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第7章 文化祭編
第280話「七星にとっての守里」
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伊衛能高校
放課後
守里: じゃ、先に帰っといて。
美月: ほんとに早く帰ってくるんだよ!
守里: 分かってるって笑
美月: ほんとのほんとにだからね!
守里: はいはい笑……ほら、香蓮来たから。
梅澤: おい、美月!帰るぞ!
美月: 絶対に絶対だから!!
守里: 分かったってば…
美月: 約束だよ!!!
守里: えっと、香蓮。美月を連れて行って。
梅澤: ん?あぁ、了解笑
そう言って、教室の中に香蓮が入ってきて、美月を抱える。
美月: あ、ちょっと香蓮!まだ守里に言い足りないんだって!!
梅澤: ほら、帰るぞ~
美月: うわぁ~守里~!!早く帰ってくるんだぞ~!!
梅澤: 笑、またな。
守里: うん笑
昨日もあんな感じだったし、しばらくはアレが続くんだろうな…
まぁ、僕が1人で行動した報いか笑
守里: …よし、僕も行こう。
美月と梅澤が見えなくなったのを確認して、守里は荷物を持って、特別教室校舎の空き教室に向かった。
◇◇◇
空き教室
ガラガラ
??: あ、やっと来たか。
守里: ごめん、待たせた?なぁちゃん。
七星: いや、全然。ほんの5分前に来たところや。
守里: なら良かった。
七星: それで、ななに聞きたいことって?
守里: 笑、いきなり本題に入るの?
七星: おっと、その言葉は、なんか体育祭を思い出すな~笑
守里: 体育祭?…あぁ、なぁちゃんが僕達だけにドッキリを仕掛けたやつか。
七星: せや。あれは、今思い出しても、面白いわ笑
守里: 僕は、本気で心配したから、そこまで面白いと思える出来事じゃないんだけどね笑
七星: ふ~ん笑
守里: 僕としては、なぁちゃんとの面白い思い出で、今パッと思いつくのは、小学生の時、鳩をバカにしてたクラスメイトに、鳩についての授業を放課後にしてたことかな笑
七星: あぁ笑、そんなこともあったな。
守里: 一緒に帰ろうって思って、教室に行ったら、死んだ魚の目をしたクラスメイト相手に、なぁちゃんが教壇に立って、鳩の習性を熱弁してたんだもん。もう爆笑したよね。
七星: で、それに気づいたななが、守里も授業に参加させたんやったっけ?
守里: そうそう笑。先生に見つかるまで、ずっと聞かされたな~あの時は。
七星: そういう昔のことやと、守里が寝てる祐希を無理やり起こそうとした結果、寝ぼけた祐希にのしかかられて、動けなくなってたのも面白かったで笑
守里: それって、いつの話よ笑。ほんと出会ってすぐぐらいの時じゃない?
七星: 確か、初めて守里が、うちに泊まりに来た時や。
守里: あ~そうだったかも……懐かしい笑。まだ僕と祐希が小学1年生で、なぁちゃんが2年生の時だね。
七星: こうして考えると、守里とはいっぱい思い出があるわ笑
守里: うん……それに、僕はなぁちゃんに、たくさん助けられてきた。僕が困ってる時も、泣いてる時も、いつも助けてくれた。そして先週も、僕が黒峰との戦いでボロボロになった時も、すぐに僕を見つけて、救急車を呼んでくれた。
七星: …
守里: 改めて、ありがとう。
七星: 笑、ななも守里に助けられてるから、お互い様やで。
守里: いや、僕の方が助けられてる…ずっと……それで、なぁちゃんに聞きたいことがあるんだ。
七星: …なんや?
守里: なぁちゃんってさ…
先週の文化祭最終日、意識が薄れゆく中で、七星の声を聞いてから、ずっと疑問に思っていたこと。
それを今、守里は七星に尋ねた。
守里: 防衛団?
