹿川: 私も聞いてみたいです!!!


七星: ダメや!!


麻里: 後で、森崎君にこっそり聞いとこ笑


樋口: だね!


若月: よし、守里。今度、風紀委員室に来た時にな笑


七星: それはズルいわ!!それなら守里を生徒会に引き抜く!!!


若月: はぁ?


大我: え、それアリなの?なら!守里は体育委員に!!!


夏希: いや、大我。ダメだから。


直也: 神田も大我も落ち着けって。


七星: 守里!!絶対話したらダメやからな!!話したら…


守里: ゴクン…は、話したら…


七星: 〇すで。


守里: …


鷲崎: いや、なぁちゃん。それこそダメだから。


七星: みんなも聞こうとしたらアカンで!!


若月: はいはい。分かったから。落ち着きな。


麻里: ここまでなぁちゃんが荒れるとは笑


樋口: 聞くのは止めた方が良さそうだね。


倉田: はぁ…


櫻宮: 笑、桃ちゃん疲れた?


倉田: はい。やっぱり皆さんが揃うと…


櫻宮: そっか笑 



こうして、みんなでワイワイと話し…



櫻宮: よし!そろそろ良い時間だから、終わろうか。


七星: せやな。みんな、これからも協力してやってこうなーー!!


「おーーー!!」


櫻宮: じゃあ解散!!!



打ち上げが終了し、全員で片付けをして、会議室を後にする。



七星: 守里。楽しかった?



帰ろうとする守里に七星が話しかける。



守里: はい。楽しかったです。


七星: 今は2人だけや。


守里: だね。楽しかったよ。


七星: そっか、それなら誘った甲斐があったわ。


守里: 委員長達も良い人だった。


七星: せやろ笑、なな達も楽なんよ。


守里: あんまり困らせないようにね笑


七星: 分かっとるって笑


守里: どうだか笑


七星: それで、ななに聞きたいことがあるんやないの?


守里: ん?なんのこと?


七星: とぼけんでもええって。守里の事はなんでも分かる。


守里: …


七星: 昔からせやろ。ななの前で隠し事はできんよ笑


守里: そうだね。じゃあ、なんで僕にあのドッキリをかけたの?



守里は七星に疑問を直接ぶつけた。



七星: …笑、別に意味はないで笑


守里: さすがにそんなことはないでしょ。協力者を用意して、倉田さんに嘘までつかせて。


七星: うーん、せやな~、強いて言うなら、守里だからかな。


守里: 僕だから?


七星: うん。森崎守里やからこそ、あのドッキリを仕掛ける必要があったんや。


守里: どういう意味?


七星: それ以上は答えられへんな笑、自分で考えてみ。


守里: …


七星: じゃ、気をつけて帰るんやで!!



そう言って、七星は去っていった。


どういうことなんだろ。

僕だから、ドッキリを仕掛ける必要があった…


意味が分からない。


ただ僕を驚かせるためなら、もっと他の方法も取れたはず。

しかも、体育祭の競技中に行う必要も無い。


あーー考えても分からん。


他にも気になることがあるし…

1つ1つ解決していくしかない。


ならまずは…


◇◇◇


守里の家


ガチャ



守里: ただいま。



ガチャ!!


リビングへの扉が勢いよく開かれる。



蓮花: お兄ちゃん!!!!おかえり!!!!



いつも通り、蓮花が守里に飛びつく。



守里: 笑、蓮花、ただいま。今日は応援ありがとうね。


蓮花: お兄ちゃんカッコよかったよ!!


守里: そっか。蓮花にカッコいいところを見せれて良かった笑


蓮花: お兄ちゃんはいつもカッコいい!!


守里: そう?ありがとう笑



我が妹は本当に良い子だ。



結真: 笑、守里。おかえり。


守里: あ、結真姉さん。ただいま。


結真: 疲れているでしょ?お風呂に入って、リラックスしたら?


守里: そうだね。


結真: 晩ご飯もできてるけど食べる?



打ち上げあったけど、正直話してばかりで、あんまり食べてなかったからな…



守里: うん。食べる!


結真: 分かった笑、温め直しとくね。


守里: はーい。


蓮花: じゃあ、お風呂は蓮花も一緒に…


結真: ダメよ、蓮花。


蓮花: えーー




そしてお風呂に入った守里は、ダイニングに座り、晩ご飯を食べる。



守里: 美月と桜は?


結真: 2人とも、晩ご飯もお風呂も済ませて、部屋に行ってるよ。


蓮花: 疲れて、もう寝ちゃってるかもね。


守里: やっぱそうか笑。僕は去年経験してるけど、2人は初めてだから。特に美月は、生徒会と風紀委員の仕事もあったし。


結真: だね。それで、今日の体育祭どうだった?楽しかった?


守里: 楽しかったよ。それに、優勝も嬉しかった。


結真: 守里頑張ってたもんね。全部見てたよ。


守里: え、ホント?


蓮花: もちろん!!お姉ちゃん達のもだけど!


結真: みんなの競技の時間が、被ってなくて良かったわ。


守里: 移動大変だったでしょ。


蓮花: うん。疲れたけど、応援できたから問題ない!!


結真: 私は、まぁ慣れてるからね。


守里: 僕もびっくりしたよ。まさか結真姉さんが元生徒会長だったなんて。


結真: 笑、見えなかった?


蓮花: うん!


結真: 蓮花。


蓮花: …ごめんなさい。


結真: よろしい。


守里: 笑、そういえば、今の生徒会に、結真姉さんのファンがいるんだ。


結真: へぇーそれは嬉しいな。


守里: 今度、機会があったら、会ってあげてよ。


結真: もちろんOK!!


守里: 良かった。僕今日、その子のおかげで随分と助かったから。


結真: そうなの?


守里: うん。美月から聞いたと思うけど、体育祭の後、生徒会と委員長達の打ち上げがあってね。そこで助けてもらったんだ。


結真: ふーん。ってその打ち上げ、今もやってるんだ笑


守里: 今もっていうことは、結真姉さんが会長の時から、やってたのか。


結真: うん。


守里: へぇ。


結真: っていうか、守里って運動できるんだね。


守里: まぁそれなりに。


蓮花: それなりじゃなくて、めちゃくちゃできるでしょ?


結真: 最後のリレーなんて、おかしいぐらいに速かったもん笑


蓮花: あれは凄かった。カッコよかったよ!!お兄ちゃん!!


守里: そ、そうかな~




その後…



守里: じゃあ、おやすみ。


結真: おやすみ、守里。



守里はリビングに残る結真に、おやすみを伝えた後、2階へと向かう。


そして、守里の足は、自分の部屋ではない部屋へと向かった。




美月の部屋


よし、行くか。


コンコン



守里: 守里だけど…



数秒後…


ガチャ



美月: どうしたの?守里君。


守里: いや、聞きたいことがあってね。


美月: …聞きたいことって、今日のこと?


守里: …うん。


美月: それなら、本当に何もないから。


守里: …あんなに顔色悪くなってて、体も震えてたのに…


美月: ちょっと体調が悪くなってただけだよ。熱中症とかじゃなかったのかな。もう大丈夫だけど。


守里: でも…


美月: 大丈夫だって言ってるでしょ!!!!


守里: っ!!



美月が声を張り上げる。



守里: …


美月: …ごめん。でも本当に大丈夫だから、気にしないで。おやすみ。



ガチャ


美月は逃げるように扉を閉めた。



守里: …話してくれないか。



こうして体育祭の日は終わった。


しかし、守里の不安と疑問は残ったままであった。




to be continued



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