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STORY7
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「…………ん、」
気を失っていた詩歌は、どこかの部屋のベッドの上に寝かされていた。
(……何で、こんなところに?)
目を覚まし、特に拘束されている訳でもなく、ただベッドに寝かされているという状況に驚くと同時に、気を失ってからどのくらいの時間が過ぎたのかという事が気掛かりだった。
(……ここ、どこなんだろう?)
辺りを見渡すも人の姿は無く、誰かの部屋だという事だけが分かる。
立ち上がり部屋のドアノブに手を掛けるも、流石に鍵は掛けられていたので部屋の外へ出る事は出来なかった。
(……郁斗さん……大丈夫かな)
黛が彼を殺したと言った時、詩歌は深く絶望した。
巻き込んでしまったせいで、何故彼が殺されなければならなかったのだろうと自分を責めた。
けれど、彼は生きていた。
それを知った時はもの凄く嬉しかったし、すぐに会いたいと思った。
(……郁斗さん……会いたい……)
勿論今も会いたくてたまらないけれど、そんな事を望むのは間違っていると分かっていた。
(……だけどもう、私は郁斗さんたちと関わっちゃ、いけない)
自分に関わってしまえば、皆不幸になってしまうのだから。
どうにかして黛から郁斗への興味を奪いたいと思っても、肝心の彼の姿は無い。
(……もしかして、もう、郁斗さんを呼び出しているの? 私のせいで、また……彼を危険な目に遭わせる事に……そんなの、嫌……)
そう思っていた、その時、
「お、ようやく目が覚めたか。悪かったな、手加減してやれなくて」
悪びれた様子も無く、黛が姿を現したのだ。
「何だ? すっかり怯えちまって。まあ、無理はねぇか。それより、お前が寝てる間に市来組と連絡を取った。直に夜永が指定した場所に来るぜ」
「郁斗さんが……?」
「ああ、嬉しいだろ?」
黛の言葉に、首を横に振る詩歌。
「……お願いします、郁斗さんには何もしないで……私ならどうなってもいいから……だから……お願いします……」
これ以上自分のせいで誰かが苦しむ姿を見たくない詩歌は必死に頼み込むと、
「……それなら、俺に抱かれろ。そして、俺を満足させろ。そうすれば考えてやってもいい。但し、少しでも嫌がるようなら当初の予定通り、夜永の目の前でお前を犯す。いいな?」
どうせ無理だろうと言わんばかりの表情を浮かべながら、詩歌に迫っていく黛。
「…………分かり、ました。好きにしてください……それで郁斗さんに迷惑が掛からないのなら、それが一番ですから」
詩歌は大丈夫だと自分に言い聞かせるように心を落ち着かせると、黛に自分の全てを捧げる決意を固め、彼に身を委ねる事にした。
「こんな痩せ細った女はあまり好かねぇが、お前は元が良いからなぁ、まあそこそこ楽しめるだろう」
「…………っ」
黛に触れられた瞬間、瞳を閉じた詩歌の脳裏にはある光景が浮かんでいた。
それは郁斗と出逢ったあの日、彼のマンションでの出来事だった。
『……出来ればこのまま東京で生活をしていきたいって思っています』
無計画に近い家出をした挙句、男に絡まれていた所を郁斗に助けられたあの日、いかに自分が無知で世間知らずだったかを思い知った。
東京に来れば何とかなる、そんな根拠も何も無い中で決行した家出。現実を突き付けられた詩歌に最早選択の余地は無く、郁斗の言う仕事を紹介してもらうか家に戻るかの二択になってしまった時、
『郁斗さん、お願い、私を匿って……ここへ置いてくれるなら、何でもするから……どうか、お願いします』
そう、頼み込んだ事が全ての始まりだった。
そして、
あまりにも何も考えていない詩歌に呆れた郁斗は、
『――い、くと……さん?』
ソファーの上に詩歌を押し倒して跨ると、無言のまま見下ろしながら、
『男はね、みーんな狼なんだよ? こんな風に迫られてそんなに震えてたらさぁ、相手の思う壷だよ?』
そう口にしていた。
気を失っていた詩歌は、どこかの部屋のベッドの上に寝かされていた。
(……何で、こんなところに?)
