ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

文字の大きさ
148 / 340
第5章 夏休み編

第148話「お父さんと話そう」

しおりを挟む
白城父の墓



結真: 1年ぶり!お父さん。



そう言って、結真は角台を撫でる。



美月: お父さ~ん。



それに習って、美月も触ろうとするが…



美月: 熱っ!!


結真: そりゃ熱いでしょ。日が当たってる所なんだから。よく見なさい笑


桜: 久しぶり~


蓮花: 今年も来たよ!


守里: これが、お義父さんの…



かなり大きいな。

立派なお墓だ。



守里: えーっと、新しく家族にならせて頂きました。森崎守里です。よろしくお願いします。



お墓に向かって深くお辞儀をする。



結真: 笑、固すぎじゃない?


美月: そうだよ!


守里: でもさ、初対面なんだから。


桜: 対面?まぁそう言われたら、そうだね笑


結真: よし!それぞれ一言挨拶も済ませたところで、掃除しましょ。


守里: うん。


美月: はーい!


桜: じゃあ、さくは周りの草毟りするね。


蓮花: 蓮花は床を掃く!


結真: OK。守里はバケツに水を汲んできてくれない?


守里: 了解。水道の場所は?


結真: うん。この花立と水鉢洗う係の美月について行って。


美月: 案内役任されました!!行こ!守里。


守里: うん。


結真: 私はまず、お花の準備。



こんな感じで、手分けをして清掃をし…


40分後…



結真: よし!お参りしよ。


美月: うん。


桜: お線香どうぞ。


蓮花: ありがと!蓮花からやる!



まずは、蓮花がお線香を持って、参道に進み、火をつけ香炉に置く。


そして、手を合わせる。



蓮花: (お父さん、蓮花ね、お兄ちゃんができたり、新しいお家に引っ越したり、色々あったけど、ものすごく楽しいんだ!お兄ちゃんも優しいし。新しいお友達もできたし。あと、今年は受験があるから、能高に入れるよう頑張る!お父さんも天国で応援しててよ!)



そして、桜、美月の順で後に続く。



桜: (お父さん、天国で元気にしてるかな?蓮花が言ったと思うから、知ってると思うけど、新生活が始まったんだ~あ、あと、さくは高校生になったよ。もちろん、お友達もちゃんとできました。お勉強、少し難しいけど、みんなのおかげでなんとか、ついていけてる。だから心配しないで、のんびり見守っててね。)


美月: (やっほ~美月だよ。ごめんね、去年は来れなくて。色々あったんだ。でもね、大好きな家族と、お友達と、あと…私の大好きな守里のおかげで、前に進むことができたよ。これまで、私が支えられた分、これからは私がみんなを支えていこうって思ってるんだ。だから、その…見てて。私、頑張るから。)


結真: 次は…


守里: 僕が行くよ。本当は、僕が最初の方が良かったんだろうけど。


結真: 笑、了解。



そうして、守里も火をつけたお線香を香炉に置き、合掌する。



守里: (改めて、お義父さん、こんにちは。新しく家族にならせて頂きました、森崎守里と言います。家族みんな優しくて、僕も一緒に過ごしてて、すごく幸せです。この幸せな時間を守れるよう、大切な家族を守れるよう全身全霊で頑張ります。お義父さんもどうか、みんなを見守ってあげてて下さい。)


結真: よし、最後は…


美月: お姉ちゃんだよ!


結真: 笑(お父さん。私ね、お母さんと離れて暮らすようになって、家の中じゃ、1番年上になったんだ。だから、お母さんの代わりに、みんなの面倒を見なきゃって思って頑張ってたんだけど、中々上手くいかないんだ。どうしたらいいと思う?…笑、お父さんに聞いたら、同じ答えしか返ってこないか笑。みんなで助け合って、だよね。分かってるよ。今は、美月も桜も蓮花も、そして守里も私を助けてくれるから、なんとか良い感じに暮らせてます笑。だから安心して。あ、でも、私だってもう20歳になるんだから、ちゃんとできるように頑張るよ笑。最後に、お父さんも天国から、みんなを守ってて笑)


蓮花: 全員、終わったね!


桜: うん。


結真: みんな、お父さんに話し忘れたこととかない?笑


美月: もちろん!


桜: あ、美味しいみたらし団子屋さん見つけたの、報告し忘れた。


蓮花: あらら笑、もう1回話しとく?


桜: うん!



再びお墓の前で手を合わせる桜。



結真: 桜のみたらし団子好きは、お父さん譲りなんだよ。


守里: そうだったんだ。


美月: 昔は、毎日、お父さんがみたらし団子を買ってきてね。桜はそれをずっと食べてたの。


守里: それで、こんなみたらし団子モンスターが産まれたのか。


桜: モンスター?


