24 / 131
獣狼族の森
集落に来ました
しおりを挟む
キャンプ地に残していた荷物や装備を回収した後、ホイムとアカネはルカの案内に従って森の中を歩いていた。
「ルカの集落はもうすぐ。いつも元気、でも今は暗い。夫なのにもてなせない……」
「いや……気にしなくっていいから、本当に」
「ホイム優しい! 夫で良かった!」
ホイムの気遣いに嬉しくなるルカとは正反対に、ついて歩く二人の間にどんよりとした空気が流れていた。
「ホイム様……」
「なあに……?」
「こんなことになるとはアカネの失態……申し訳ありません」
「気にしなくっていいよ……本当に」
平身低頭し謝ってくるアカネを諌めながら、身の丈にぴったりと合う服を着たホイムは訊ねる。
「アカネさんはドラゴンと戦ったことって?」
「流石にありません……ホイム様は?」
「僕はほら、後衛だし」
お互い戦った経験のないモンスター。初体験の相手。
一般的には巨大な体躯で空を飛ぶ羽の生えた生物であるが、もしかしたら今回のドラゴンは小柄かもしれないと希望的観測を抱きつつ、肩を落として二人は歩いた。
「ルカの里もうすぐ。着いたらすぐ仇を」
そこまで言われたところでホイムとアカネはぴたりと足を止めた。
「アカネさん」
「ホイム様はお下がりください」
少年を背中に庇うようにする少女。
二人は向けられるいくつもの殺気を鋭敏に感じ取っていた。それもかなり強烈なものだ。もう一歩動いていたら攻撃されていたかもしれない。
警戒を厳にする二人をよそに、ルカは大声で辺りに呼びかけた。
「カラ! カル! マーナ! ソナリ! 出てこい!」
それは名前だったのか、呼びかけた直後に周囲の木々や茂みの奥から影が四つ、ホイムとアカネを囲むように飛び出してきた。
獣耳にふさふさの尻尾。間違いなくルカと同じ獣狼族である。
四肢を獣に変えて戦闘形態をとる平服を着た子ども四名。
剥き出しの敵意を受けて背中合わせに立つホイムとアカネの表情は対象的だった。
「参ったな……何か怒らせてるみたいだ」
「ご安心を。獣族の子どもなどに遅れを取ることはありえません」
困り顔のホイムに、今にも切り結びそうなアカネ。
二人を差し置いていち早く動き、現れた四人の子どもの頭をポカポカと叩いていくのはルカだった。
「コラ!」
ルカの叱責が飛ぶ。
ゲンコツを食らった子ども達は頭を押さえてうずくまっていた。
ホイムとアカネが呆気にとられていると、四人の中の二人が声を揃えて顔を上げた。
「だって」
「だって」
同じ顔をした二人の獣狼族の少年。ホイムよりも……ホイムの外見よりも更に若い本当の少年である。
「ルカが裸で歩いてきて」
「捕まってると思ったもん」
確かに二人の言う通り、ルカは自分の体毛で局部を隠しているだけである。それもホイムがそうしてとお願いしたからだ。
四人の子どもはしっかりと上着やズボンを身に着けている。
「それは……裸で飛び出していったルカが悪かった」
二人の子どもに責められて、ルカは素直に謝った。
「本当に悪いと思ってるの?」
顔を上げた別の子どもがルカに詰め寄っていった。その女の子にぴったり引っついて、最後の一人も何も言わずにルカの側にいく。
「思ってる! だからちゃんと戻ってきた!」
「族長たちが亡くなってみんな不安なの。ルカまでいなくなったら、私たち……」
その子の後ろに引っついていた女の子は今にも、というか既に涙を堪えきれずにいた。ポロポロと大粒の涙が溢れている。
「ごめん……マーナ、ソマリ。カラもカルも」
女の子二人を屈んで抱きしめるルカに少年たちも近付いてギュッと抱きついていた。
「みんなルカみたいに強くない」
「みんなルカと同じくらい悲しい」
「仇を討ちたくて飛び出したのは分かるけど、今は駄目だよ……」
「……ルカ姉」
しんみりとした空気に包まれる五人の獣狼族を見て、アカネは警戒を解いてホイムと顔を見合わせた。
ホイムは黙って頷いて、アカネもそれにならって静かに様子を見守った。
「やれやれ……やっと戻ったかお転婆め」
その時、森の奥からしわがれた老人の声がした。
二人が顔を向けると、そこには杖をついた白毛の獣狼族の老人がいた。
「ロム爺! ……イタッ」
名前を呼んだルカの頭に杖の先端がポコリと振り下ろされた。
「心配しとったのはその子らだけじゃ済まんぞ。勿論大人も含めみーんな心配しとったわい」
「……反省」
ルカはすっかり大人しくなっていた。
「それはそうと……」
そこでようやく老人の目が二人の人間に向けられた。その眼光は老いてなお鋭く輝くようであり、特にアカネはうなじの辺りがちりっとざわつくようであった。
