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6話 姫の結婚と真の宝石泥棒
しおりを挟む野次馬が引き、グレイ様と互いの無事を確認しほっと安堵した。
宝石が盗まれた話を先程知った姫は妃に「お母様どうゆう事?」と妃に説明するようにねだったが妃は姫に謝りながら娘になんと説明しようか考えこんだ様子だった。
すると自分も報告しなければならない事を思い出しすぐにグレイに宝石の種類が分かった旨を伝えた。
本物が戻ってきたから自分の宝石探しは無駄足で終わったと思ったが一応妃に報告すると妃は以外にも
その宝石名を聞き「やっとこの宝石の事が知れてよかったわ」と笑顔だった。
実はルビーとサファイヤは色が違うだけで元は同じ石だ。
情熱や勇気の宝石言葉を持つルビーと誠実、忠実を意味するサファイヤ。
王の母は宝石言葉まで分かっていたのかは知らないが新しい場所で王と運命を共にする花嫁に送るには実にピッタリな石ではないかと関心した。
そうしてティアラは修理ではなく姫のリクエストから新たにデザインは変わらないが、ティアラの額に銀の鎖と一粒のカラーチェンジサファイアを取り付けて生まれ変わった。
姫が試着をした姿はまるで聖母みたいに美しかった。
妃はそれを見て目頭が熱くなったらしい。
姫はお母様ったらと笑ったが最後は一緒になって涙をし妃と抱き合っていた。
それから姫は馬車で隣国に送られ結婚式は盛大に行われた。
式までの見送りはグレイが手腕を発揮して見事に進め、エメは王と妃からの計らいで式に出席し無事、姫の嫁入りを一緒に祝った。
姫の姿を見た王子も感極まったのだろう。
そしてそんな王子に姫は惹かれたのだろう。
大丈夫だから落ち着いてと王子にさとして神父の前に向き合う2人の姿は実に教会にいた皆に暖かい視線を送られながら素晴らしい式となった。
素晴らしい式だった。
帰りの馬車でさっきまでの王子と姫の結婚式を思い出していた。
一時はどうなるかと思ったが無事式が終わってよかったと思う束の間、心の中にモヤが残る。
ティアラを修理している時にグレイに「あの時はあなたに庇ってもらい助かりました」と礼を言われた。
「思った事を言っただけです」と答えた。
「宝石店の売り子よりも探偵の方も向いているのでは?」
と彼がどこまで本気に思ってるか分からない事を言ってきたので
「嫌ですよ。宝石好きで探偵なんて殿方に嫌煙されますよ」と返した。
そうですかねーとまだ言う彼はがどこか楽しそうなで本当に意地が悪い!
と少しでもときめいた事に少し後悔した。
「でも、結局犯人までは分かりませんでした。
なぜ犯人がそうしたのかも・・・」
そう言うとグレイは
「宝石は無事見つかり、ティアラは無事に完成しました。それに無理して知らなくて良い真実もあるかもしれません」
と口にした。
「?」
なにか知ってそうな口ぶりだ。
しかし、グレイはあえて話題を逸らした。
エメにお茶を淹れながら彼はある仮説ができる事に胸を痛めていた。
1年ほど前に一度だけ宝物庫にある宝石を整理する為一度、助っ人として入っていた事があった。宝物庫の管理人と、執事の同僚、力仕事にダリルも作業員に入れ棚や台座を増やしていった。
宝石は基本的に管理人が触って整理は進めていく。
棚を運んだダリルに「静かに運べ。棚だって注文して作ってもらったからな」と指示をする。
宝物庫で保管される宝石の数は増えたが皆の仕事ぶりで管理人は実に管理しやすい部屋になったと満足していた。
それからしばらくしてセリーナの後にダリルが城からいなくなった。
一体彼らはどうしているのだろうか。
もしかしたらセリーナの家の都合で奉公が早く終わったは彼女がまわりに付いた嘘かもしれない。
そもそも彼女は好きな人じゃない人の結婚する事は複雑だと言っていたし、城よりも外の地に憧れている娘だった。
そしてダリルも故郷に帰ると言ったきり城から出て行ってしまった。
報酬金を沢山もらって城を出たとほかの衛兵達は言っていたが、その後は生活はできているのだろうか
どうして2人共同じ時期に自分の元を去ったのか考えた。
つまるところ彼は自分の知らないところで惹かれあっていたのだ。
ダリルは宝物庫の管理人と仲が良い。
もしかしたらセリーナと一緒になる事を考え、魔が差しティアラの宝石を取ったのが彼かもしれない。
しかし、それを返したという事はおふれを恐れたかセリーナが一緒ならばダリルが隠していた宝石が彼女にバレて返して来いと言われたに違いない。
今となって犯人が誰かなんてどうでも良い事だ。
「グレイさんの紅茶が飲めなくなるなんて残念です」
美味しそうにお茶を飲むエメがそう溢したのでついクスっと笑った。
「そんな事言わないで。ご家族が待っていますよ」と言うと彼女はコクンと頷いた。
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