七星: …
その質問に対し、七星は驚くこともなく、ただ守里を見つめた。
そして、少しの沈黙の後、七星が口を開く。
七星: そやで。ななは……防衛団情報部1級団員の神田七星。
守里: っ……やっぱりか。
七星: いつから気づいてたんで……いや、まだ仕事モードじゃなくてええか。いつから気づいてたん?
守里: そうかもしれないって思ったのは、ほんと最近だよ。黒峰と戦った後、倒れてた僕に声をかけた時、一緒に森田さんがいたでしょ?
七星: 笑、それがマズかったか。あん時は、とにかく守里を見つけることに必死やったから。
守里: そして、入院してる時になぁちゃんが話したこと。これが、決め手だったかな。僕が入院してるってことを話したのが、祐希は別として、春時と香蓮の2人っていうのは、防衛団員として、僕がその2人に秘密を共有していることを知ってないとおかしい。普通、家族に優先的に話すだろうからね。
七星: まぁ、その2人だけには、全部話しても問題あらへんからな。
守里: そういうこと。あと、僕の回復速度について知ってた。これは、昔から僕を見てるってことで、説明がつくかもだけど、それでも打撲や骨のひびが半日で治るなんて、思わないはず。僕の異能のことを知ってないと。
七星: うん。知ってるで。守里の異能「解放」については。
守里: 父さんから?
七星: 守里の護衛を頼まれて、しばらくした時に、教えてもらったわ。
守里: ……いつから僕の護衛を頼まれたの?
七星: 守里が、ななと同じ小学校に入学してきた時から。
守里: …そっか……って、少なくとも小2の時には、防衛団に入ってたの?
七星: その時はまだ、仮団員やな。ななが正式に団員になったのは、中2の時。それまでは、両親が防衛団員ってことで、特別に訓練を受けさせてもらってたんや。
守里: あの優しそうなおばさんとおじさんも団員…じゃあ、祐希も?
七星: いや、祐希はまだ仮団員で、正式な団員やない。だから、防衛団員としては動かんけど、防衛団のことはよう知っとる。もちろん、守里のこともな。
守里: そうなんだ……なぁちゃんが防衛団員なら、それこそ、あの体育祭の時に不審者役をやってたのは、団員の誰か?
七星: うん。事前に頼んでたんや。不審者役をやってくれ~って。
守里: それなら、改めて聞くけど、あのドッキリの意味は?
七星: そりゃ……守里が次期防衛団長としての振る舞いができるか確かめたかったっていうのが、あのドッキリをやった意味。そして、防衛団員として、ななが守里に望んどった答えは、志帆ちゃんを犠牲に守里が逃げるという選択をとること。次期団長だったら、まず自分が生き残ることを1番に考えて欲しいからな。
守里: なるほど……でも、僕の答えはアレからずっと変わってないよ。この先も、きっと変わらない。
七星: 笑、分かっとるわ、そんなこと。やから、これからも、ななが守里を守るって決めてるんや。守里は逃げてくれんから笑
守里: うん…
七星: で、守里の聞きたいことって、ななが防衛団員かどうかってことだけ?
守里: …いや、あともう一つだけ………なぁちゃんにとって、僕はどんな存在なの?
七星: どんな存在……質問が抽象的過ぎて、答えずらいわ笑
守里: …幼なじみなのか、仲の良い後輩なのか…それとも、護衛対象なのか……防衛団の次期団長なのか。
七星: あぁ、そういうことやったら…ななにとって、守里は……
なぜ、これまで、七星が自分に話しかけてくれていたのか、仲良くしてくれていたのか。
その理由を知るために、守里は七星の答えを欲していた。
この答えであってくれ、という願いを持ちながら。
しかし…
七星: 未来の上司で、護衛対象や。
その答えは、守里が望むものではなかった。
守里: ………分かった。
溢れてくる感情を押し殺しながら、何とか返事をする。
七星: 笑、この前も春時に同じ質問されたわ。これ、流行ってるん?
守里: そ、そうなのかな?笑
そして、必死に笑顔を取り繕う。
七星: あ、じゃあ、そろそろ仕事に戻らなアカンから、またな。
守里: うん…頑張って。
ガラガラ
こうして、空き教室には守里1人だけが残り、その背中は、すごく小さくなっているように見えたのだった。
to be continued
放課後
守里: じゃ、先に帰っといて。
美月: ほんとに早く帰ってくるんだよ!
守里: 分かってるって笑
美月: ほんとのほんとにだからね!
守里: はいはい笑……ほら、香蓮来たから。
梅澤: おい、美月!帰るぞ!
美月: 絶対に絶対だから!!
守里: 分かったってば…
美月: 約束だよ!!!
守里: えっと、香蓮。美月を連れて行って。
梅澤: ん?あぁ、了解笑
そう言って、教室の中に香蓮が入ってきて、美月を抱える。
美月: あ、ちょっと香蓮!まだ守里に言い足りないんだって!!
梅澤: ほら、帰るぞ~
美月: うわぁ~守里~!!早く帰ってくるんだぞ~!!
梅澤: 笑、またな。
守里: うん笑
昨日もあんな感じだったし、しばらくはアレが続くんだろうな…
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守里: …よし、僕も行こう。
美月と梅澤が見えなくなったのを確認して、守里は荷物を持って、特別教室校舎の空き教室に向かった。
◇◇◇
空き教室
ガラガラ
??: あ、やっと来たか。
守里: ごめん、待たせた?なぁちゃん。
七星: いや、全然。ほんの5分前に来たところや。
守里: なら良かった。
七星: それで、ななに聞きたいことって?
守里: 笑、いきなり本題に入るの?
七星: おっと、その言葉は、なんか体育祭を思い出すな~笑
守里: 体育祭?…あぁ、なぁちゃんが僕達だけにドッキリを仕掛けたやつか。
七星: せや。あれは、今思い出しても、面白いわ笑
守里: 僕は、本気で心配したから、そこまで面白いと思える出来事じゃないんだけどね笑
七星: ふ~ん笑
守里: 僕としては、なぁちゃんとの面白い思い出で、今パッと思いつくのは、小学生の時、鳩をバカにしてたクラスメイトに、鳩についての授業を放課後にしてたことかな笑
七星: あぁ笑、そんなこともあったな。
守里: 一緒に帰ろうって思って、教室に行ったら、死んだ魚の目をしたクラスメイト相手に、なぁちゃんが教壇に立って、鳩の習性を熱弁してたんだもん。もう爆笑したよね。
七星: で、それに気づいたななが、守里も授業に参加させたんやったっけ?
守里: そうそう笑。先生に見つかるまで、ずっと聞かされたな~あの時は。
七星: そういう昔のことやと、守里が寝てる祐希を無理やり起こそうとした結果、寝ぼけた祐希にのしかかられて、動けなくなってたのも面白かったで笑
守里: それって、いつの話よ笑。ほんと出会ってすぐぐらいの時じゃない?
七星: 確か、初めて守里が、うちに泊まりに来た時や。
守里: あ~そうだったかも……懐かしい笑。まだ僕と祐希が小学1年生で、なぁちゃんが2年生の時だね。
七星: こうして考えると、守里とはいっぱい思い出があるわ笑
守里: うん……それに、僕はなぁちゃんに、たくさん助けられてきた。僕が困ってる時も、泣いてる時も、いつも助けてくれた。そして先週も、僕が黒峰との戦いでボロボロになった時も、すぐに僕を見つけて、救急車を呼んでくれた。
七星: …
守里: 改めて、ありがとう。
七星: 笑、ななも守里に助けられてるから、お互い様やで。
守里: いや、僕の方が助けられてる…ずっと……それで、なぁちゃんに聞きたいことがあるんだ。
七星: …なんや?
守里: なぁちゃんってさ…
先週の文化祭最終日、意識が薄れゆく中で、七星の声を聞いてから、ずっと疑問に思っていたこと。
それを今、守里は七星に尋ねた。
守里: 防衛団?
七星: …
その質問に対し、七星は驚くこともなく、ただ守里を見つめた。
そして、少しの沈黙の後、七星が口を開く。
七星: そやで。ななは……防衛団情報部1級団員の神田七星。
守里: っ……やっぱりか。
七星: いつから気づいてたんで……いや、まだ仕事モードじゃなくてええか。いつから気づいてたん?
