貴方の思い描く、異世界とは違う物語が存在します。格好の良い勇者も魔王もいない世界の物語を綴った本棚にお越しください。

南悠

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未知の召喚者

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「お待ちしておりました。ご予約通りに本日未明に【異世界召喚】が実施されます。
少し気分が悪くなる方がおりますが、直ぐに回復致しますので、ご心配は御座いません。
なお、前段階で担当の者から【異世界召喚】についてのご注意と承諾書を記入頂いておりますが、心変わりは御座いませんでしょうか・・・無い様ですので、ご予定通りに実施致します。
本日は、当社をご利用頂きまして、有り難う御座います。」

俺は、この日本の社会に絶望していた中で、偶然このシステムを知った。
半信半疑ながらも、少しばかりの期待を込めての応募だったが、高い倍率をくぐり抜けてこの日を迎えた。

異世界がどの様な所か検討も付かないが、今の俺の境遇から逃げれるなら是非ともない。
どうせこの日本には、俺の居場所も無くなったからな。もはや未練など少しも無いさ。

そして突然に現れた魔方陣に俺の体は、吸い込まれて行く。

短い時間だったが、俺は気を失っていた様だ。
気が付くと、大理石の大広間に多くの人々があたふたして動き回っている。

「おい、召喚者は何処にいるんだ。確かに召喚できたのか?」狼狽える一際立派なローブの男が若い男を問い詰めている。
「確かに魔方陣は作動しております。召喚は成功している筈ですが・・・。」若い男は、情けない顔付きで答えに窮していた。

時間が経ち、人々は落胆の表情で呟いた。
「失敗だな。」

おいおい、俺は此処に要るが、誰も気付いてくれない。仕方なく俺はこの城の片隅で根倉を見付けて、勝手に住み着く事にした。

俺の名は【疫病神】
そろそろ、静かにそして確実に仕事を開始し始める事するか。


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