225 / 316
俺の生きる意味
しおりを挟む
扉は、部屋と隣を隔てる境界だから無闇に開け廻らない事を忠告する。
俺の様にならない事だけを祈る。
俺は、偶々ドライブで見かけた廃屋の扉が、無性に気になり、車を止めて、その扉を開けた。
廃屋は、紅葉で赤く染まる木々に囲まれた林の中に半ば崩れ掛けた様に立っていた。
俺は、何かに惹き付けられる様に、その扉の前に立ち、ノブに手を掛ける。
ギギギギィーと何の抵抗も無く、扉は押されるままに開いた。
そこに目に映る物は、廃屋の部屋でも紅葉の木々でも無く、・・・真っ青な空と風がそよぐ草原。
何かの間違いかと後を振り向くと、紅葉の燃える木々と崩れ掛けた小屋の前に自家用車。
再び、扉の向こう側を睨む。
鳥らしき物が空を滑空して翔んでいる。
草原を風が吹き通る。
俺は魅せられた様に扉の向こう側に足を踏み入れた。
眩しい日の光が、身体いっぱいに降り注ぐ。
そよぐ風が心地良い。・・・不意にバタンと扉の閉まる音に振り返る。
そこには、最早あの扉は無かった。
唯、一面の草原が広がるのみ。
俺は、慌てふためくがこの草原に取り残された事だけが、理解出来た。
後は、運が良かっただけだろう。偶々冒険者に拾われて、町に辿り付き、此処が異世界だと自覚した。
その後は、生きていく為に冒険者となり、心強い仲間を得て、今に至る。
・・・今でも、扉を見ると慎重に開き確認をしている。もしかすると次に会える扉の向こう側に【日本が有るかも知れない】との淡い期待を持ちながら・・・。
俺の様にならない事だけを祈る。
俺は、偶々ドライブで見かけた廃屋の扉が、無性に気になり、車を止めて、その扉を開けた。
廃屋は、紅葉で赤く染まる木々に囲まれた林の中に半ば崩れ掛けた様に立っていた。
俺は、何かに惹き付けられる様に、その扉の前に立ち、ノブに手を掛ける。
ギギギギィーと何の抵抗も無く、扉は押されるままに開いた。
そこに目に映る物は、廃屋の部屋でも紅葉の木々でも無く、・・・真っ青な空と風がそよぐ草原。
何かの間違いかと後を振り向くと、紅葉の燃える木々と崩れ掛けた小屋の前に自家用車。
再び、扉の向こう側を睨む。
鳥らしき物が空を滑空して翔んでいる。
草原を風が吹き通る。
俺は魅せられた様に扉の向こう側に足を踏み入れた。
眩しい日の光が、身体いっぱいに降り注ぐ。
そよぐ風が心地良い。・・・不意にバタンと扉の閉まる音に振り返る。
そこには、最早あの扉は無かった。
唯、一面の草原が広がるのみ。
俺は、慌てふためくがこの草原に取り残された事だけが、理解出来た。
後は、運が良かっただけだろう。偶々冒険者に拾われて、町に辿り付き、此処が異世界だと自覚した。
その後は、生きていく為に冒険者となり、心強い仲間を得て、今に至る。
・・・今でも、扉を見ると慎重に開き確認をしている。もしかすると次に会える扉の向こう側に【日本が有るかも知れない】との淡い期待を持ちながら・・・。
0
あなたにおすすめの小説
姉の引き立て役の私は
ぴぴみ
恋愛
アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。
「どうしたら、お姉様のようになれるの?」
「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」
姉は優しい。でもあるとき気づいて─
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)
MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。
しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。
母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。
その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。
純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。
交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
「美しい女性(ヒト)、貴女は一体、誰なのですか?」・・・って、オメエの嫁だよ
猫枕
恋愛
家の事情で12才でウェスペル家に嫁いだイリス。
当時20才だった旦那ラドヤードは子供のイリスをまったく相手にせず、田舎の領地に閉じ込めてしまった。
それから4年、イリスの実家ルーチェンス家はウェスペル家への借金を返済し、負い目のなくなったイリスは婚姻の無効を訴える準備を着々と整えていた。
そんなある日、領地に視察にやってきた形だけの夫ラドヤードとばったり出くわしてしまう。
美しく成長した妻を目にしたラドヤードは一目でイリスに恋をする。
「美しいひとよ、貴女は一体誰なのですか?」
『・・・・オメエの嫁だよ』
執着されたらかなわんと、逃げるイリスの運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる