ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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閑章2

第128話「一学期の終わり」

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金曜日



日向子: とうとう終業式だね!!


飛香: 全部活の朝練がないおかげで、朝からうるさい…


日向子: なんか言った?あっしゅん。


飛香: いや、なんも。


日向子: そっか~夏休み何しよう!!


春時: 今回は補習を回避できてるから、部活の日以外は暇なんだろ?


日向子: うん!みんなで遊ぼ!!


飛香: 機会があれば…


日向子: 絶対!!


飛香: …


守里: 飛香は日光が苦手だから。


美月: 引きこもり~


飛香: ん?


美月: それとも、ドラキュラ?笑


飛香: 美月。


日向子: え~でも、あっしゅんはコウモリじゃなくて鳥っぽくない?


春時: そういうことじゃないよ笑


飛香: 私は暑いのが嫌いな人ってだけ。


守里: なら、室内なら一緒に遊ぶ?


飛香: 笑、気が向いたら。


日向子: じゃあ!毎日聞くね!!


飛香: …それは…


美月:そうするしかないよね~日向子。


日向子: うん!いつ、あっしゅんの気が変わるか分からないから!!


美月: 笑


飛香: クッ


春時: いや~美月が加わって、日向子VS飛香は、飛香が不利になったな笑


守里: 飛香の方にも、1人欲しいところだけど…


春時: あれ、改めて考えると、飛香陣営が少なくないか?


守里: …確かに…パッと思いつくのは、東野さんと香蓮と、かっきー、さぁちゃんぐらい?


春時: いや、かっきーとさぁちゃんは、最近、飛香をいじる方に回ってきてる。


守里: え、マジか…こう見ると、飛香っていじられ役なのか?


春時: う~ん…おそらく…



春時は守里を見る。



守里: え、なに。


春時: いや、まぁ、そうだな。飛香はいじりやすいよ。ある方面において笑


守里: へぇ。小中の頃では考えられないな。


春時: (守里のこととなると、飛香は表情に出やすいから…)


飛香: ちょっと、そこの2人。なにコソコソと話してるの。


守里: あ、いや。


飛香: こっち来て、このゴールデンレトリバーとメデューサをどうにかして。


守里: はいはい笑


春時: メデューサ…笑、石化させる目か。


日向子: ゴールデンレトリバー!!


美月: メデューサって…


飛香: (早めに私の仲間を見つけないと…川嶋ちゃん…いや、なんとなくだけどあの子は、私の敵になりそう…)


春時: で、結局遊ぶにしても、どうするんだ?


日向子: そうだな~海行こう!!


飛香: いや、めちゃくちゃ外じゃん。


守里: まぁ、夏休み中、1回だけなら許してあげたら?


美月: せっかくの夏休みなんだし!!


日向子: あっしゅんは、私達とじゃ嫌?


飛香: …そんなわけないでしょ。行くよ。


日向子: やった!!!!


美月: 水着買いに行かないと。


守里: じゃあ、あとから予定合わせようか。


春時: 俺達だけなら…


日向子: いやいや、みんなで行こう!!


守里: みんなって…


日向子: お昼ご飯一緒に食べてるメンバーは絶対!!


春時: 1年生組もか。


日向子: あとはね~祐希ちゃんと、梅ちゃんと、珠美ちゃんも!


美月: 本当に全員だ笑


飛香: また、騒がしくなりそう。


守里: まぁまぁ笑。良いじゃん、楽しそうだし。


日向子: 夏休みが楽しみだ!!!!!



◇◇◇


第3体育館


終業式

校長の話の最中



守里: …



あぁ、暑い。

どれだけの台数、扇風機回してても、全校生徒が集まると、熱気がやばい。


そして、相も変わらず校長の話が長い。


だが、僕は成長している。

始業式の時のような失態は犯さない。



飛香: チラッ



飛香、そんな隣から視線を送って監視しなくても、僕は何も言わないよ。


うん。

僕は…



美月: なんで、どこの校長先生も話が長いんだろうねボソッ


飛香: はぁ…


守里: やはり…


日向子: ホントそうだよね!!!全く校長先生は、いつも長話が好きなんだから!!!



日向子の声が体育館中に響く。



飛香: (全く…)


春時: (あれ、なんかデジャブ…)


紗耶: 笑(先輩!)


桜: (あ、日向子ちゃんの声だ。)


菊山: 笑(よく響くな~)


柿谷: (日向子先輩笑)


祐希: zzzzzzz


校長: あ…スイマセン



校長も全く同じ反応…

変わらないな~



日向子: いや、あの~


剣崎: ちょっと南雲さん。静かにして笑



ここも変わらず苦笑いだ。



日向子: はい…


校長: こ、これで話を終わります。



校長は、汗なのか冷や汗なのかは分からないが、汗を拭きつつ、肩を落としてステージからはけて行った。



先生: 次は生徒会長からです。



櫻宮が壇上に上がる。


今回はちゃんと文章考えてきたのかな。



櫻宮: 皆さん、おはようございます。生徒会長の櫻宮麗華です。いつも通り、手短に済ませます。一学期は色々と起こりつつも、伊衛能高校らしく過ごすことができたと考えます。そして、二学期は、行事も多いため、それら全てがより良いものとなるよう、全員で力を合わせて頑張りましょう。そのためにも、夏休み期間中は、二学期で力を十分に発揮できるように、英気を養い、楽しく過ごしてください。これで私からの話を終わります。


そうスラスラと抑揚をつけて言い、櫻宮は壇上を降りた。


これは、う~ん…

あとで、事前に文章を考えてきたのか、聞いてみるか笑



先生: 続いて…


◇◇◇


終業式終了後


教室



剣崎: よし、今日はこれでおしまい。一学期あっという間だったね。夏休み中は生徒会長も言ってたように、ちゃんと休んで、高校生らしい休みを満喫して下さい。二学期の初登校日で、みんなと会えるのを楽しみにしてます。では、学級委員、号令!


川嶋: 起立!礼!


「ありがとうございました!」


剣崎: うん、ありがとうございました。あ、二学期になったら席替えするから、今日のうちに近くの席の子と話しとかないとだよ~



ガラガラ



「終わった~」


「夏休みだ!!」


「ねぇねぇ、今度のさ。」


「俺には補習が待ってる。」


守里: これで、飛香の隣の席とも、おさらばだ笑


飛香: …守里の隣から、やっと離れられる。


守里: とか言いつつ、二学期も隣だったら、面白いけどね。


飛香: …


美月: 私が隣になる!!


守里: いやいや、くじだから笑


美月: 夏休み中に、超能力身につけて、くじを操作できるようにするよ笑


春時: 超能力って笑。そんなのどこで身につけるんだ?


美月: そりゃあ、ネットで独学。


春時: 胡散臭い笑


守里: う~ん…もしかしたら、奈々未さんなら超能力も使えるんじゃ…


春時: 確かに…あの人、使えそうな雰囲気あるよな。


美月: 奈々未さんに聞いてみよう!!


飛香: 笑


守里: そういえば、櫻宮さんが二学期は行事が多いって言ってたけど、何があったっけ?


春時: まず、文化祭。


美月: 楽しみ~


春時: それと、生徒会選挙も行事に含まれると思う。


守里: そっか。


飛香: あと、私達には修学旅行があるじゃない。


守里: そうだった。僕達の行先はどこになるんだろう。


春時: さすがにもう決まってるでしょ。


飛香: うん。夏休み中に、先生達が下見に行くらしいから。


美月: へぇ~去年はどこだったか聞いた?


守里: 沖縄だったみたい。


美月: 沖縄か~


飛香: 修学旅行中、ずっと七星先輩から、守里の携帯に写真送られてきてたもんね笑


春時: 昼休み中に通知音がうるさくてな笑


守里: ほんと、楽しそうでなによりだったよ。


美月: 2年連続で同じ場所はないんでしょ?


春時: 多分。


美月: だったら、今年は北海道かな。


飛香: 単純笑


美月: 去年暑いところだったなら、今年は寒いところだって!


守里: 修学旅行は9月だから、まぁ過ごしやすいか。


春時: だろうな。個人的には京都に行きたい。


守里: あ、良いね。京都。


飛香: 京都か~


美月: 私、行ったことないかも。


飛香: 私は小さい時に1回だけ行ったことある。


守里: そういえば、そんなこと前に言ってたね。


春時: 笑、なんにせよ、修学旅行が待ち遠しいぜ。


美月: ほんとそれ笑



ガラガラ



梅澤: おい、美月!


美月: あ、香蓮。


梅澤: 行くんだろ?


美月: うん!守里、香蓮とカフェ行ってくる!


守里: 了解笑。楽しんできて。


美月: はーい!みんなバイバイ!


飛香: またね。


春時: おう!



みんなに見送られ、美月は教室を出て、扉の外にいた梅澤と楽しそうに話しながら歩いて行った。



川嶋: ほら、祐希、起きなさい!


祐希: …ん?あぁ、志帆か~


川嶋: 終業式の時も寝てたでしょ。


祐希: いや、寝てないよ。


川嶋: じゃあ、校長先生が何言ってたか覚えてる?


祐希: もちろん…


川嶋: …


祐希: …


川嶋: ほら、覚えてないじゃない。


祐希: 待って、もうちょっとで思い出せるから!



というやり取りを、眺めていた守里達は…



守里: この一学期だけでも、結構変わったよな。


飛香: 何が?


守里: 人間関係というか、なんというか。


春時: あぁ、なるほどな。確かに笑


守里: 美月が明るくなって、香蓮と仲良くなって。


春時: あとは、川嶋さんが祐希と仲良くなって、だろ?


守里: うん。他にもだけど。


飛香: そう考えると、二学期には、さらに変わりそうだよね。


守里: なんとか全部、良い方向に変わってほしい。


春時: そりゃそうだよ笑


飛香: 大丈夫だって笑


日向子: 守里、あっしゅん、春時!帰ろ!!


飛香: 澪奈達との話は終わったの?


日向子: うん!!


春時: 笑、帰るか。


守里: だね笑



こうして、2年生の一学期が終わったのだった。




to be continued

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