貴方の思い描く、異世界とは違う物語が存在します。格好の良い勇者も魔王もいない世界の物語を綴った本棚にお越しください。

南悠

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召喚の弊害

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俺は、一度は勇者として召喚されたらしい。

ぼんやりと浮かぶ記憶は、
大理石の石畳に魔方陣?。
中央に鎮座する偉そうなおっさん。それを囲む武装した騎士?
「こいつは無能だ。直ぐに処分しろ。やくただずが。無駄な召喚だっ・・・。」
光る刃が、振り下ろされた瞬間に記憶がとぎれた。
再度召喚されたらしい。

記憶がかすれている。断片しか思い出せない。

目の前に美女が、語り掛けてくる。
「御免なさ・・。 ・然の召喚なのに、あの態度は何なの。疲れたはよね。今は静かに眠りな・・。」

途切れた記憶は、深い眠りに溶け混んでいった。

やがて、深い眠りから覚めた俺は、断片な記憶の中で、沸々と怒りが込み上げてくる。
問答無用と突然な召喚。
何を持って無能と断定するのか、そして訳もなく殺される寸前の記憶。
今思い出しても身震いがする。
奴らに仕返しをしたいが、力が無い。
悶々としながらベットで佇む。

扉の向こうから、「起きたかしら。朝食を一緒に食べない。」
扉を開けて微笑む美女。

俺は、彼女に対して、
「ありがとうございました。あの時に貴女に助けて貰わなかったら、きっと死んでいたでしょう。」
彼女は、
「私の方こそ御免なさい。突然の召喚に対応出来なくて、能力とスキルを与える間も無かったの。」
「能力とスキルを与える?もしかして、貴女は女神様ですか?」
「紹介が遅れまして、この世界を管理しています。本来の召喚は、事前に申請があり、それに対処して、召喚者には高い能力とスキルを与えていたの。所が私の知らない内に勝ってな召喚。ましてや無能と決め付けて、殺そうとするなんて言語道断よ。」
「・・・。」

「改めて謝ります。そして、貴方の今後何ですけど、まず先に元の世界には帰れないの、ですから、この世界に生きて行ける能力とスキルを与えたいと思うの。お詫びにならないけど希望があれば、出来るだけ叶えたいと思います。なにかあ希望は有りませんか。」

俺は、暫く無言だったが、意を決した様に女神様にお願いした。
「力が欲しい。・・・・奴らに仕返しを出来るだけの力が欲しい。」

今度は、彼女が黙り込んで 俺を見詰めている。暫くの沈黙が、辺りを支配する。

彼女は静かに声を発した。
「・・・。わかったわ。貴方はこの世界に残る限り、恨みを消す事は無さそうね。今回のみ貴方に力を与えます。ただ、私に出来るのはそこまでなの。それ以上は、貴方の才覚次第となります。また、貴方に対して、今度は他の勇者を召喚する事も考えられるますが、正式な召喚に対しては、適切な対応を行います。忘れないで下さい。貴方に同情はしますが、この世界の管理者としては、管理者として判断を下すことを。」

俺は感謝の言葉を贈り、旅立った。
この世界で魔王となれるかは判らないが、精一杯生ききってやる。



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