頼れる年下御曹司からの溺愛~シングルマザーの私は独占欲の強い一途な彼に息子ごと愛されてます~

夏目萌

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「……亜子さん、本当積極的過ぎ……」
「……だって、少しでも触れていたいから……」

 付けてあげると言って竜之介くんから避妊具を受け取ったものの、私は失敗したと思った。

 こんな事を自らするとか、慣れてるって、思われたりするかもしれないと。

 実際、昔付き合ってた人に付けてあげた事はある。

 でもそれは相手が付けたがらない人で、あくまでも自衛の為からだった。

 だけど、今は違う。

 私から何かしてあげたくて言っただけで、誰にでもする訳じゃない。

 不安に思いながらも手際良く彼の大きく滾るモノに避妊具を装着すると、私が手を離した瞬間、竜之介くんは私の顎を掬って唇を重ねてくる。

 そうして何度か角度を変えながら唇を奪われた後、

「どうしてそんな不安そうな顔してるの?」

 私の心を見透かした竜之介くんが優しく問い掛けてくる。

「……付けてあげるって言ったでしょ?  でもそれって、男の人的には、慣れてるみたいで嫌かなって、思っちゃって……」
「別に、嫌なんて事は無いよ?  まあ、一瞬そういう事は頭を過ったりはしたけど、俺は亜子さんがしてくれる事は何でも嬉しいよ。そりゃ、昔の男に嫉妬する事はあるけど、お互いもう子供じゃないんだから、それなりに経験があるのは仕方ない事だし、何にしても、過去は関係無い。今この時が、全てだよ――」
「――ッんん、……」

 再び彼の膝の上に跨るように座った私は、腰を引き寄せられ、もう一度深く口付け合うと、そこから徐々に竜之介くんの唇が首筋や鎖骨、胸元へと降りていく。

「……ネックレス、亜子さんに似合ってる」
「……嬉しい。大切にするから」
「本当はもっと高価な物をプレゼントしたいけどね」
「値段じゃないよ。気持ちが嬉しいの」

 何も身に纏っていない私の身体に、彼から貰ったネックレスだけがキラリと光っている。

「そう言って貰えて、俺も嬉しい」

 何度もキスと愛撫が繰り返され、私の蜜口は彼を求めて疼いている。

「亜子さん、今日はこのままで、してみようか?」
「このまま……?」
「そう。ここに、ゆっくり腰を落としてみて?」

 それは、私が自ら腟内なかへ彼のモノを挿れるという事で、そんな経験は無いから、少しだけ戸惑ってしまう。

 でも、私からしてあげたいと思っていたのは本当だから、竜之介くんが望むなら、それに応えたい。

 恥ずかしさを感じつつも、私は言われた通り少しずつ腰を下ろしていき、太くて長い彼のモノを少しずつ飲み込んでいく。

「……っん、……ぁ、んんッ……」

 挿れられるのとは違った感覚を全身で感じながら、ようやく限界まで到達したかと思った瞬間、

「――ッあ!  やぁっ……、んんっ!」

 待ってましたと言わんばかりに竜之介くんは腰を打ち付けてくると、まるで叩きつけるように奥深くを刺激してきた。

「っあ、いやっ……そんな、に、つよく……しちゃッ、だめ……ぇッ」

 男根に肉壁が押し広げられる感覚と、何度もピストンされる度に、彼は私を求めてくれている、感じてくれているという事が分かる。

 私の腟内なかは彼の形を覚え、彼のモノでいっぱいになっているところが、私は彼のものになれているという幸福感に包まれていく。

「嫌、じゃなくて、良い、の間違い……でしょ?」

 ギュッと抱き寄せられると腟内なかがキュッと締まり、その度に竜之介くんが小さく吐息を漏らすのを見ると、もっと、もっと私で感じてもらいたいと思ってしまい、彼の頭を抱き、自身の胸の辺りに引き寄せてみる。

 すると、余裕が無い表情を浮かべつつ竜之介くんは私の胸の先端を口に含み、甘噛みするように弄ってくる。

「はぁんッ!  あ、っ、やぁ……ッん、」

 胸を攻められたせいで腟内は更にキュッと締め付けてしまい、

「ん、……亜子、さん……それ、ヤバい……ッ」

 竜之介くんも気持ちいいらしく、再び強く腰を動かしてきた。

 自分から煽ったくせに、結局主導権を握られてしまう。

 こんなにも幸福感を得られるセックスは竜之介くんとだけ。

 もう、彼しか見えない。

「――ッ、亜子さん……っん、」
「あ、っ……ん、あぁ、やっ、……何か、きちゃう……あぁッ!!」
「ッんん!」

 何度も何度も腰を打ち付けられ、痙攣するようにビクビクと大きく身体が跳ね動いたその瞬間、二人同時に絶頂を迎えた私たちは崩れるように身体を重ねて果てた。

「……はぁ、っ……はぁ、……」
「亜子さん……気持ち良かった?」
「……うん、……すごく、良かった……っ、竜之介……くんは?」
「俺も、良かった。こんなに気持ち良くなれたのは、亜子さんが初めてだから」
「……私も、竜之介くんだけ……大好き……ずっと、ずっと、傍に居てね……?」
「決まってる。嫌だって言っても、離す気無いから」
「うん……私も、離れる気、無いよ」
「本当、可愛いよ、亜子さん」

 チュッと音を立てて唇に吸い付いてきた竜之介くん。

 彼に好きになって貰えて、私は本当に幸せ者だ。

 この幸せはこれからもずっと続いていくと思ってた。

 先の事は分からないけど、

 竜之介くんとの未来を夢見たいって思ってた。

 そしてそれは、竜之介くんも同じ気持ちだと思ってた。

 だけど、

 それは無理なんだと改めて思わされる出来事が迫りつつある事を、

 今の私たちは知る由もなかった。
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