目を覚まし、特に拘束されている訳でもなく、ただベッドに寝かされているという状況に驚くと同時に、気を失ってからどのくらいの時間が過ぎたのかという事が気掛かりだった。
(……ここ、どこなんだろう?)
辺りを見渡すも人の姿は無く、誰かの部屋だという事だけが分かる。
立ち上がり部屋のドアノブに手を掛けるも、流石に鍵は掛けられていたので部屋の外へ出る事は出来なかった。
(……郁斗さん……大丈夫かな)
黛が彼を殺したと言った時、詩歌は深く絶望した。
巻き込んでしまったせいで、何故彼が殺されなければならなかったのだろうと自分を責めた。
けれど、彼は生きていた。
それを知った時はもの凄く嬉しかったし、すぐに会いたいと思った。
(……郁斗さん……会いたい……)
勿論今も会いたくてたまらないけれど、そんな事を望むのは間違っていると分かっていた。
(……だけどもう、私は郁斗さんたちと関わっちゃ、いけない)
自分に関わってしまえば、皆不幸になってしまうのだから。
どうにかして黛から郁斗への興味を奪いたいと思っても、肝心の彼の姿は無い。
(……もしかして、もう、郁斗さんを呼び出しているの? 私のせいで、また……彼を危険な目に遭わせる事に……そんなの、嫌……)
そう思っていた、その時、
「お、ようやく目が覚めたか。悪かったな、手加減してやれなくて」
悪びれた様子も無く、黛が姿を現したのだ。
「何だ? すっかり怯えちまって。まあ、無理はねぇか。それより、お前が寝てる間に市来組と連絡を取った。直に夜永が指定した場所に来るぜ」
「郁斗さんが……?」
「ああ、嬉しいだろ?」
黛の言葉に、首を横に振る詩歌。
「……お願いします、郁斗さんには何もしないで……私ならどうなってもいいから……だから……お願いします……」
これ以上自分のせいで誰かが苦しむ姿を見たくない詩歌は必死に頼み込むと、
「……それなら、俺に抱かれろ。そして、俺を満足させろ。そうすれば考えてやってもいい。但し、少しでも嫌がるようなら当初の予定通り、夜永の目の前でお前を犯す。いいな?」
どうせ無理だろうと言わんばかりの表情を浮かべながら、詩歌に迫っていく黛。
「…………分かり、ました。好きにしてください……それで郁斗さんに迷惑が掛からないのなら、それが一番ですから」
詩歌は大丈夫だと自分に言い聞かせるように心を落ち着かせると、黛に自分の全てを捧げる決意を固め、彼に身を委ねる事にした。
「こんな痩せ細った女はあまり好かねぇが、お前は元が良いからなぁ、まあそこそこ楽しめるだろう」
「…………っ」
黛に触れられた瞬間、瞳を閉じた詩歌の脳裏にはある光景が浮かんでいた。
それは郁斗と出逢ったあの日、彼のマンションでの出来事だった。
『……出来ればこのまま東京で生活をしていきたいって思っています』
無計画に近い家出をした挙句、男に絡まれていた所を郁斗に助けられたあの日、いかに自分が無知で世間知らずだったかを思い知った。
東京に来れば何とかなる、そんな根拠も何も無い中で決行した家出。現実を突き付けられた詩歌に最早選択の余地は無く、郁斗の言う仕事を紹介してもらうか家に戻るかの二択になってしまった時、
『郁斗さん、お願い、私を匿って……ここへ置いてくれるなら、何でもするから……どうか、お願いします』
そう、頼み込んだ事が全ての始まりだった。
そして、
あまりにも何も考えていない詩歌に呆れた郁斗は、
『――い、くと……さん?』
ソファーの上に詩歌を押し倒して跨ると、無言のまま見下ろしながら、
『男はね、みーんな狼なんだよ? こんな風に迫られてそんなに震えてたらさぁ、相手の思う壷だよ?』
そう口にしていた。
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