ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第3章 美月編

第47話「根川秀人の情報収集」

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翌朝


教室


ガラガラ



守里: おはよう。


日向子: おっはよう!!!!



美月よりも早く登校し、教室に入った守里。


今日の朝に森田さん達にも状況を話して、根川のことを探ってもらえるようにした。

だから、僕は今日、校内で根川秀人についての情報収集を頑張らないと…



春時: おう!おはよう、守里、日向子。


飛香: おはよう。


東野: おはよ。


秋吉: おはよ~


春時: 今日は早いな。


守里: ちょっと色々とあってね。


日向子: 昨日の夜にさ、早めに来てって連絡が来たんだよ。私を早起きさせて、守里ってひどいやつだと思わない?!


飛香: でも、日向子は早起きしたんでしょ?


日向子: もちろん!!


東野: どういうこと笑


飛香: まぁ日向子はこういうやつだから…


日向子: っていうか、今日は澪奈とみなみちゃんも早いじゃん!


秋吉: 朝から、おいしいって噂のパンを食べてきたの。


日向子: やっぱ、みなみちゃんはパン大好きだね!!


秋吉: うん!


東野: 私も昨日の夜に、パン食べに行こ!って連絡が来てさ。めちゃくちゃ早く起きたよ。


日向子: みなみちゃんは気分屋さんだから!!


飛香: それに付き合う澪奈も、澪奈だけど笑


春時: それで、そのパンは噂通りおいしかったのか?


秋吉: うん!めちゃくちゃおいしかった!!!


東野: 朝早く起きた甲斐があったってぐらい。


春時: へーそれなら、俺も食べてみたいな。


飛香: 私も。


日向子: じゃあ、今度みんなで行ってみようよ!


東野: いいね、それ。


飛香: みなみ、ちゃんと案内してね笑


秋吉: うん!!


春時: 守里も行くだろ?


守里: うーん、僕は遠慮しとこうかな。



今は美月のことに集中したいし。



守里: ごめん。


日向子: え~なんでよ!!


春時: …まぁいいじゃん。また都合が良い時にでも一緒に行こうぜ。


守里: 分かった。


飛香: …


日向子: 最近、守里ってなんか、変!!


守里: え?


日向子: いつも通りじゃないっていうかさ。


守里: そうかな?


飛香: はぁ…何かあるんなら、早く相談しなさいよ。日向子まで気づいちゃったじゃない。


春時: そうだぞ、守里。俺達に話してくれるのを待ってたのに。


守里: さすが幼なじみだな。勘づかれてたか。


飛香: 舐めないでよね。守里は、昔からすぐ変なところに足突っ込むんだから、慣れてきたわよ。


春時: 守里に悩みがあるなら、すぐ分かる。


東野: 私は全然気づかなかった。


秋吉: みなみも~


春時: そりゃそうだよ。守里はすぐ隠そうとするから。


飛香: これは慣れてないと見抜けないかも。


東野: じゃあ、私も頑張って見抜けるようにしよっと!!


秋吉: なんかゲームみたいだね!


日向子: 確かに!!


守里: 笑、勝手にゲームにするな笑。こっちはしっかり悩んでんだから。


日向子 秋吉: ごめんなさ~い。


飛香: それで、その悩みってのは話してくれるの?


守里: …



どうするべきか…


いや、今回の件では、この話自体を知っている人が、少ない方が良い。



守里: ごめん、言えない。


日向子: …しょうがないな~分かったよ!


飛香: 分かった。


東野: え、いいの?


春時: 守里は別に意地悪で話せないって言ってるわけじゃないからな。何か理由があるんだ。それなら、俺らは話してくれなくても別に構わないさ。


飛香: そういうこと。


東野: なるほど。


秋吉: やっぱ良い関係だよね!


日向子: でしょー!!!


飛香: それで、私達に協力できることはないの?


春時: 俺らにできることだったら、なんだってやるぜ!


日向子: いくらでも頼って!!


守里: 笑、ありがとな。じゃあまず、根川秀人って知ってるか?


飛香: 根川秀人?


日向子: 誰それ?


秋吉: 有名人?



飛香と日向子、秋吉さんは知らないか。



守里: この学校の同級生なんだけど…


春時: 根川、根川…


東野: 聞いたことあるな~


春時: あ!根川って5組の奴だ。


東野: そうそう!5組の女子が話してた。根暗陰キャだって。



根暗陰キャ?



守里: 5組か…ってか根川って根暗陰キャなの?