守里: そうかもしれないって思ったのは、ほんと最近だよ。黒峰と戦った後、倒れてた僕に声をかけた時、一緒に森田さんがいたでしょ?
七星: 笑、それがマズかったか。あん時は、とにかく守里を見つけることに必死やったから。
守里: そして、入院してる時になぁちゃんが話したこと。これが、決め手だったかな。僕が入院してるってことを話したのが、祐希は別として、春時と香蓮の2人っていうのは、防衛団員として、僕がその2人に秘密を共有していることを知ってないとおかしい。普通、家族に優先的に話すだろうからね。
七星: まぁ、その2人だけには、全部話しても問題あらへんからな。
守里: そういうこと。あと、僕の回復速度について知ってた。これは、昔から僕を見てるってことで、説明がつくかもだけど、それでも打撲や骨のひびが半日で治るなんて、思わないはず。僕の異能のことを知ってないと。
七星: うん。知ってるで。守里の異能「解放」については。
守里: 父さんから?
七星: 守里の護衛を頼まれて、しばらくした時に、教えてもらったわ。
守里: ……いつから僕の護衛を頼まれたの?
七星: 守里が、ななと同じ小学校に入学してきた時から。
守里: …そっか……って、少なくとも小2の時には、防衛団に入ってたの?
七星: その時はまだ、仮団員やな。ななが正式に団員になったのは、中2の時。それまでは、両親が防衛団員ってことで、特別に訓練を受けさせてもらってたんや。
守里: あの優しそうなおばさんとおじさんも団員…じゃあ、祐希も?
七星: いや、祐希はまだ仮団員で、正式な団員やない。だから、防衛団員としては動かんけど、防衛団のことはよう知っとる。もちろん、守里のこともな。
守里: そうなんだ……なぁちゃんが防衛団員なら、それこそ、あの体育祭の時に不審者役をやってたのは、団員の誰か?
七星: うん。事前に頼んでたんや。不審者役をやってくれ~って。
守里: それなら、改めて聞くけど、あのドッキリの意味は?
七星: そりゃ……守里が次期防衛団長としての振る舞いができるか確かめたかったっていうのが、あのドッキリをやった意味。そして、防衛団員として、ななが守里に望んどった答えは、志帆ちゃんを犠牲に守里が逃げるという選択をとること。次期団長だったら、まず自分が生き残ることを1番に考えて欲しいからな。
守里: なるほど……でも、僕の答えはアレからずっと変わってないよ。この先も、きっと変わらない。
七星: 笑、分かっとるわ、そんなこと。やから、これからも、ななが守里を守るって決めてるんや。守里は逃げてくれんから笑
守里: うん…
七星: で、守里の聞きたいことって、ななが防衛団員かどうかってことだけ?
守里: …いや、あともう一つだけ………なぁちゃんにとって、僕はどんな存在なの?
七星: どんな存在……質問が抽象的過ぎて、答えずらいわ笑
守里: …幼なじみなのか、仲の良い後輩なのか…それとも、護衛対象なのか……防衛団の次期団長なのか。
七星: あぁ、そういうことやったら…ななにとって、守里は……
なぜ、これまで、七星が自分に話しかけてくれていたのか、仲良くしてくれていたのか。
その理由を知るために、守里は七星の答えを欲していた。
この答えであってくれ、という願いを持ちながら。
しかし…
七星: 未来の上司で、護衛対象や。
その答えは、守里が望むものではなかった。
守里: ………分かった。
溢れてくる感情を押し殺しながら、何とか返事をする。
七星: 笑、この前も春時に同じ質問されたわ。これ、流行ってるん?
守里: そ、そうなのかな?笑
そして、必死に笑顔を取り繕う。
七星: あ、じゃあ、そろそろ仕事に戻らなアカンから、またな。
守里: うん…頑張って。
ガラガラ
こうして、空き教室には守里1人だけが残り、その背中は、すごく小さくなっているように見えたのだった。
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