「ほっほっほ。そちらのご夫婦は旅の方かね?」
アカネはホイムの手を取った。
「素敵なご老人に違いありません!」
「あはは……そうかもね」
アカネさんって単純にチョロいだけなんじゃ。
とホイムは思うのだった。
しかしながらルカが更に勘違いの爆弾をぶっこんでいく。
「こっちはアカネ! ホイムの妻! こっちはホイム! アカネの夫! ルカはホイムの妻になった! みんなで仇討ちにいく!」
「おやまあなんと……」
ロム爺は驚いたように目を丸くし、子ども達はざわざわしはじめる。
「ルカが妻?」
「ルカが人妻?」
「人間の夫婦の妻……?」
「ルカ姉……?」
誤解が広がりはじめるのを察知したホイムは言葉を正そうとした。
「いえ! あのですね僕らは」
「私が第一夫人です!」
「アカネさーん!?」
どえらいことを言い始めた。
「ご安心ください。私とルカ殿の立場はしっかりと明確にしておきますので」
「違うでしょー! 僕ら結婚してないでしょー! どうして誤解広めるの!?」
「……いずれは」
「いずれ!? うんいずれはね僕は構わないけどね! 今は違うよね!?」
ホイムの言葉にアカネは頬を染めてくねくねしだした。
駄目だ今の彼女はポンコツ化している!
ホイムが周囲を見た時には何故かルカは子ども達に胴上げされていた。
「おめでとう!」
「おめでた!」
「寂しかったんだね……!」
「ルカ姉……」
誰か冷静に話を聞いてくれる人はいないのか……!
ホイムが膨らみ続ける誤解に恐れ慄いているところに、ロム爺さんがそっと近付いてきた。
「ひとまず話を聞かせてくれんかね?」
「あ、はい。僕も聞きたいことがありますから」
ホイムの心中を察してくれたのか、ロム爺さんは彼の肩に手を置いた。
良かったこの人はしっかりと話を聞いてくれると安堵していると、親指を立てて告げてきた。
「獣族は一夫多妻オッケーじゃぞ」
「この人もポンコツかぁ~!!」
ホイムは崩れ落ちた。
「ルカの集落はもうすぐ。いつも元気、でも今は暗い。夫なのにもてなせない……」
「いや……気にしなくっていいから、本当に」
「ホイム優しい! 夫で良かった!」
ホイムの気遣いに嬉しくなるルカとは正反対に、ついて歩く二人の間にどんよりとした空気が流れていた。
「ホイム様……」
「なあに……?」
「こんなことになるとはアカネの失態……申し訳ありません」
「気にしなくっていいよ……本当に」
平身低頭し謝ってくるアカネを諌めながら、身の丈にぴったりと合う服を着たホイムは訊ねる。
「アカネさんはドラゴンと戦ったことって?」
「流石にありません……ホイム様は?」
「僕はほら、後衛だし」
お互い戦った経験のないモンスター。初体験の相手。
一般的には巨大な体躯で空を飛ぶ羽の生えた生物であるが、もしかしたら今回のドラゴンは小柄かもしれないと希望的観測を抱きつつ、肩を落として二人は歩いた。
「ルカの里もうすぐ。着いたらすぐ仇を」
そこまで言われたところでホイムとアカネはぴたりと足を止めた。
「アカネさん」
「ホイム様はお下がりください」
少年を背中に庇うようにする少女。
二人は向けられるいくつもの殺気を鋭敏に感じ取っていた。それもかなり強烈なものだ。もう一歩動いていたら攻撃されていたかもしれない。
警戒を厳にする二人をよそに、ルカは大声で辺りに呼びかけた。
「カラ! カル! マーナ! ソナリ! 出てこい!」
それは名前だったのか、呼びかけた直後に周囲の木々や茂みの奥から影が四つ、ホイムとアカネを囲むように飛び出してきた。
獣耳にふさふさの尻尾。間違いなくルカと同じ獣狼族である。
四肢を獣に変えて戦闘形態をとる平服を着た子ども四名。
剥き出しの敵意を受けて背中合わせに立つホイムとアカネの表情は対象的だった。
「参ったな……何か怒らせてるみたいだ」
「ご安心を。獣族の子どもなどに遅れを取ることはありえません」
困り顔のホイムに、今にも切り結びそうなアカネ。
二人を差し置いていち早く動き、現れた四人の子どもの頭をポカポカと叩いていくのはルカだった。
「コラ!」
ルカの叱責が飛ぶ。
ゲンコツを食らった子ども達は頭を押さえてうずくまっていた。
ホイムとアカネが呆気にとられていると、四人の中の二人が声を揃えて顔を上げた。
「だって」
「だって」
同じ顔をした二人の獣狼族の少年。ホイムよりも……ホイムの外見よりも更に若い本当の少年である。
「ルカが裸で歩いてきて」
「捕まってると思ったもん」
確かに二人の言う通り、ルカは自分の体毛で局部を隠しているだけである。それもホイムがそうしてとお願いしたからだ。