東野: 話で聞いただけで、見たことないから実際のところは分からないけど、5組の女子が言ってたよ。


守里: そうなのか…


春時: とりあえず5組に行ってきたらどうだ?その根川がいるかもしれないし、いなくても同じクラスのやつらに話聞けるだろうから。


守里: そうだね。



できれば、根川本人はいない方がいいかな…



飛香: 生徒会に聞いてみるのもアリかもね。


守里: あー確かに。



体育祭の時、櫻宮さんとなぁちゃんは全生徒の情報を知ってるって言ってたし。



守里: 朝はもう時間ないだろうから、生徒会には昼休みに行ってみるよ。


飛香: うん。


守里: じゃあ、早速5組に行ってくる。ありがとうね。


春時: どういたしまして笑


日向子: 頑張れよ~守里!!


飛香: 頑張って。



そうして守里は、5組の教室に向かった。




2年5組教室


あんまり人いないな。

根川もまだ来てないみたいだ。


と、守里が教室を覗いていると…



5組男子: あれ?森崎か?



後ろから、去年同じクラスだった生徒が話しかけてきた。



守里: うん、久しぶりだね。


5組男子: 久しぶりって笑、まぁ確かに1組と5組は離れてるからな。中々会う機会ないけど、俺はこの前の体育祭で一方的に見てたから、久しぶりって感じがしないぜ笑


守里: そっか。


5組男子: それで、どうしたんだ?5組に何か用か?


守里: いや、用ってわけじゃないんだけどさ、ちょっと5組の生徒のことを知りたくて。


5組男子: へぇ、でそれは誰なの?


守里: 根川秀人って人なんだけど…


5組男子: あぁ、根川か。


守里: どんな人なの?


5組男子: んー、あんまり喋らなくて、暗いやつかな。



僕の印象とは違うな…


僕と会った時は、あんなにペラペラと喋ってたのに…



守里: そっか…他に根川について、知ってることはない?


5組男子: 他に知ってること…ないかな。あんまり話したこともないし。すまん。


守里: いや、いいんだよ笑。じゃあ、なんか最近、変わったこととかない?根川の。


5組男子: そうだな…前までは学校終わった後も、教室で寝てたりしてたんだけど、最近はすぐいなくなってることが増えたかな。


守里: なるほどね…ありがとう、良い情報が聞けたよ。


5組男子: そうか笑、それは良かった。ってかなんで森崎は、根川のことを知りたがってるんだ?


守里: ちょっと仕事で。



協力してくれたのに、嘘ついちゃってごめん。


守里は心の中で謝る。



5組男子: 大変だな、体育祭の時と同じく。


守里: 笑、確かに体育祭の時は、大変だったけど、楽しかったよ。


5組男子: ふ~ん笑…ってか体育祭の時、随分と根川が動き回ってたな…


守里: え?動き回ってたって?


5組男子: いや、普段は自分の席から立ったりとか、中々しないんだけどさ、体育祭の時は珍しく歩き回ってんなって思って。てっきり、どっかの観客席でずっと座ってんのかなって思ってたんだけど…


守里: ちなみに、体育祭の日の午後、根川がどの辺にいたかとか分かる?


5組男子: 午後ね…あ、そういえば、根川が第3グラウンドの方にいたのを見た。


守里: 第3グラウンド…


5組男子: 俺が友達と自販機に飲み物買いに行ってた時に、見たんだよ。あん時は確か…そうそう森崎が捕獲大作戦に出る直前ぐらいだな。


守里: 僕が捕獲大作戦に出る前の時間か…


5組男子: おう。でも、これぐらいしか覚えてないわ。


守里: いやいや、ありがとう。


5組男子: 少しは助けになったか?


守里: うん。


5組男子: 笑、じゃ俺、そろそろ朝練行かなきゃだから。


守里: ごめんね、時間使っちゃって。 


5組男子: 大丈夫だよ!またな。


守里: またね。



そう言って5組男子は去っていく。


その背中を見届ける守里。


あいつのおかげで、結構良い情報がゲットできた。

1年の頃からクラスのムードメーカーだったからな。

よく人を見てる。


にしても、体育祭の時の根川の行動が気になる…


でも、肝心な根川本人の情報もまだ分からない。


クラスでは暗くて、喋らない奴って思われてるみたいだけど…

実際のところが分からない…



守里: よし、とにかく、僕も教室に戻るか。



これで午前中の情報収集が終了した。


◇◇◇◇


昼休み



守里: じゃあ、僕は生徒会室の方に行ってくるから、桜達には、ごめんって言っといて。


春時: おう。


日向子: 安心して行ってこい!守里!!


飛香: しっかりね。



そして、守里は生徒会室に向かう。


良い情報が聞けると良いんだけどな。

と、その前に、一応、結真姉さんに集まった情報を伝えとくか。




to be continued
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