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結婚式へ
花嫁のドレス
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──ジュスティーヌ、なんてことしてるんだ⁈あのバカ……!
エレオノールは席から立ち上がり、「こら!はしたない真似はやめろ!!」とジュスティーヌを叱りつけようとした。
「おおっ、そこの黄色いドレスの美しいお嬢さん、いい食べっぷりだ!」
新郎の父は、ぱちぱちと盛大に拍手しながら、嬉しそうにジュスティーヌを見た。
その意外な反応にエレオノールは驚いたが、反感を買わずに済んだのはありがたいと思い、ホッと胸を撫で下ろした。
「ありがとうございます。旦那さま」
ジュスティーヌはにっこり微笑むと、深々と頭を下げる。
「さあ、みなさん!どうぞどうぞ!たくさん用意しましたからね!どうぞ召し上がってくださいませ!!」
新郎の父が言うと、さっきまで遠慮がちだった招待客たちがこぞって器を手に取り、食べ始めた。
ジュスティーヌは、何気なくフルーツが盛られたカートに目をやった。
──おっ、アタシが持ってきたスイカが置いてある!
ジュスティーヌが持ってきたスイカは、今までに見たことがないほどに美しく飾り切りされていて、オレンジやイチゴ、キウイなんかのフルーツと一緒に、キレイに盛り付けられている。
──実にありがたいことだ、息を切らして持ってきた甲斐があるというもの…
ジュスティーヌはそこに盛られているフルーツを1切れずつ取って食べた。
どれも新鮮で実に美味しい。
──アタシの持ってきたスイカがかすんでしまうな…
口の中でイチゴをもぐもぐ動かしながら、ジュスティーヌは辺りを見回した。
どの料理も、きらびやかで美味しそうだ。
──せっかくだから、たらふく食べて帰るとするか、残したらもったいない!
「ジュスティーヌ!来てくれてありがとう!嬉しいわ!!」
ジュスティーヌがほかのカートに乗っている料理を取ろうとしたところ、背後から懐かしい声に名前を呼ばれた。
ジュリエット嬢の声である。
「おや、ジュリエットさん。花嫁姿がなんともお美しいですねえ」
ジュスティーヌは、ジュリエット嬢の方に向き直って微笑んだ。
今日というおめでたい日のために、着飾ったジュリエット嬢は美しかった。
フリルとリボンとレースたっぷりの真っ白な姫袖ドレスに、花模様のレースで作られたベールと、白薔薇の花かんむり。
「ありがとう。今日のために、仕立て屋さんに無理を言ってあつらえてもらったのよ!」
ジュリエット嬢は上機嫌な様子で、その場でくるりと回ってみせた。
大きく広がったベルラインの裾がふわりとたなびき、腰についたリボンとバッスルが華やかだ。
「バックデザインも見事なものですねえ」
ジュスティーヌは、そのドレスの華やかなと美しさに感心して。
「そうでしょう⁈あ、マクシミリアン。この人、ジュスティーヌというのよ。昔、すごくお世話になったの!」
2人で会話していると、新郎のマクシミリアンが近づいてきた。
エレオノールは席から立ち上がり、「こら!はしたない真似はやめろ!!」とジュスティーヌを叱りつけようとした。
「おおっ、そこの黄色いドレスの美しいお嬢さん、いい食べっぷりだ!」
新郎の父は、ぱちぱちと盛大に拍手しながら、嬉しそうにジュスティーヌを見た。
その意外な反応にエレオノールは驚いたが、反感を買わずに済んだのはありがたいと思い、ホッと胸を撫で下ろした。
「ありがとうございます。旦那さま」
ジュスティーヌはにっこり微笑むと、深々と頭を下げる。
「さあ、みなさん!どうぞどうぞ!たくさん用意しましたからね!どうぞ召し上がってくださいませ!!」
新郎の父が言うと、さっきまで遠慮がちだった招待客たちがこぞって器を手に取り、食べ始めた。
ジュスティーヌは、何気なくフルーツが盛られたカートに目をやった。
──おっ、アタシが持ってきたスイカが置いてある!
ジュスティーヌが持ってきたスイカは、今までに見たことがないほどに美しく飾り切りされていて、オレンジやイチゴ、キウイなんかのフルーツと一緒に、キレイに盛り付けられている。
──実にありがたいことだ、息を切らして持ってきた甲斐があるというもの…
ジュスティーヌはそこに盛られているフルーツを1切れずつ取って食べた。
どれも新鮮で実に美味しい。
──アタシの持ってきたスイカがかすんでしまうな…
口の中でイチゴをもぐもぐ動かしながら、ジュスティーヌは辺りを見回した。
どの料理も、きらびやかで美味しそうだ。
──せっかくだから、たらふく食べて帰るとするか、残したらもったいない!
「ジュスティーヌ!来てくれてありがとう!嬉しいわ!!」
ジュスティーヌがほかのカートに乗っている料理を取ろうとしたところ、背後から懐かしい声に名前を呼ばれた。
ジュリエット嬢の声である。
「おや、ジュリエットさん。花嫁姿がなんともお美しいですねえ」
ジュスティーヌは、ジュリエット嬢の方に向き直って微笑んだ。
今日というおめでたい日のために、着飾ったジュリエット嬢は美しかった。
フリルとリボンとレースたっぷりの真っ白な姫袖ドレスに、花模様のレースで作られたベールと、白薔薇の花かんむり。
「ありがとう。今日のために、仕立て屋さんに無理を言ってあつらえてもらったのよ!」
ジュリエット嬢は上機嫌な様子で、その場でくるりと回ってみせた。
大きく広がったベルラインの裾がふわりとたなびき、腰についたリボンとバッスルが華やかだ。
「バックデザインも見事なものですねえ」
ジュスティーヌは、そのドレスの華やかなと美しさに感心して。
「そうでしょう⁈あ、マクシミリアン。この人、ジュスティーヌというのよ。昔、すごくお世話になったの!」
2人で会話していると、新郎のマクシミリアンが近づいてきた。
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