貴方の思い描く、異世界とは違う物語が存在します。格好の良い勇者も魔王もいない世界の物語を綴った本棚にお越しください。

南悠

文字の大きさ
83 / 316

呪いのCM

しおりを挟む
男が召喚された。
王様より、「勇者さま。召喚を受けて頂き、ありがとうございます。今、魔王軍の激しい侵攻の前に、我が王国は苦戦を強いられております。ご尽力をお願い致します。」

「詳細は、この宰相が説明致します。魔王軍の激しい戦闘で前線は破られ、各都市は蹂躙されております。勇者さまは召喚時に高い能力と優れたスキルを頂けます。王国を。王国民をお救い下さい。」

「人の命が掛かっている事、全力で
戦いましょう。」

少しの訓練で優れた力を見せた勇者は、他の戦士と共に魔王軍との戦いに赴いた。だが、魔王軍が弱いのか、武器が強いのか、勇者が優れているのか、たちまち魔王軍は崩れて敗走した。
「こんなに敵は弱いのか・・・。」勇者は一言呟いた。

城に帰ると王たちが迎える。
「ありがとうございます。あんな強敵を蹴散らす。流石ですな。」
「はぁ?強敵?」不思議がる勇者。
暫くすると、宰相より「今までに何人かの勇者さまを召喚しました。全ての勇者さまが、貴方の同じ表情をされるのです。何か有りましたか。」
「有るも無いも、あんなに弱い敵を強敵とは思えなくて・・・。あれ?俺の前の勇者?彼らは今何処に居るのですか?」
「彼らは、皆さん途中で精神をやられて、自害されております。なぜ、私どもも原因が不明で困っております。」
「自害ねぇ。」

その後、勇者専用の武器防具が渡されて、魔王討伐の旅が始まる。

旅は、順調に始まった。だが耳の奥で微かな声が。ただ、小声で聞き取れない。さほどの気にもならない。

魔物も徐々に強くなる。それに従い声も大きくなる。だが、まだハッキリと聞き取れない。しかし、鬱陶しい。

Aランククラスの魔物を倒すと、始めてハッキリと聞こえた。
( 武器の事なら、○✕武器屋。防具の事なら△○防具屋 ) 
敵を倒す度にコマーシャルが聞こえる。
そして、呪われたかの様に、脱げない防具。
こんな声が鳴り響けば堪らない。

暫く後に、勇者の自害が発見された。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

姉の引き立て役の私は

ぴぴみ
恋愛
 アリアには完璧な姉がいる。姉は美人で頭も良くてみんなに好かれてる。 「どうしたら、お姉様のようになれるの?」 「ならなくていいのよ。あなたは、そのままでいいの」  姉は優しい。でもあるとき気づいて─

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)

MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。 しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。 ​母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。  その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。 ​純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。 交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

「美しい女性(ヒト)、貴女は一体、誰なのですか?」・・・って、オメエの嫁だよ

猫枕
恋愛
家の事情で12才でウェスペル家に嫁いだイリス。 当時20才だった旦那ラドヤードは子供のイリスをまったく相手にせず、田舎の領地に閉じ込めてしまった。 それから4年、イリスの実家ルーチェンス家はウェスペル家への借金を返済し、負い目のなくなったイリスは婚姻の無効を訴える準備を着々と整えていた。 そんなある日、領地に視察にやってきた形だけの夫ラドヤードとばったり出くわしてしまう。 美しく成長した妻を目にしたラドヤードは一目でイリスに恋をする。 「美しいひとよ、貴女は一体誰なのですか?」 『・・・・オメエの嫁だよ』 執着されたらかなわんと、逃げるイリスの運命は?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...