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第二部
第一部 あらすじ
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異世界に聖女として呼ばれた一ノ瀬 円こと"リンカ"は召喚直後に本名を名乗ったところ従属の術をかけられ、反抗できなくされて魔王討伐に強制参加させられてしまった。
この世界では本名である真名は命同然であり、知られると逆らえない術をかけられたり殺されるなどされかねなく危険なのだ。
だから全員偽名を名乗っていて真名はよほど親しくないと教えない重要なものだった。
リンカは勇者ウィリアムの一行として魔王と戦う直前に従属の術がとけて自由となり
「魔王なんか知らん。帰る。自分たちの世界は自分たちでどうにかしろ」
と宣言したところ、魔王に気に入られることに。
その直後、謎の仮面の人物によって勇者と共にロンバルディ王国まで転移させられてしまう。
ロンバルディ王国の女たらしの第二王子、フェルディナンドと友人のウィルは彼を頼ろうと提案する。
フェルディナンドに合流する前に立ち寄った魔物の森では強力な魔物オルトロスと戦う羽目になり危なかったものの何者かの手助けによりなんとか勝利。
しかし助けられたとき魔王の魔力を感じていた。
理由はわからず当人も姿を現さず2人は戸惑うのだった。
そして図らずも魔物の森を浄化という聖女らしいことをしてしまった。
フェルディナンドと合流した2人はロンバルディ王国で保護してもらうことにした。
召喚された地であるエルグラン王国は聖女のリンカをまともに扱うとは思えないのと、勇者ウィリアムは叔父に命を狙われており母国に帰ると命の危険があるためだ。
また、夜のバルコニーで姿をみせた魔王と想定外にも会話することに。
そこで敵意なく接してきた魔王にリンカは戸惑うのだった。
王都にて待っていたロンバルディ王夫妻に会い保護を快諾してもらった。
また400年前の聖女アスカの日記を読ませてもらう。するとひっかかることがあった。
聖女アスカの仲間だったらしき人物が、現魔王の配下の四天王にいるようだった。
そして元の世界に帰る手段は本当にあるのかとも。
他にも妙な点が記されていてリンカたちも疑問と不安をもちだしていた。
ロンバルディ王国での暮らしに慣れた頃、聖教会という宗教国家から迎えが来る。
勇者と聖女をロンバルディ王国で保護するにあたって直接話を聞きたいと。
聖教会には勇者、聖女、フェルディナンドとロンバルディ王国の騎士たちが向かうことになった。
迎えの馬車には聖騎士の護衛もつき旅は順調に進み聖教会目前となったときに一行はワイバーンに襲われた。
聖女のリンカを狙ってくるワイバーンに一行が手こずっていると黒い服の剣士が一刀両断して助けてくれる。
剣士は魔王その人であり、リュシオンと名乗り正体を明かさないまま護衛を志願した。
聖教会では教皇や上層部と会いすんなり保護の許可が出て拍子抜けする。
そしてリンカは部屋に連れ込んだリュシオンにあれこれ話を聞くことにした。
いわく、世界は邪神によって滅びる道を進んでいる。そして魔王である自分の中に封印されている、と。
すると部屋を襲撃者が訪れリュシオンが勇者とフェルディナンドとともに撃退した。
騒ぎに気づいてロンバルディの騎士と聖騎士たちに続き教皇が駆けつける。
教皇は襲撃者の胸の紋章をみて邪神信者だと断定した。
教皇は危険だからと隠し通路から一行を逃すことを提案し、地下洞窟からの脱出中に邪神をめぐる神話の話をする。
世界は『創造神ゲオルギウス』が作ったがその神は人間に妻を殺されたことで狂い邪神になったと。
世界を滅ぼそうと殺戮を繰り返す邪神を止めるため立ち上がったのが初代勇者アーサーだった。
1000年前、アーサーは地球の創造神から『女神エールヒルデ』を送られ女神から勇者の力を手に入れる。
そして創造神が力を授けた聖女を託された。
勇者アーサーと聖女に賛同した仲間たちはとうとう邪神と戦った。
しかし相手が強すぎて倒せない。
そこでアーサーの親友リュシオンが「自分に邪神を封印するから自分ごと倒せ」と提案した。
彼は邪神を自分に封印しアーサーに胸を剣で貫かれ、聖女の魔法を食らうがそれでも邪神は倒せない。
そこで『女神エールヒルデ』が命をかけてリュシオンごと邪神を封印し世界は救われた。
そののち聖教会は『世界を滅ぼそうとしたのは魔王という生まれながらの悪だ』と歴史をねじ曲げて嘘を人々に植え付けていた。
しかし封印が壊れて200年後に邪神がリュシオンごと復活しそうになった。
聖教会は嘘の歴史を信じきっていた人々に『魔王が復活した』と公表した。
そして『魔王討伐』として、勇者と再び託された聖女一行が封印の地へ来てリュシオンと対峙した。
リュシオンは事態を察し魔王を名乗った。
そして「魔王である自分の胸を勇者の剣で貫いて倒すがいい」と誘導し実行させる。
邪神は弱体化し再びリュシオンごと眠りについた。
そうして200年ごとに目覚めるたび魔王討伐が行われてきた。
しかし封印は徐々に崩壊が進みそう遠くない未来に邪神が完全復活するという。
昔語りを終えた一行に邪神信者が襲いかかる。
彼らの目的は『邪神の世界滅亡の願いを叶えること』。
それには勇者と聖女が邪魔なので抹殺しようとしていた。
教皇と聖騎士が足止めをしている間にリンカたちは脱出するため洞窟内を走った。
教皇の話を聞いてから「魔王をほっといて元の世界に帰る」ことにリンカは迷いが出ていた。
そしてまたも邪神信者が襲いかかる。
その人物は瘴気の詰まった昌石というものを体に取り込むとメデューサという魔物に変貌した。
まだ完全に魔物化していないと気づき、みんなで力を合わせて戦う。
そして体から昌石を取り出しメデューサを人へと戻した。
意識を失った元メデューサの少女を連れて一行は歩みを再開し洞窟の外へと出た。
抜けた先はロンバルディ王国内であり安堵する。
すると油断したのを見計らってか暴風が吹き火の球が爆発し、リンカは飛ばされ谷へ落ちた。
その危機を追いかけ谷に落ちてきたリュシオンに抱きしめられ、安心し意識を手放した。
目が覚めると魔王城のベッドに寝かされていた。
謁見の間に足を運んだ彼女にリュシオンこと魔王が誘いその奥へと連れていく。
玉座の奥には邪神ごと封印されているリュシオン本体が横たわっていた。
リンカに会っていた彼は魔法で作った仮初の体だったのだった。
リュシオンは言う。
「このまま邪神に復活されてむざむざ滅びるのはごめんだ。あがいて打てる手はなんでも打ってやる」
「だから帰る目処が立つまで、この魔王城に住め。聖女の力を使って俺に協力して俺を助けろ」と。
リンカは「彼の力になりたい」と思った。
「よろしく、魔王。お世話になります」
「ああ、よろしく頼む、聖女様」
2人は笑顔で握手をした。
こうして聖女リンカの魔王城での生活が始まった。
この世界では本名である真名は命同然であり、知られると逆らえない術をかけられたり殺されるなどされかねなく危険なのだ。
だから全員偽名を名乗っていて真名はよほど親しくないと教えない重要なものだった。
リンカは勇者ウィリアムの一行として魔王と戦う直前に従属の術がとけて自由となり
「魔王なんか知らん。帰る。自分たちの世界は自分たちでどうにかしろ」
と宣言したところ、魔王に気に入られることに。
その直後、謎の仮面の人物によって勇者と共にロンバルディ王国まで転移させられてしまう。
ロンバルディ王国の女たらしの第二王子、フェルディナンドと友人のウィルは彼を頼ろうと提案する。
フェルディナンドに合流する前に立ち寄った魔物の森では強力な魔物オルトロスと戦う羽目になり危なかったものの何者かの手助けによりなんとか勝利。
しかし助けられたとき魔王の魔力を感じていた。
理由はわからず当人も姿を現さず2人は戸惑うのだった。
そして図らずも魔物の森を浄化という聖女らしいことをしてしまった。
フェルディナンドと合流した2人はロンバルディ王国で保護してもらうことにした。
召喚された地であるエルグラン王国は聖女のリンカをまともに扱うとは思えないのと、勇者ウィリアムは叔父に命を狙われており母国に帰ると命の危険があるためだ。
また、夜のバルコニーで姿をみせた魔王と想定外にも会話することに。
そこで敵意なく接してきた魔王にリンカは戸惑うのだった。
王都にて待っていたロンバルディ王夫妻に会い保護を快諾してもらった。
また400年前の聖女アスカの日記を読ませてもらう。するとひっかかることがあった。
聖女アスカの仲間だったらしき人物が、現魔王の配下の四天王にいるようだった。
そして元の世界に帰る手段は本当にあるのかとも。
他にも妙な点が記されていてリンカたちも疑問と不安をもちだしていた。
ロンバルディ王国での暮らしに慣れた頃、聖教会という宗教国家から迎えが来る。
勇者と聖女をロンバルディ王国で保護するにあたって直接話を聞きたいと。
聖教会には勇者、聖女、フェルディナンドとロンバルディ王国の騎士たちが向かうことになった。
迎えの馬車には聖騎士の護衛もつき旅は順調に進み聖教会目前となったときに一行はワイバーンに襲われた。
聖女のリンカを狙ってくるワイバーンに一行が手こずっていると黒い服の剣士が一刀両断して助けてくれる。
剣士は魔王その人であり、リュシオンと名乗り正体を明かさないまま護衛を志願した。
聖教会では教皇や上層部と会いすんなり保護の許可が出て拍子抜けする。
そしてリンカは部屋に連れ込んだリュシオンにあれこれ話を聞くことにした。
いわく、世界は邪神によって滅びる道を進んでいる。そして魔王である自分の中に封印されている、と。
すると部屋を襲撃者が訪れリュシオンが勇者とフェルディナンドとともに撃退した。
騒ぎに気づいてロンバルディの騎士と聖騎士たちに続き教皇が駆けつける。
教皇は襲撃者の胸の紋章をみて邪神信者だと断定した。
教皇は危険だからと隠し通路から一行を逃すことを提案し、地下洞窟からの脱出中に邪神をめぐる神話の話をする。
世界は『創造神ゲオルギウス』が作ったがその神は人間に妻を殺されたことで狂い邪神になったと。
世界を滅ぼそうと殺戮を繰り返す邪神を止めるため立ち上がったのが初代勇者アーサーだった。
1000年前、アーサーは地球の創造神から『女神エールヒルデ』を送られ女神から勇者の力を手に入れる。
そして創造神が力を授けた聖女を託された。
勇者アーサーと聖女に賛同した仲間たちはとうとう邪神と戦った。
しかし相手が強すぎて倒せない。
そこでアーサーの親友リュシオンが「自分に邪神を封印するから自分ごと倒せ」と提案した。
彼は邪神を自分に封印しアーサーに胸を剣で貫かれ、聖女の魔法を食らうがそれでも邪神は倒せない。
そこで『女神エールヒルデ』が命をかけてリュシオンごと邪神を封印し世界は救われた。
そののち聖教会は『世界を滅ぼそうとしたのは魔王という生まれながらの悪だ』と歴史をねじ曲げて嘘を人々に植え付けていた。
しかし封印が壊れて200年後に邪神がリュシオンごと復活しそうになった。
聖教会は嘘の歴史を信じきっていた人々に『魔王が復活した』と公表した。
そして『魔王討伐』として、勇者と再び託された聖女一行が封印の地へ来てリュシオンと対峙した。
リュシオンは事態を察し魔王を名乗った。
そして「魔王である自分の胸を勇者の剣で貫いて倒すがいい」と誘導し実行させる。
邪神は弱体化し再びリュシオンごと眠りについた。
そうして200年ごとに目覚めるたび魔王討伐が行われてきた。
しかし封印は徐々に崩壊が進みそう遠くない未来に邪神が完全復活するという。
昔語りを終えた一行に邪神信者が襲いかかる。
彼らの目的は『邪神の世界滅亡の願いを叶えること』。
それには勇者と聖女が邪魔なので抹殺しようとしていた。
教皇と聖騎士が足止めをしている間にリンカたちは脱出するため洞窟内を走った。
教皇の話を聞いてから「魔王をほっといて元の世界に帰る」ことにリンカは迷いが出ていた。
そしてまたも邪神信者が襲いかかる。
その人物は瘴気の詰まった昌石というものを体に取り込むとメデューサという魔物に変貌した。
まだ完全に魔物化していないと気づき、みんなで力を合わせて戦う。
そして体から昌石を取り出しメデューサを人へと戻した。
意識を失った元メデューサの少女を連れて一行は歩みを再開し洞窟の外へと出た。
抜けた先はロンバルディ王国内であり安堵する。
すると油断したのを見計らってか暴風が吹き火の球が爆発し、リンカは飛ばされ谷へ落ちた。
その危機を追いかけ谷に落ちてきたリュシオンに抱きしめられ、安心し意識を手放した。
目が覚めると魔王城のベッドに寝かされていた。
謁見の間に足を運んだ彼女にリュシオンこと魔王が誘いその奥へと連れていく。
玉座の奥には邪神ごと封印されているリュシオン本体が横たわっていた。
リンカに会っていた彼は魔法で作った仮初の体だったのだった。
リュシオンは言う。
「このまま邪神に復活されてむざむざ滅びるのはごめんだ。あがいて打てる手はなんでも打ってやる」
「だから帰る目処が立つまで、この魔王城に住め。聖女の力を使って俺に協力して俺を助けろ」と。
リンカは「彼の力になりたい」と思った。
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2人は笑顔で握手をした。
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