結真: 報告は終わったの?


桜: うん。


美月: あ、次の時にそのみたらし団子、お供えしてあげたら?


桜: そうね。またさらに美味しいみたらし団子が発見されない限りは、そうする。


結真: うん笑、そうしな。


蓮花: 蓮花はお気に入りのチョコレートお供えしたい!


美月: え、さすがに溶けるんじゃ…


守里: クーラーボックスかなんかに入れて、持ってきたら、少しの間ぐらい大丈夫なんじゃない?


蓮花: ナイスアイデア!お兄ちゃん!!


結真: そうすると、また荷物が増えるよ。


蓮花: 確かに…


守里: 問題ないって。来年も荷物は僕が持つから。クーラーボックスの1つぐらい追加で持てる。


美月: 頼もしい!


蓮花: ありがとう!!


桜: さくのみたらし団子も入れてもらおう。


結真: え?さくの?


桜: ギクッ…間違った、お父さんの分だよ。


結真: 笑、まぁいいわ。じゃあ、帰ろっか。


美月: うん!


蓮花: はーい!


桜: 帰りは降りるだけだから、楽。


守里: 笑、そうだね…



お父さんとお話か…


僕も、ちゃんと話さないと。

父さんと。



こうして、守里達はお墓参りを終え、家に帰った。


◇◇◇◇


守里の家



結真: 明後日が、みんなで海に行く日だったよね?


美月: そうだよ!


結真: 結局、誰誰で行くの?


美月: う~んとね、私、守里、桜、飛香、日向子、春時、祐希、香蓮、かっきー、さぁちゃん、やんちゃん、たまちゃん。


結真: 仲良しグループか笑


守里: ま、そうだね。


美月: ほんと楽しみ!


結真: 笑、水着は買った?


美月: もちろん!女子はみんなで買いに行ったんだ。


結真: そう笑、守里達は?


守里: 僕と春時は、元々持ってたからね。


結真: にしても男子が2人だけとは、ハーレムじゃん。


守里: 笑、確かに。でもそんなことよりも、面倒を見るのが大変そうで、もう今から不安だよ。


結真: あ~なるほど。メンツを考えると不安か笑


美月: 大丈夫だって守里!私もいるし。


守里: いや、美月はどちらかと言うと、面倒を見るのが大変な方だよ。


美月: え?


結真: 笑、面倒を見る方は、守里と春時君、飛香ちゃん、梅ちゃん、柿谷ちゃんぐらいかな。


守里: うん。僕もそう考えてる。あとはまぁ、紗耶ちゃんも、こっち側だと思う。


結真: ふ~ん。


美月: 私だって、しっかりしてるんだから、大丈夫だって!!


守里: 笑、分かった。期待しとく。


結真: うーん、あとは、アレが心配だね。


美月: アレ?


結真: ナンパ。


美月: ナンパ?そんなの来ないって。


結真: いや、絶対来るよ。だって、何故かは分からないけど、その仲良しグループの女子、みんな可愛いから。


美月: そう?守里、可愛いと思う?


守里: まぁ、そうだね。確かに、狙われる可能性はかなり高いかも…


美月: へぇ~ニヤニヤ


結真: 美月、顔が緩んでるわよ。


美月: 笑、だって嬉しいんだもん!


結真: 私も海とか行ったら、よくやられてたんだ。


守里: でしょうね笑。ちなみにその時はどうやって対処したの?


結真: 私の場合は、ほら、ななみんがいたから。


守里: あ、なるほど。絶対安心だ。


結真: それと、みんな気が強めだったからね。


美月: じゃあ、私達も強気でいれば大丈夫?


結真: 絶対に相手の押しに負けないよう言い返すのが大事かな。


美月: 勉強になります!


守里: 男子が2人しかいないから、できるだけ固まって動きつつ、別行動する時も、絶対に僕か春時がついて行くようにすれば、どうにかなるか…


美月: あとは、香蓮もその役割担えるんじゃない?


守里: 笑、だね。香蓮も護衛に回ってもらお。


結真: いや~1番スタイルが良くて、美人な梅ちゃんが、護衛とは、ナンパ師達も思わないだろうね。


美月: 笑、確かに。


守里: それでも3人…


結真: まだ心配?


守里: うん…あと1人男子、誘うか?


美月: え?でも、誰か誘えそうな人いる?


守里: みんなとある程度面識があって、信頼できる男となると………あ、1人いた。


美月: 誰?


守里: 笑、それは…


◇◇◇


守里の部屋


よし、追加の男子にも連絡して、OKもらえた。

あとは…



守里: 父さん…



前々から話さないととは思ってたけど、さすがにもう連絡取らないと、どんどん後回しになってきそうだから。


普段使いの携帯とは別の、防衛団と連絡を取る専用の携帯を取り出す。



守里: ふぅ…



ブーブー


繋がらないかな。

防衛団の団長だから、忙しいだろうし…


また今度…


ピ


繋がった?



守里 T: もしもし?


景信 T: よっ!守里。久しぶり。


守里 T: 父さん。久しぶり。


景信 T: 話すのどんぐらいぶりだ?4ヶ月ぶりぐらいか?


守里 T: そうだね。


景信 T: 笑、最近どうだ?美月ちゃん達とは仲良くやれてる?


守里 T: うん。みんな仲良しだよ。


景信 T: そうかそうか笑、じゃあ学校は?


守里 T: いつものごとく、みんなでワイワイと楽しく過ごしてるよ。あ、勉強も良い感じ。


景信 T: おう!さすが俺の息子だ。


守里 T: 笑


景信 T: 笑、まぁ雑談はここまでにするか。


守里 T: …うん。


景信 T: なにか聞きたいことがあるんだろ?


守里 T: そう。聞きたいことがある。


景信 T: それは、電話越しじゃ無理なやつだろうな。俺の予想だと。


守里 T: 笑、正解。だから会って話したい。


景信 T: 分かった。ちょうど俺も会って話さないとと思ってたから。


守里 T: そうなんだ。


景信 T: で、何時がいい?


守里 T: お盆の最後は?


景信 T: 16日か。うん。問題ない。


守里 T: じゃあ、その日が良い。


景信 T: 了解。


守里 T: 行く方法は?


景信 T: この前と同じで行くか。だから、そうだな…朝10時にギフトモールの地下駐車場に来てくれ。森田と矢口に迎えに行かせるから。


守里 T: うん。


景信 T: じゃ、そういうことで。あと話すことは?


守里 T: ないよ。


景信 T: 笑、また今度な。


守里 T: またね。



ピ


明明後日か…


僕のこの力のことを、父さんなら絶対に知ってる。


みんなを守るために、この力をちゃんと理解しとかないとだからな。

それに、防衛団についても、もっと知らないとだし。


父さんと面と向かって、ちゃんと話そう。




to be continued
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

職業ガチャで外れ職引いたけど、ダンジョン主に拾われて成り上がります

チャビューヘ
ファンタジー
いいね、ブックマークで応援いつもありがとうございます! ある日突然、クラス全員が異世界に召喚された。 この世界では「職業ガチャ」で与えられた職業がすべてを決める。勇者、魔法使い、騎士――次々と強職を引き当てるクラスメイトたち。だが俺、蒼井拓海が引いたのは「情報分析官」。幼馴染の白石美咲は「清掃員」。 戦闘力ゼロ。 「お前らは足手まといだ」「誰もお荷物を抱えたくない」 親友にすら見捨てられ、パーティ編成から弾かれた俺たちは、たった二人で最低難易度ダンジョンに挑むしかなかった。案の定、モンスターに追われ、逃げ惑い――挙句、偶然遭遇したクラスメイトには囮として利用された。 「感謝するぜ、囮として」 嘲笑と共に去っていく彼ら。絶望の中、俺たちは偶然ダンジョンの最深部へ転落する。 そこで出会ったのは、銀髪の美少女ダンジョン主・リリア。 「あなたたち……私のダンジョンで働かない?」 情報分析でダンジョン構造を最適化し、清掃で魔力循環を改善する。気づけば生産効率は30%向上し、俺たちは魔王軍の特別顧問にまで成り上がっていた。 かつて俺たちを見下したクラスメイトたちは、ダンジョン攻略で消耗し、苦しんでいる。 見ろ、これが「外れ職」の本当の力だ――逆転と成り上がり、そして痛快なざまぁ劇が、今始まる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム退治専門のさえないおっさんの冒険

守 秀斗
ファンタジー
俺と相棒二人だけの冴えない冒険者パーティー。普段はスライム退治が専門だ。その冴えない日常を語る。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

なんか人類滅亡直前の世界で勇者召喚にて大ハズレみたいな顔をされた【弱体術師】の俺ですが、実は人生4周目にて過去には【勇者】の実績もある最強

ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
なんか人類滅亡直前の世界で勇者召喚にて大ハズレみたいな顔をされた【弱体術師】の俺ですが、実は人生4周目にて過去には【勇者】の実績もある銀河最強レベルの【調停者】

処理中です...