四人の子どもはしっかりと上着やズボンを身に着けている。
「それは……裸で飛び出していったルカが悪かった」
二人の子どもに責められて、ルカは素直に謝った。
「本当に悪いと思ってるの?」
顔を上げた別の子どもがルカに詰め寄っていった。その女の子にぴったり引っついて、最後の一人も何も言わずにルカの側にいく。
「思ってる! だからちゃんと戻ってきた!」
「族長たちが亡くなってみんな不安なの。ルカまでいなくなったら、私たち……」
その子の後ろに引っついていた女の子は今にも、というか既に涙を堪えきれずにいた。ポロポロと大粒の涙が溢れている。
「ごめん……マーナ、ソマリ。カラもカルも」
女の子二人を屈んで抱きしめるルカに少年たちも近付いてギュッと抱きついていた。
「みんなルカみたいに強くない」
「みんなルカと同じくらい悲しい」
「仇を討ちたくて飛び出したのは分かるけど、今は駄目だよ……」
「……ルカ姉」
しんみりとした空気に包まれる五人の獣狼族を見て、アカネは警戒を解いてホイムと顔を見合わせた。
ホイムは黙って頷いて、アカネもそれにならって静かに様子を見守った。
「やれやれ……やっと戻ったかお転婆め」
その時、森の奥からしわがれた老人の声がした。
二人が顔を向けると、そこには杖をついた白毛の獣狼族の老人がいた。
「ロム爺! ……イタッ」
名前を呼んだルカの頭に杖の先端がポコリと振り下ろされた。
「心配しとったのはその子らだけじゃ済まんぞ。勿論大人も含めみーんな心配しとったわい」
「……反省」
ルカはすっかり大人しくなっていた。
「それはそうと……」
そこでようやく老人の目が二人の人間に向けられた。その眼光は老いてなお鋭く輝くようであり、特にアカネはうなじの辺りがちりっとざわつくようであった。
「ほっほっほ。そちらのご夫婦は旅の方かね?」
アカネはホイムの手を取った。
「素敵なご老人に違いありません!」
「あはは……そうかもね」
アカネさんって単純にチョロいだけなんじゃ。
とホイムは思うのだった。
しかしながらルカが更に勘違いの爆弾をぶっこんでいく。
「こっちはアカネ! ホイムの妻! こっちはホイム! アカネの夫! ルカはホイムの妻になった! みんなで仇討ちにいく!」
「おやまあなんと……」
ロム爺は驚いたように目を丸くし、子ども達はざわざわしはじめる。
「ルカが妻?」
「ルカが人妻?」
「人間の夫婦の妻……?」
「ルカ姉……?」
誤解が広がりはじめるのを察知したホイムは言葉を正そうとした。
「いえ! あのですね僕らは」
「私が第一夫人です!」
「アカネさーん!?」
どえらいことを言い始めた。
「ご安心ください。私とルカ殿の立場はしっかりと明確にしておきますので」
「違うでしょー! 僕ら結婚してないでしょー! どうして誤解広めるの!?」
「……いずれは」
「いずれ!? うんいずれはね僕は構わないけどね! 今は違うよね!?」
ホイムの言葉にアカネは頬を染めてくねくねしだした。
駄目だ今の彼女はポンコツ化している!
ホイムが周囲を見た時には何故かルカは子ども達に胴上げされていた。
「おめでとう!」
「おめでた!」
「寂しかったんだね……!」
「ルカ姉……」
誰か冷静に話を聞いてくれる人はいないのか……!
ホイムが膨らみ続ける誤解に恐れ慄いているところに、ロム爺さんがそっと近付いてきた。
「ひとまず話を聞かせてくれんかね?」
「あ、はい。僕も聞きたいことがありますから」
ホイムの心中を察してくれたのか、ロム爺さんは彼の肩に手を置いた。
良かったこの人はしっかりと話を聞いてくれると安堵していると、親指を立てて告げてきた。
「獣族は一夫多妻オッケーじゃぞ」
「この人もポンコツかぁ~!!」
ホイムは崩れ落ちた。
10
あなたにおすすめの小説
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ
さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。
絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。
荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。
優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。
華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる