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禍の足音
似た者同時の二人
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しょんぼりするジュエリアに、カモミーラは慌てて謝る。
「ごめん!ごめん!あの頃は急な王太子殿下の婚約発表で、どれが真実か判らない噂話が溢れていたでしょ?しかも相手が謎の公爵令嬢だったし。王妃教育のためとは言え、王城に住み込みだなんて“婚前交渉済み”だって言う噂も信憑性があるじゃない。」
「確かに、噂話が絶えなかったわね。公の場に出た事が無かったから、憶測が憶測を呼んだのよね。」
「でも今まで私に文句を言われて、怯まなかったのはジュエリアが初めてだったわね。つい嬉しくなっちゃったのよね~。」
「あれくらいでは怯まないわ。どれだけの辛酸を舐めてきたと思うの?暗殺者に出会しても、カテーシーを取れるわよ。」
「そう!そこが第一印象と違って、ジュエリアを好きになった所なのよ!だって屑貴族の放蕩息子を張り倒すのよ!私の文句には喜ぶし!意味不明過ぎて、好奇心しか湧かないじゃない!!」
「は、張り倒してはいないわ。でも私ってそんなに、変わっているかしら?」
「そーよ!文句を言ってきた相手に“私に話しかけてくれたのは、貴女様が初めてですわ!皆様、思うところがお有りなのに、陰で仰るだけで何も言ってはくださらないでしょ?喋りかけても嫌煙されてしまって、近寄ってくださらないですし。面と向かって言ってくださって、本当に嬉しいですわ!直接聞いてくださればいいのに、と常々思っておりましたの!何でも聞いてください!何でも、お話しますわ!”って目を輝かせて迫ってくる人は、貴女以外いないわよ。」
カモミーラが少し可哀想な子を見る目で見つめてくる。
「それは、カモミーラ様も同じですよ。思った事を口にしないと、気が済まないんですから。」
「そう言う意味では、似た者同士なんだろうね。」
第二王子のサーペントとカモミーラの幼馴染みのユーディアが、突っ込みを入れつつ同じテーブルに着いた。
「ごめん!ごめん!あの頃は急な王太子殿下の婚約発表で、どれが真実か判らない噂話が溢れていたでしょ?しかも相手が謎の公爵令嬢だったし。王妃教育のためとは言え、王城に住み込みだなんて“婚前交渉済み”だって言う噂も信憑性があるじゃない。」
「確かに、噂話が絶えなかったわね。公の場に出た事が無かったから、憶測が憶測を呼んだのよね。」
「でも今まで私に文句を言われて、怯まなかったのはジュエリアが初めてだったわね。つい嬉しくなっちゃったのよね~。」
「あれくらいでは怯まないわ。どれだけの辛酸を舐めてきたと思うの?暗殺者に出会しても、カテーシーを取れるわよ。」
「そう!そこが第一印象と違って、ジュエリアを好きになった所なのよ!だって屑貴族の放蕩息子を張り倒すのよ!私の文句には喜ぶし!意味不明過ぎて、好奇心しか湧かないじゃない!!」
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カモミーラが少し可哀想な子を見る目で見つめてくる。
「それは、カモミーラ様も同じですよ。思った事を口にしないと、気が済まないんですから。」
「そう言う意味では、似た者同士なんだろうね。」
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