貴方の思い描く、異世界とは違う物語が存在します。格好の良い勇者も魔王もいない世界の物語を綴った本棚にお越しください。

南悠

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これは本当に弱点なのか?

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忍者は、悩んでいた。

今の魔王は強すぎる。今の勇者パーティーメンバーでは、到底無理だ。戦いにならないだろう。

勇者も その事は、十分に判っているからこそ、自分を魔王調査に送った筈だ。
何とかして、弱点を見つけないければならない。

しかし、いつ見ても敵ながら 立派なものだと思う。強靭な肉体。鋼の様な筋肉。溢れくる膨大な魔力。全てを惹き付ける魅力と統率力。
どれをとっても我々には、敵わないと悟らされる。
こんな方に弱点など有るのだろうか。
忍者は、己の任務の虚しさを感じた。

ある日の深夜、魔王は何時もと違う行動にでた、魔城奥深くと思われるドア開け、中に入って行った。

忍者は「こんな所に小部屋が有るなんて、どう言う事だ。この中に何が有るのか。」目を開き、聞き耳を立て、何か有る事に期待をして待ち続ける。

魔王は、二時間程小部屋に滞在した後、すっきりした表情で出て行った。
忍者のカンは、この部屋に何か有ると訴えている。忍者は躊躇うこと無く、扉を開けて中に入った。

小部屋の中に驚愕した忍者。
決意をした忍者は、小部屋の中に隠れて ひたすら魔王を待ち続けた。

幾日立ったのだろう、やっと魔王がやって来た。それから中で視たことは、言葉にならなかった。

長くて短い時間が過ぎて、すっきりとした魔王。

愕然とする忍者。兎に角弱点らしい物は捕らえた。
この弱点は使用するには、大変難しい。
下手をすると逆上して、王国は滅亡を速めるかも知れない。
不安を胸に忍者は魔城を後にして、勇者の待つ要塞に向かった。

長い検討の末、使者に選ばれたのは、拳聖で有る。彼は真面目で寡黙な人柄で有ったが、何故か仲間を避ける行動が多かった。
しかし、彼が意を決してカミングアウトしたことが決まり手となった。

やがて魔王との間に不可侵条約が結ばれた。

長かった戦いの日々が終わりを告げ、一時の平和が訪れた。

あれからの魔王と拳聖は同じ趣味を持つ友として行き来している様だ。

忍者は、少し笑いを含みながら思う。
あの二人の女装姿を思い浮かべて。

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