ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第5章 夏休み編

第159話「真夏の海水浴 part11」

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バレーボールで遊んだ守里達は、その後スイカ割りをし、その戦果のスイカを食べ、帰りの時間まで、あと少しというところまで来ていた。



美月: ねぇ、守里!


守里: ん?どうしたの?



守里、美月、春時、飛香以外の面々が、浮き輪を持って海に遊びに出かけた後、拠点で海を眺め、ゆっくりしていた守里に、美月が話しかける。



美月: 最後に、ちょっと海に行かない?


守里: 別に良いけど…今さっき、日向子達と一緒に行ったら良かったじゃん。


春時: はぁ…


守里: え?


美月: 私は守里とが良かったの!


守里: 別にかまわないけど…2人はどうする?



春時と飛香に尋ねる。



飛香: …


美月: …


飛香: いいや。私は残ってる。


春時: じゃあ、俺も。2人で遊んで来い。


守里: 分かった。なら行こっか。美月。


美月: あ、うん。先に海に行ってて。


守里: なんで?一緒に遊ぶんじゃ…


美月: もう!いいから!先に行ってて!


守里: う、うん…



戸惑いながらも、守里は拠点を出て、近くの海辺へ向かった。



美月: …


春時: 随分と強引だったな笑


美月: だって、もうこうするしかなかったんだもん!


飛香: ずっと機会を伺ってたでしょ笑


美月: なんか全く、2人きりになるタイミングなかったし。


飛香: あのバレーでのハプニングも、守里が見てたか分からないしね。


春時: いや~どうだろうな~


美月: 幼なじみの目から見ても分からない?


春時: あぁ。


飛香: ま、今から作戦実行するんでしょ?


美月: そのつもり。


飛香: …頑張ってきなよ。


美月: え?止めないの。


飛香: だって、私も守里がそういうので照れるかどうか、確かめたいんだもん。


美月: 私を実験台にするつもりね!


飛香: 笑、もし美月が失敗したら、屍は拾って分析して、私の糧にしてあげる。


美月: な…絶対にそうならないようにする!


春時: ということは、美月が上手くいった場合、飛香は色仕掛けでもするのか?笑、守里を堕とすために。


飛香: ばっ///別にそんなこと…



少し想像して、赤面する飛香。



美月: 笑、飛香にできるかな~


飛香: //できるよ!


美月: ないのに?笑


飛香: あ、あるし!///


春時: まぁまぁ、とにかく美月。チャレンジして来い。


美月: うん…頑張る。



そう言って、上着を脱いだ美月は、守里を追いかけた。


その背中を見る2人。



春時: これで、美月が守里を照れさせるどころか、堕としたら、どうするんだ?


飛香: …今の時点で、絶対にそれはないよ。春時も分かってるんじゃないの?


春時: まぁね。


飛香: 今、守里は美月のことを完全に家族として見てる。だから、守里が美月を好きになることはないと思う。もし美月が、守里に好意を伝えたとしても、冗談としか考えないかな。守里は。


春時: うん。俺もそう思う。


飛香: でしょ笑


春時: …なんかさ、守里が言う家族って、俺らが思う家族とは違うものなんじゃって感じるんだよな。


飛香: そう?


春時: あぁ、なんとなくだけど。だから、守里は美月を、好意を向ける対象になる可能性がある異性としても、見てないんじゃないかなって思うんだ。


飛香: なるほどね。


春時: だってよ、普通、毎日のようにあんな美人な女子と近くにいて、抱きつかれたりしてれば、たとえ義理の家族だとしても、意識はし始めるはずだろ。


飛香: 笑、春時が守里の立場だったら、美月のこと好きになってる?


春時: …ノーコメントで笑


飛香: 笑


春時: まぁ、今回の美月の作戦はあながち無駄でもないとも思うけどな。


飛香: え?


春時: 今の時点では、守里は美月を家族としてしか見てないけど、色仕掛けでもなんでも、とにかく守里にアタックし続ければ、その見方は、変わるんじゃないか?


飛香: 確かに…


春時: 守里が思う家族が、どういうものか分からないけども、その枠組みから少しでも出ることができたら、その時は…


飛香: 好意を向ける対象になるかもしれない…か。


春時: そういうこと。


飛香: …はぁ~あ。


春時: 美月を行かせない方が良かった?


飛香: 笑、全然。その話聞いても、今日で関係性が変わるとも思えないし。それに…


春時: それに?


飛香: いや、言わない。


春時: 笑、飛香は余裕だな~ま、確かに守里とデートしてるから、1歩リードしてるにはしてるけど。


飛香: そういうわけじゃないよ。


春時: ふ~ん…で、どうだったの?守里とのデートは。


飛香: は?


春時: いや、水族館デートに行ったことは聞いたけど、その感想は聞いてなかったと思って笑


飛香: 言うわけないでしょ//


春時: おいおい笑。俺の後押しがなかったら、デートもできなかっただろうに…少しぐらい教えろ笑


飛香: はぁ…楽しかったよ。


春時: え、それだけ?


飛香: …楽しかったよ。信じられないぐらい、すっごい///


春時: 笑、へぇ。


飛香: でも、守里が本当に楽しかったかは分からない。


春時: 聞かなかったの?


飛香: そんなん無理だって。ただでさえ、今日、顔見るの恥ずかしかったんだから…//


春時: (だから、朝はあんな感じだったのか…)


飛香: …もうこれぐらいで良いでしょ。


春時: うん笑…にしても飛香。


飛香: ん?


春時: ちゃんと乙女してんだね笑


飛香: な///


◈◈◈


守里: 結構、日が落ちてきたな。



太陽を眺めながらそう呟く。



美月: 守里~!!



後ろから美月の声が聞こえ、振り返る。



守里: あ、やっと来た、みづ…き…



そこにいたのは、上着を脱ぎ、赤色のビキニを着ただけとなっている、若干頬を赤らめた美月であった。



美月: ごめんごめん笑


守里: …



あれ、守里驚いてる?

もしかして、効果あったんじゃ…


確かに、美月が考えた通り、守里は驚いていた。


やった!!

美月ちゃんの作戦大成功!!



美月: どうしたの?笑、守里。驚いちゃった?


守里: う、うん…


美月: フフフ笑、どう?感想は?



そう言って美月は、くるりとその場で回る。



守里: え、いや、すごく可愛いんだけど…


美月: だけど?笑


守里: それって、あのさ…それだけで良いの?


美月: え?



何を言ってるの?守里は。


それだけ?

もっと回れってこと?



守里: だって、さっきまで上着着てたじゃん。


美月: うん、着てたけど…


守里: だから、それ着なくていいの?


美月: は?


守里: 着忘れてきたんじゃないの?ってこと。


美月: っ!!



ま、まさか守里…



美月: えーっと守里さん…もしかして、これを下着みたいなもんだと思ってる?


守里: そうじゃないの?



Oh…



美月: これ!ビキニだよ!水着なの!


守里: え?そうなの?


美月: 他にもいたじゃん!こういうの着てる女の人。


守里: いや、確かにいたけど…美月、ずっと上着着てたから、違うのかなって思って…



途中まで上着で隠してて、いきなりビキニ姿を見せて照れさせる作戦は、逆効果だったか…

まさか、その上着をずっと着てる事で、このビキニを下着だと勘違いするとは…



美月: ち、ちなみにさ、バレーの時は見てた?


守里: あぁ。あの上着がめくれちゃった時?う、うん…


美月: そうだったのか…


守里: あの時も、普通に下着だと思ってたから…


美月: ふん…守里はびっくりしなかったの?


守里: そりゃまぁ驚きはしたけど、美月の下着はなんというか、見慣れてるし。


美月: な…///


守里: だって、僕が洗濯やる時はしょうがないし、朝、爆睡してる美月を起こす時もたまに、美月のパジャマがはだけて見えてる時もあるからさ。


美月: な、なるほど…



そうか、守里は私の下着に耐性があったわけか…


これは作戦失敗だ。

守里を驚かすことはできたけど、なんかちょっと違ったし…


いやいや、まだまだだ!

まだまだ作戦はある!



美月: ま、まぁいいや。遊ぼ!


守里: 笑、そうだね。



まずは、転けたフリして、自然とボディタッチ大作戦だ!!


と、用意した作戦を実行しつつ、美月は守里と楽しく海で遊んだのだった。




to be continued


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