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本編
変わってしまった民3
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「すみませんが、おすすめのフルーツを一つだけよろしいかしら?」
男は不自然そうに見つめながらも、マリネに応じる。
「はい。今のおすすめはこのリンゴだよ。料金は10000ヴェルガね」
ヴェルガとはこの国のお金の単位であり、1000ヴェルガ程度有れば一ヶ月の生活費になる。
リンゴ一つの単価なんてせいぜいよくて10ヴェルガだ。
「桁を間違えてないかしら?」
「すまないな。ゼロが一つ足りませんかな?」
明らかに詐欺だ、と言わんばかりの顔でマリネが商人の男を睨む。
が、しかし男はやれやれといった様子で
「いいか? さっきも言ったけどなここでは身分の差なんてないんだよ。ほぼ統治されてないといっても過言ではないこの国ではルールはなんでも個人の自由だよ」
「身分の差は関係ないでしょう? リンゴ一つにそんなに出せるわけないじゃない」
「はぁ……。今じゃ10000ヴェルガあっても1ヶ月もまともに暮らせないんだぞ? 最低でも50000ヴェルガはいる」
「なるほど。そういうことだったのね。国がめちゃくちゃになっている今や経済はめちゃくちゃなわけか……じゃあ、わかったわ。買ってあげるわその価格で。その代わり一つだけ願いを聞いてくださるかしら?」
男は不自然そうに見つめながらも、マリネに応じる。
「はい。今のおすすめはこのリンゴだよ。料金は10000ヴェルガね」
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リンゴ一つの単価なんてせいぜいよくて10ヴェルガだ。
「桁を間違えてないかしら?」
「すまないな。ゼロが一つ足りませんかな?」
明らかに詐欺だ、と言わんばかりの顔でマリネが商人の男を睨む。
が、しかし男はやれやれといった様子で
「いいか? さっきも言ったけどなここでは身分の差なんてないんだよ。ほぼ統治されてないといっても過言ではないこの国ではルールはなんでも個人の自由だよ」
「身分の差は関係ないでしょう? リンゴ一つにそんなに出せるわけないじゃない」
「はぁ……。今じゃ10000ヴェルガあっても1ヶ月もまともに暮らせないんだぞ? 最低でも50000ヴェルガはいる」
「なるほど。そういうことだったのね。国がめちゃくちゃになっている今や経済はめちゃくちゃなわけか……じゃあ、わかったわ。買ってあげるわその価格で。その代わり一つだけ願いを聞いてくださるかしら?」
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